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本編
謝罪とお礼
しおりを挟む僕が戻ってきて数日がたった。
その間に国王や宰相など国の重鎮たちと話し合いをして姿を消していた間に起こったことを全て話した。
僕の話を聞いてみんな信じられないというような驚愕の表情を浮かべていたけど最終的には納得してくれたみたい。
そんなこんなでここ数日忙しかったけどやっと落ち着きを取り戻し今までの様な生活に戻っていった。
そして今僕は騎士団詰所に来ている。みんなに迷惑をかけた謝罪と捜索してくれたお礼を言うためだ。
レオンさんに付き添われながら第1騎士団詰所へ足を運んだ。
訓練所へ顔を出すと僕に気づいた騎士さん達がハッとした顔をしながら駆け寄ってきてくれた。
「アサヒ様ご無事でなによりでした!」
「お怪我がなくて本当に良かった」
「おかえりなさい!」
「帰ってきたばかりですので無理しないでくださいね!」
謝罪とお礼を言うつもりがみんなからの暖かい言葉で涙がポロポロこぼれ落ちる。
「し、心配っかけて…ひっく…ごめんなっさいっ…うぅ…そして…ありがっとう…」
僕が泣き出したことでオロオロする騎士さんたち…そしてそんな僕の頭を優しく撫でてあやしてくれるレオンさん。
僕は本当に恵まれている。周りにこんなにも僕を大切にしてくれる人が沢山いるんだもん…幸せ者だ。
僕は泣きながらみんなの温かさを感じていた。
しばらくして落ち着いた僕は第1騎士団のみんなと別れ第2、第3と騎士団詰所を回って謝罪とお礼をした。
第2も第3のみんなも僕を暖かく迎え入れてくれて本当に感謝しかなかった。
王宮での事情聴取と全騎士団に謝罪とお礼をし終わって僕は久しぶりにレオンさんの邸へ戻った。
ドキドキしながら玄関の扉を開けると少し目を潤ませたセバスさんが迎え入れてくれた。
「お帰りなさいませ…アサヒ様。無事のご帰宅で何よりです」
「心配かけてごめんなさい…ただいま戻りました」
先程泣いたばかりだったのに再び僕もセバスさんにつられて目をうるませながら返事をする。
僕が姿を消す場面に遭遇しているセバスさんはそれは嬉しそうに僕を見て安心したように微笑んでいた。
「さぁ、アサヒ入ろう」
「はい」
そうして僕はレオンさんに促されるように久しぶりの我が家へ帰宅した。
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