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二章 二度目の人生
72【リリーについて】
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アメリアが領地へと戻ってから五日後。
リリーはどこか元気がないように見える。
やはり、リリーだけ外出許可が下りなかったことが引っかかっているのだろう。
なぜダメなのか、理由がわかれば納得もできるけれど理由は教えてもらえない。
私も心の中でずっとモヤモヤしているのに、当の本人はどれだけか。
これはもうお父様に直接聞いてみるしかない。
リリーがまだ若いからという理由なんだと思っていたけど、どうやら違う。
以前のリリーは、私が学園に通っていた頃には外出できるようになっていた。必要なものを購入してきてもらったし、学園まで迎えに来てくれたりもしていた。
あの頃のリリーはよくて、今のリリーがだめな理由がわからない。リリーの何かしらの状況が変わったのか、お父様の考えが変わったのか。
思い返してみればリリーは外出だけでなく、パーティーなど人が多く集まる場所への参加も許されていなかった。
リリーを人に会わせたくない、とか?
でも、使用人や我が家に出入りする人とは会っているし……。うーん、見当が付かないわ……。
お父様はいつなら話す時間が取れるかな?
今はかなり忙しいみたいで、セバスも姿が見えない日が多い。
もしかするとこの前の外出許可のことで良くない印象を与えてしまったかもしれないから、なるべくお父様が時間に余裕のある時がいいんだけれど。
◆◆◆
執務室の前を行ったり来たりしていると、遠くからこちらへ歩いてくるお父様の姿が見えた。
「あ、お……お父様……」
何日ぶりかわからないお父様の表情はやはりどこか疲れているように見えた。
やめた方がいいかなとも思ったけれど、それだといつになってしまうのか。少しだけでも話せないか聞いてみよう。
「あの、お父様」
「あぁ……なんだ?」
「今、お時間ありますか……?」
お父様は腕時計を見て小さくため息をついた。
それだけでどのような返事がくるかわかってしまう。
「悪いが急いでいるんだ」
「……そうですか、お仕事の邪魔をして申し訳ありませんでした」
「いや……なんだ、何かあったのか?」
「いえ、大丈夫です。また……また時間のある時に……」
「あぁ」
お父様はそれだけ言うと執務室へと入ってしまった。
お父様の時間のある時っていつだろう。
時間が遡ってからどれだけ話せた?
最後に家族で食事をしたのはいつ……?
挨拶は、できている。半ば無理矢理に近いけれど。
でもゆっくりお話ししたことなんて、ない。
お父様とお兄様が会話をすることはあるけれど、それはどちらかといえば親子の会話というよりも当主と後継者の会話なんだろう。
◆◆◆
その日の夜、急いで私の部屋へと来たリリーからお父様が私を呼んでいると突然言われた。
「え、今なんて……?」
「侯爵様がお嬢様をお呼びなんです!」
お父様が私を?
こんな風に私を呼んだことなんてないのに……。
ふと、昔の記憶が蘇る。
"シアお嬢様……侯爵様が本邸の応接室に今すぐ来るようお呼びだそうです……"
フレイアさんとソフィアがこの屋敷へ来た日、リリーが暗い顔で私へ言ったことだ。
言われたとおり応接室へ行くと、そこに二人はいた。
あの時とは違うとわかっていても呼ばれる理由が何か見当が付かず、困惑してしまう。
「リリー、お父様は私をどこにお呼びになったの?」
「はい、執務室です!」
あの時とは違い、リリーの表情は明るい。
それだけで安心感がある。
「執事長が教えてくれたんですけど、侯爵様はお嬢様と話をするために早く帰って来られたそうですよ!」
お父様が仕事を早めに切り上げるなんて珍しいこともあるのね。
◆◆◆
「侯爵様、シアお嬢様がお見えになりました」
「あぁ」
執務室へ入ると、お父様はまだ仕事は終わっていないようで、多くの書類が重ねられている。
その内容は到底私に理解できるものではない。
「お父様が私をお呼びだと……」
「そうだ」
お父様は下を向いたままだ。
「………」
「………」
なぜかお互い無言だ。
部屋の中は何かを書くペンの音と、書類をめくる音だけが響いている。
え? 私を呼んだのはお父様よね……?
「あの、お父様。私に何かお話があったのでは……?」
お父様の手が止まり、顔を上げてはじめて視線が合った。
「話があったのはお前の方ではないのか?」
「え?」
「時間がないかと聞いてきただろう」
え、まさか――。
お父様は昼間に時間がとれなかったから、こうして夜に時間をとってくれたということなの?
気にかけてくれた、ということだけでも嬉しく感じた。
「あの、お忙しいのにありがとうございます。お父様に聞きたいことがあって……」
「気にするな。それで、聞きたいこととは?」
お父様はまた手を動かし書類に何かを書いていく。
「リリーのことです。私の専属メイドなんですが……誰かわかりますか?」
「あぁ、知っている」
「リリーの外出許可をもらえませんか? 一緒に買い物に行きたいのです」
「それはできない」
「……どうしてですか?」
「外出は他の者と行きなさい。ただし、専属護衛を決めてからだ。それまではお前の外出も許可はできない」
なぜ、どうして。私はただ理由が知りたいだけなのに。
「私はなぜリリーが外出を許可されないのかを知りたいのです」
「話せることはない」
お父様は"話すことはない"、ではなく"話せることはない"と言った。やはり何か理由があるはずだ。
「お父様、教えてください。理由もわからないままではリリーがかわいそうです。ずっと外に出られず、屋敷にこもったままなんて……私だってそんなのは嫌です……」
「………」
「………」
お父様の手はいつの間にか止まっていた。
「私の……」
「え?」
お父様の声はとても小さかった。
「私の妻……いや、お前の母親との約束だ」
まさかお父様からお母様の話が出てくるとは思わなかった。
今まで一度だってそんなことはなかったから。
「お母様、ですか?」
「そうだ」
「……約束とはなんですか?」
そこでまたお父様は黙ってしまう。
「あのメイドを守って欲しいと言われた」
「ま、守る……? いったい何からリリーを守るのですか?」
「それは聞いていない」
「リリーを屋敷から出さず、人が集まるパーティーなどに出さないことがお父様の言う守るということになるのですか?」
「……わからない」
「守るって……命が狙われているとか、そういうことですか……?」
「そうではない……いや、可能性は……」
いつものお父様と違って歯切れが悪い。
お母様からリリーを守って欲しいと言われたけれど、何から守ればいいのかは聞いていないということか。
守るという言葉も、身を守るのか、生活を守るのか、それとも別の意味があるのか――。
「そのメイドの母親がなぜここへ来たかは知っているか?」
「はい。お母様が二人をこの侯爵家に連れてきたと聞きました」
「あぁ、そうだ」
「身寄りも頼れる所もなく、小さな子を連れたリリーのお母さんが心配だったと。リリーはお母様のおかげでメイドとして働けているんですよね?」
「そうだ。サラというメイドも、本来なら雇用条件に合わなかったが彼女が雇いたいと言ったんだ」
お父様からサラの名前が出て一瞬ドキリとしてしまう。
大丈夫、サラのことはまだ知られていないようだ。
「妻はどうも、そういった者たちに弱いようだったな……」
そう言ったお父様の顔は心なしか悲しそうな、寂しそうな表情をしている。
まさかお父様の口から妻という言葉を聞く日がくるなんて。
「お父様、リリーのことで他に知っていることはありますか? もし知っているのなら私にも教えて欲しいのです……」
「……いや、お前はまだ子どもだ。これは子どもが気にすることではない」
「え、そんなっ」
まさかここまで話して教えてくれないなんて。
それに、私は子どもではないのに……。
「話し方が変わった、せいか? おかげで余計なことまで話してしまったようだ」
「お父様、私はもう子どもではありません!」
「何を言っている、八歳は十分子どもだろう」
「……っ、お兄様はもうお父様のお手伝いをされているではありませんか」
「あれはいいんだ」
「お願いします、私は知らなければいけないのです」
私はお父様へ懇願した。
少しでも情報を知っておきたい。
もしかすると、リリーが消えてしまったことと何か関係があるのかもしれないから。
リリーはどこか元気がないように見える。
やはり、リリーだけ外出許可が下りなかったことが引っかかっているのだろう。
なぜダメなのか、理由がわかれば納得もできるけれど理由は教えてもらえない。
私も心の中でずっとモヤモヤしているのに、当の本人はどれだけか。
これはもうお父様に直接聞いてみるしかない。
リリーがまだ若いからという理由なんだと思っていたけど、どうやら違う。
以前のリリーは、私が学園に通っていた頃には外出できるようになっていた。必要なものを購入してきてもらったし、学園まで迎えに来てくれたりもしていた。
あの頃のリリーはよくて、今のリリーがだめな理由がわからない。リリーの何かしらの状況が変わったのか、お父様の考えが変わったのか。
思い返してみればリリーは外出だけでなく、パーティーなど人が多く集まる場所への参加も許されていなかった。
リリーを人に会わせたくない、とか?
でも、使用人や我が家に出入りする人とは会っているし……。うーん、見当が付かないわ……。
お父様はいつなら話す時間が取れるかな?
今はかなり忙しいみたいで、セバスも姿が見えない日が多い。
もしかするとこの前の外出許可のことで良くない印象を与えてしまったかもしれないから、なるべくお父様が時間に余裕のある時がいいんだけれど。
◆◆◆
執務室の前を行ったり来たりしていると、遠くからこちらへ歩いてくるお父様の姿が見えた。
「あ、お……お父様……」
何日ぶりかわからないお父様の表情はやはりどこか疲れているように見えた。
やめた方がいいかなとも思ったけれど、それだといつになってしまうのか。少しだけでも話せないか聞いてみよう。
「あの、お父様」
「あぁ……なんだ?」
「今、お時間ありますか……?」
お父様は腕時計を見て小さくため息をついた。
それだけでどのような返事がくるかわかってしまう。
「悪いが急いでいるんだ」
「……そうですか、お仕事の邪魔をして申し訳ありませんでした」
「いや……なんだ、何かあったのか?」
「いえ、大丈夫です。また……また時間のある時に……」
「あぁ」
お父様はそれだけ言うと執務室へと入ってしまった。
お父様の時間のある時っていつだろう。
時間が遡ってからどれだけ話せた?
最後に家族で食事をしたのはいつ……?
挨拶は、できている。半ば無理矢理に近いけれど。
でもゆっくりお話ししたことなんて、ない。
お父様とお兄様が会話をすることはあるけれど、それはどちらかといえば親子の会話というよりも当主と後継者の会話なんだろう。
◆◆◆
その日の夜、急いで私の部屋へと来たリリーからお父様が私を呼んでいると突然言われた。
「え、今なんて……?」
「侯爵様がお嬢様をお呼びなんです!」
お父様が私を?
こんな風に私を呼んだことなんてないのに……。
ふと、昔の記憶が蘇る。
"シアお嬢様……侯爵様が本邸の応接室に今すぐ来るようお呼びだそうです……"
フレイアさんとソフィアがこの屋敷へ来た日、リリーが暗い顔で私へ言ったことだ。
言われたとおり応接室へ行くと、そこに二人はいた。
あの時とは違うとわかっていても呼ばれる理由が何か見当が付かず、困惑してしまう。
「リリー、お父様は私をどこにお呼びになったの?」
「はい、執務室です!」
あの時とは違い、リリーの表情は明るい。
それだけで安心感がある。
「執事長が教えてくれたんですけど、侯爵様はお嬢様と話をするために早く帰って来られたそうですよ!」
お父様が仕事を早めに切り上げるなんて珍しいこともあるのね。
◆◆◆
「侯爵様、シアお嬢様がお見えになりました」
「あぁ」
執務室へ入ると、お父様はまだ仕事は終わっていないようで、多くの書類が重ねられている。
その内容は到底私に理解できるものではない。
「お父様が私をお呼びだと……」
「そうだ」
お父様は下を向いたままだ。
「………」
「………」
なぜかお互い無言だ。
部屋の中は何かを書くペンの音と、書類をめくる音だけが響いている。
え? 私を呼んだのはお父様よね……?
「あの、お父様。私に何かお話があったのでは……?」
お父様の手が止まり、顔を上げてはじめて視線が合った。
「話があったのはお前の方ではないのか?」
「え?」
「時間がないかと聞いてきただろう」
え、まさか――。
お父様は昼間に時間がとれなかったから、こうして夜に時間をとってくれたということなの?
気にかけてくれた、ということだけでも嬉しく感じた。
「あの、お忙しいのにありがとうございます。お父様に聞きたいことがあって……」
「気にするな。それで、聞きたいこととは?」
お父様はまた手を動かし書類に何かを書いていく。
「リリーのことです。私の専属メイドなんですが……誰かわかりますか?」
「あぁ、知っている」
「リリーの外出許可をもらえませんか? 一緒に買い物に行きたいのです」
「それはできない」
「……どうしてですか?」
「外出は他の者と行きなさい。ただし、専属護衛を決めてからだ。それまではお前の外出も許可はできない」
なぜ、どうして。私はただ理由が知りたいだけなのに。
「私はなぜリリーが外出を許可されないのかを知りたいのです」
「話せることはない」
お父様は"話すことはない"、ではなく"話せることはない"と言った。やはり何か理由があるはずだ。
「お父様、教えてください。理由もわからないままではリリーがかわいそうです。ずっと外に出られず、屋敷にこもったままなんて……私だってそんなのは嫌です……」
「………」
「………」
お父様の手はいつの間にか止まっていた。
「私の……」
「え?」
お父様の声はとても小さかった。
「私の妻……いや、お前の母親との約束だ」
まさかお父様からお母様の話が出てくるとは思わなかった。
今まで一度だってそんなことはなかったから。
「お母様、ですか?」
「そうだ」
「……約束とはなんですか?」
そこでまたお父様は黙ってしまう。
「あのメイドを守って欲しいと言われた」
「ま、守る……? いったい何からリリーを守るのですか?」
「それは聞いていない」
「リリーを屋敷から出さず、人が集まるパーティーなどに出さないことがお父様の言う守るということになるのですか?」
「……わからない」
「守るって……命が狙われているとか、そういうことですか……?」
「そうではない……いや、可能性は……」
いつものお父様と違って歯切れが悪い。
お母様からリリーを守って欲しいと言われたけれど、何から守ればいいのかは聞いていないということか。
守るという言葉も、身を守るのか、生活を守るのか、それとも別の意味があるのか――。
「そのメイドの母親がなぜここへ来たかは知っているか?」
「はい。お母様が二人をこの侯爵家に連れてきたと聞きました」
「あぁ、そうだ」
「身寄りも頼れる所もなく、小さな子を連れたリリーのお母さんが心配だったと。リリーはお母様のおかげでメイドとして働けているんですよね?」
「そうだ。サラというメイドも、本来なら雇用条件に合わなかったが彼女が雇いたいと言ったんだ」
お父様からサラの名前が出て一瞬ドキリとしてしまう。
大丈夫、サラのことはまだ知られていないようだ。
「妻はどうも、そういった者たちに弱いようだったな……」
そう言ったお父様の顔は心なしか悲しそうな、寂しそうな表情をしている。
まさかお父様の口から妻という言葉を聞く日がくるなんて。
「お父様、リリーのことで他に知っていることはありますか? もし知っているのなら私にも教えて欲しいのです……」
「……いや、お前はまだ子どもだ。これは子どもが気にすることではない」
「え、そんなっ」
まさかここまで話して教えてくれないなんて。
それに、私は子どもではないのに……。
「話し方が変わった、せいか? おかげで余計なことまで話してしまったようだ」
「お父様、私はもう子どもではありません!」
「何を言っている、八歳は十分子どもだろう」
「……っ、お兄様はもうお父様のお手伝いをされているではありませんか」
「あれはいいんだ」
「お願いします、私は知らなければいけないのです」
私はお父様へ懇願した。
少しでも情報を知っておきたい。
もしかすると、リリーが消えてしまったことと何か関係があるのかもしれないから。
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