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本編
波乱の合同演習
しおりを挟む僕は今馬車に乗って合同演習が行われる会場へセバスさんと共に向かっていた。レオンさんは準備があると言って先に出発している。
ワクワクしながら窓の外を眺めているといくつもの馬車が僕たちと同じ方向へ向かっているのが見える。
「セバスさん、今日は馬車が多いですね…しかも僕たちと同じ方向へ向かっているみたいです」
気になりセバスさんに質問するとすかさず答えを教えてくれた。
「あれは合同演習を見学されるご令嬢たちの馬車ですね。一度に多くの騎士たちが集まり鍛錬する合同演習は若いご令嬢に人気なのですよ」
「なるほど」
「我が国は政略結婚も多いですが、恋愛結婚にも寛容でして…まぁ1種のお見合いの場でもあります。ご令嬢たちが気になる騎士をみつけてそこから恋愛に発展する…なんてことも結構多いです。他にはご婚約者の勇姿を見に来るご令嬢達もいますね」
「へぇー、そうなんですね」
僕は感心してまた窓の外へ目を向けるがセバスさんは今日の合同演習の話を続ける。
「今日アサヒ様やご婚約者のいらっしゃるご令嬢たちは特別室での見学となります。」
「特別室?」
振り向くとセバスさんは優しい笑顔で頷いた。
「はい、昔相手がいらっしゃるご令嬢が間違えられて誘われるなどと…問題になりまして、それから相手がいらっしゃる方とそうでない方で場所を分け間違えられないようにとなりました。他にも単に騎士たちの勇姿を見に来る一般客の方たちも来ます。」
「なんかお祭りみたいですね」
「そうですね、軽い武道祭みたいなものですね」
僕とセバスさんはふふっと笑いながら目的地に着くまでしばらく他愛も無い話に花を咲かせた。
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