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第 1 章 〜 侍(はべ)る人妻 〜

※ 第 1 章 〜 侍る人妻 1 〜

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 絶妙な力加減で、脇腹につつつっと指をわせた。

「……ううっ、ふぅん」

 うつ伏せの七瀬ななせかおりは呻くような、それでいて甘えるような声を上げ、肩越しの戸塚隼人とつかはやとの引き締まった裸体を咎めるように振り返った。

「やん、隼人くん、そこ、くすぐったいじゃない」

「本当にくすぐったいだけ?」

 柔和な笑みを浮かべた隼人は、ゴツゴツした手を器用に動かし、手の指先をかおりの裸体に丁寧に這わせる。弾けるような尻からくびれのゆるくなった腰、そして背中。下から上になぞり、肩甲骨に達した時、ビクンとかおりがのけぞる。

「あん、ヤダ、そこ弱い……」

(触れば触るほど敏感になっているな)

 かおりが悶える様を見て、隼人も自分の顔が上気してくるのがわかった。
 お互い30半ば。しかし、今は二人とも高校の同級生に戻っている。
 今度はかおりの肩甲骨から腰をなぞり、尻。抱えるようになぞる。ぷりんと弾力のある尻を強めに掴むと、再びかおりが弓のようにのけぞる。

「うっ、あっはぁ。はぁぁ……」

 隼人の執拗しつような愛撫あいぶで、かおりは自然にベッドのシーツをギュッと掴み、引き寄せてしまうのだった。荒い息を吐きながら、腰をクネクネと揺らしている。

「かおりちゃん、四つん這いになってよ」

 黙って腰を上げて、隼人の正面に自分の尻をせり出すかおり。腰が揺れ、蜜壺から透明な液体がゴボゴボと溢れ出している。満足そうに笑みを浮かべる隼人だった。

「すげぇ、溢れてるぜ」

「やん、じっと見ちゃイヤ……」

 隼人がふと顔をあげると、目の前でラブホの照明パネルが緑になったり赤になったり忙しく変わっている。

(まるでかおりちゃんの感じるリズムに合わせてるみたいだ)

 顔を下げれば、かおりの弾力のある尻が、隼人に触ってほしくて今か今かと誘惑する。尻から内股に手を入れ、ゆっくりと太ももの付け根を指の腹でなで上げた。
 電流が走ったかのように、かおりがのけぞり、シーツを掴んだ。言葉にならない声をあげる。

「あぐぅっ!  あああっ!! んふぅっ!」

 小刻みに震えるかおりを見て、隼人は焦らすことにした。内股を執拗に指先でフェザータッチ。花弁の寸前まで指先が来たかと思うと、離してしまう。かおりの腰は指がコース離れるたびにガクガクと震えだし、ゴボッと蜜壺から牝の粘液が溢れ出す。とめどなく溢れた蜜が太ももを伝う感覚に、かおりはまた感じてしまうのだった。
 くりくりとした目の可愛らしい彼女のどこに、こんな淫乱な獣が住んでいたのか。いや、人妻だからこそ住んでいたのかもしれない。

「ああぁ……。 ねぇ、隼人くぅん、いじわる、しないで……」

 かおりが隼人に顔を向け、とろけた目つきで悶えながら懇願する。焦らされているのはわかっているのだろう。わかっているがゆえに、隼人に触れて欲しくてたまらなくなる。隼人の指攻めで、触って欲しいところのお預けを食って、さらに感じてしまうのだった。

「かおりちゃん、そんなにエロかったっけ?」

「隼人くんの時は特別……もっと、もっとエッチにさせてぇ」




 昔は明るくて真面目だったかおり。今、まっ昼間のラブホで、元同級生の隼人にあられのない痴態で不倫しているなんて、他の同級生は信じてくれないだろう。

 隼人は飲料メーカーのルートセールスだ。決まったルートを回り、お客さん先に置いてある自販機の補充や集金して回る。時々は自分の会社の販売機増設の営業をするが、隼人はシビアなビジネスの駆け引きは苦手で、気楽に決まったルートを効率よく回って、空いた時間を配達車の中で上手いスイーツを食べるのが楽しみだった。
 厳しい就活を乗り切って、新卒入社で10年近く。配達コースは多少変わるが、基本は同じだ。気楽な隼人でも、同じことの繰り返しでは、いい加減飽きる。でも、今はこの仕事を続けてよかったと思った。いつものスイーツとは違う、甘い『者』が、目の前で隼人の指に悶絶しているのだ。

 数ヶ月前の同窓会で、全てが変わった。

 あの場所で、かおりと会わなかったら。

 そして、二次会に行く途中で、みんなとはぐれてかおりと飲み直さなかったら……かおりを密か想っていた隼人にとっては願ってもない幸運だった。

(もっとエッチになってもらおうか……まだれちゃもったいない)

 すでに隼人の肉棒は暴発するくらいに硬化している。かおりの穴に挿れたいのを我慢して、舌なめずりをしながら、かおりの秘所に顔を近付ける。
 熱気を帯びた牝の匂い。鼻腔にたっぷりと吸い込みながら、隼人の舌はチロチロと肉襞ひだをなぞり、肉芽の回りを舌の先端でなぞりながら、すすっと離れていく。

「んん!……はうっ!  あん、ああん!!!」

 舌が充血した肉芽に近づくと、来るであろう快感にかおりは身を固くするが、隼人の舌はまた離れていってしまった。指を咥えながら、かおりは真っ赤になった顔を隼人に向けた。

「あぅぅ、早く、舐めて欲しいの、早く……ううっ!!!!」

「どこを」

「ああああっ、恥ずかしい……」

「四つん這いで腰振って、いまさら恥ずかしいもないだろ、どこを舐めたらいいんだよ」

「ううっ……」

 眉間に縦皺を寄せて、かおりは悶えた。快感に溺れかけた理性が、かろうじてその部位の名前を口に出すことにストップをかける。隼人は秘所に息を吹きかけた。

「ひぐっ……あああん」

「どこだよ。言えないならやめる」

「ああ、やめちゃイヤ、ク……クリを舐めて、早くぅ……ガマンできない……」

 消え入るような声でねだるかおり。目が蕩けて潤んでいる。内心ドキリとする隼人だが冷ややかな顔をして言い放った。

「全然聞こえない。ホントにやめるぞ」

 弾むように上下している尻を、チュッチュッと音を立てて吸った。音がするたび、かおりの尻が跳ね上がる。

「ひああああ……ク、クリを、クリをいっぱい舐めてっ!!! 私をメチャクチャにしてっ!  隼人くん、お願いぃぃぃ」

 理性のブレーキが外れ、かおりが叫んだ。
 ガバッとかおりの秘所に口をつけた隼人は、充血した花芯を口に含んで、唾液といっしょに蜜を口いっぱいに吸った。

 ぐじゅ、ぐじゅ、じゅるじゅる。ぴちゃり。じゅるるるるる。

 粘液が発する艶めかしい音に、波を打って激しく揺れるかおりの腰。ベッドのクッションに顔をうずめながら悶える。理性が外れた今、欲情に溺れきっているのだ。

「はうっ、んぐぅぅっ! んんんんんんんんんっ!」

 固くなったかおりの花芯クリトリスを、唾液をたっぷり乗せた舌先で、こねるように舐め回す。

「ああっ、はああ、ああああっ、すごい気持ちいい、気持ちいいのっ」

 セミロングの髪を振り乱し、美尻を突き出しながら、弓のようにのけぞるかおり。隼人は淫乱のエキスでパンパンとなった肉芽を口に含み、舌でこねるスピードを上げた。

「ひぐっ!!!  んぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぅっ!!」


 押し殺すような呻き声を上げて、かおりは体を痙攣させ、絶頂に達した。口の回りをベチャベチャにした隼人が、ビクンビクンと快感の余韻にひたっているかおりの秘所から顔を離すと同時に、突き上げていた腰がストンと落ちて小刻みに震える。荒い息をつく上半身を両腕で支え、『おすわり』のような格好になる。Dカップの乳房がプルプルと弾んだ。

「黙ってイッちゃダメだろ」

「だってぇ……」

「ちょっと吸ったら、イッちゃったな。ホントに気持ちよかったんだな」

 ハァハァと荒い息をしながら、かろうじて頷くかおり。快感に蕩けた目は視線が定まっていなかった。人妻だが、愛おしい。
 隼人はかおりの隣ににじり寄って肩を抱き、セミロングの髪に顔をうずめた。シャンプーと香水の香り、牝の匂いが混ざりあい、隼人の鼻腔に広がった。
 思わずかおりの耳に上気した息を吹きかける。ぴくん、と、かおりが反応した。

「また感じてる……全身が性感帯みたいだ」

「うう……だって、耳も弱いんだもん」

 かおりは耳も弱い。隼人がかおりと体を重ねて知ったことだった。耳たぶを口に含み、甘噛する。

「ひゃう、あああああっ、ああん」

「感じる声がたまんないな」

「だって、隼人くんが……ううっ、ああっ、はあぅっ」

 かおりの言葉は、隼人の指が肉襞を撫で回し始めたことで、続かなくなった。腰が上下に揺れだした。シーツを掴んでいた手が離れ、隼人の下腹部をまぐっている。

「何を探しているんだよ……うっ」

 隼人の下腹部を弄っていたかおりの指が肉棒に触れた。スルスルとまとわりつくようにがっちり掴んだ。
 そのままかおりの手は、ずりゅっ、ずりゅっとリズミカルに隼人の肉棒をしごき始めた。
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