【完結】【R18】ハロウィンナイトで融け合って 〜訳あり女子と生真面目男子のハロウィンいちゃラブ話〜

船橋ひろみ

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※ ハロウィンナイトで融け合って 5

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 だだっ広い部屋は、案外フツーのホテルという感じだった。
 テンションの上がったカップルたちを尻目に、僕達は遊園地をそそくさと出て、ふたりきりになる場所を探した。そして、どちらからともなく、足はラブホテルが建ち並ぶ駅前の一角に向かった。

 向かったは良いけど、ナイトパレードの前に遊園地を出たので、夕日が眩しくまだ明るい時間だ。
 入り口で逡巡しゅんじゅんしていた僕を、ショルダータックル気味に押し入れたのは風間さんだ。
 そして、今、二人でベッドに寝転がって、飽きることなく唇を貪り合っている。カチューシャは外れているけど、小悪魔コスプレのままの彼女は小悪魔というより淫魔に見える。

「あむぅっ……んんっ……んっ……はぁ……」

「風間さん……慣れてる……」

「典子で……いーよ……んっ……むぅ……」

 風間さん、いや典子ちゃんは、うっとりとした目で僕を見つめる。
 何度も夢想したことが現実になっている。そして、想像を現実が超えることがあるんだと思った。こんなにも女の子の身体が柔らかく、暖かで、愛おしいと思わなかった。
 抱きしめている肩から伝わる、風邪の熱とは別の種類の火照り。頬にキスする時のくすぐったげな仕草。胸に手を当てた時のかすかな震えと、深く艷やかなため息。

 エロ動画では決して味わえない、愛おしい人の身体。
 目の前の典子ちゃんが、本当に「一人の女の子」であることが、五感を通して感じられる。
 唇を離した瞬間、彼女の視線が胸に移った。恐る恐る僕の手首を握ると、離そうとする。

「え……、痛かった?」

 調子に乗って手の力加減を間違えたのだろうか。
 こんなに手を当てて気持ちの良いものがあったのか、と思うほど、典子ちゃんのおっぱいは、ふにふにと柔らかい。
 彼女はゆっくりと首を振り、自分の手を胸に当てる。

「私で……いい? ……本当に……」

 何を今さら言うのだろう。僕は腑に落ちない顔をしていたに違いない。

「おっぱい……小さいけど……本当にいい? 私で……」

 思いがけない発言。
 言葉が出てこなくて、黙ってしまう。きっと数分だろうが、数時間に感じるくらい重苦しい空気。

「私……前の彼に、おっぱい小さいって……フラレちゃったんだ……」

 典子ちゃんが、ポツリと言った。絞り出すような、かすかな声。
 視線が絡まる。彼女の瞳の奥にある壁は、もう、ない。
 黙って、唇を重ねた。驚いた目で見返す彼女。
 胸が小さい?  だからどうしたと言うんだ。

「小さくても、巨乳でも、典子ちゃんは、典子ちゃんだよ……」

 僕は、風間典子である、目の前のその人に惚れたのだ。表向きは明るいけど、本当は必死に陰を隠して振る舞っている寂しがり屋。それでいて、安心して寄り添える人を懸命に探している、不器用な甘えん坊だ。
 そばいて、一緒に笑っていたい。そして、彼女と融け合いたい。そう思った。

「もう、彼のこと、忘れてよ」

「え……?」

 典子ちゃんの胸から彼女の手をそっと引き剥がし、黒く光るサテンの衣装とブラジャーをめくると、小ぶりだけど白くてマシュマロみたいなおっぱいが現れた。

「君の前の彼氏がどんな人か、この間聞いた以上のことは知らない。けど、僕は君に……」

 典子ちゃんの胸を手のひらにおさめて、ほぐすように捏ねる。
 小さなうめき声を上げて、彼女がのけぞると、白い身体が部屋の照明に照らされて、胸や鎖骨が陰影をつくる。

「一緒にいて良かった、楽しかったと思ってもらえる時間を、少しでも多く過ごしてほしいんだ……」

「田辺くん……」

「僕も……名前で呼んで……」

「し……慎一くん……あっ! あぅぅっ……」

 我慢出来なかった。
 典子ちゃんの返事を待たずに、白いマシュマロから突き出ているピンクの乳首にむしゃぶりつく。
 もう片方の手て、力を入れないように手のひらで揉みしだく。声にならない喘ぎ声をあげながら、短い吐息とともにビクンビクンと身体を波打たせた。

「し、慎一くん……シャ、シャワーしてない……」

「……このままでしたい……シャワー待っている間、我慢できそうにない……」

 恥ずかしさで僕の抱擁から逃れようとする彼女をギュッと抱きしめて、乳首や首筋、鎖骨に夢中でキスをして、女の子の甘い香りと柔らかな肌を味わう。
 みじろきしていた典子ちゃんは、僕がキスをするたびに力が抜けていき、キスに飽き足らず、首筋を舐める頃には完全に脱力して、僕に身を任せてくれた。

 ぺちゃっ、ちゅぷっ、ちゅちゅちゅっ、れろっ、はふはふ。

「んぁぁぁ……あふぅ……慎一くん……すごい気持ちいいよ……」

 再び、典子ちゃんの唇をちゅばちゅばと吸って、顔を離した。
 嬉しそうな顔で、瞳を潤ませた彼女。今まで目の奥にそびえ立っていた壁は、もう融けて跡形もない。
 視線を合わせると、ニコリと笑って彼女はうなずいた。僕もうなずいて、典子ちゃんを抱き起こすと、背後に回って抱きしめながら、サテンのバックファスナーをずらし、淫魔のコスチュームを脱がせた。
 衣装と下着の黒と典子ちゃんの白い肌が、モノトーンの美しいコントラストを描く。ラブホの薄暗い照明で、彼女の丸みを帯びた身体の影と相まって、何かの芸術写真を見ているかのようだった。
 安心して僕に身体を預ける彼女の綺麗な背中に見とれながら、あるものを探していたが、ない。
 小首をかしげて振り向く彼女。慌てる僕と視線が合うと、クスクスと笑って胸を指さした。

「ごめん……フロントホックなの、今日」

「あ……」

 顔から火が出そうになる。
 振り向いたままの彼女からキスをされると、手を添えられて、ホックに導いてもらった。
 プチプチとホックを外すと、かわいいマシュマロおっぱいが、ぷるんとこぼれた。さっきしゃぶってカチカチになっている乳首が白い乳房に影を作る。

「か……カワイイおっぱい……」

 ため息とともに思わずつぶやく。典子ちゃんの耳元で囁く格好になってしまったので、彼女は喘ぎ声をあげながらうねうねと身悶えした。

「あぁん……う、嬉しい……嬉しくて……すごい感じちゃうよぅ……」

 フロントホックに導いてくれた手が、僕の手首を力いっぱい握りしめ、太ももがモジモジとし始めた。
 白く柔らかな彼女の双丘をゆっくりと捏ね回す。背中から密着しているので、首筋から匂い立つ女の子の香りとお気に入りであろう香水が入り混じった空気が、僕の嗅覚越しに欲望を刺激する。
 背中や肩にキスや甘噛みをしながら、徐々にコスプレ衣装を脱がせて上げた。せっかく気合いを入れてくれた衣装なので、シワにならないように丁寧に。
 スカートを脱がせてあげると、典子ちゃんがモジモジ待ち切れないように、自分からストッキングを脱いで傍らに置くと、黒く細かいレースのついたショーツ一枚になった。
 背中越しに頬ずりしながら、胸だけでなくお腹や脇などの彼女の身体を指でなぞる。

「あはぁぁぁ……慎一くん……とっても上手……彼女……いたでしょ?」

 触られたところをくねらせて、エッチな声を上げる典子ちゃんの問いに、僕は正直に首を振る。
 少し汗ばんでいるけど、典子ちゃんの肌はすべすべとして気持ち良い。いつまで触っていたいくらいだ。そんな思いで触っていると、彼女は振り向いて僕を抱きしめると、押し倒した。そして、再び手首を掴んで、僕の手を自分の下半身に持っていく。

「こっちも……触って……慎一くんになら触られてもいい……」

 意を決して太ももの付け根を撫でると、そろそろと指をショーツの股間に移すと、指に湿り気を感じた。
 少し指先に力を入れて、アソコの周りを撫で回すと、典子ちゃんは感電したかのように跳ね上がった。

「ひぁぁぁぁっ!!!  すごい……メチャクチャ感じちゃうっ!!!……慎一くん……いっぱい触ってぇ……」

 はやる気持ちを抑えながら、僕は服を脱ぎつつ、次第にビショビショになるショーツを丁寧に撫で回した。
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