異世界に落っこちたら溺愛された

本編

愚かな男の末路sideラリア元帥

⚠️暴行・暴力行為、表現があります⚠️




カツンカツン…長い階段を降り石造りでジメジメとした牢へ私は足を進める。

ここは重罪を犯した犯罪者たちが収容される地下牢。今回私が来たのはアサヒ殿の誘拐、暴行の罪を犯した男を尋問するためだ。

固く閉ざされた鉄の扉の前に監視の騎士が私に向かって敬礼をする。軽く頷き重い鉄の扉を開けさせ中へはいる。

空気が淀み薄暗い空間が広がる地下牢はすえた臭いが充満する。

鼻の曲がりそうな臭いに耐えつつ私は尋問室…またの名を拷問部屋へ足を踏み入れる。そこには椅子に括り付けられたナリーヤ・ベルーフが項垂れながら力なく座っている。


｢愚かな事をしたな｣


尋問していた騎士と交代し鞭を手に取り男の腹に向かって大きく振りかぶりバチンっと乾いた音をあげながら叩きつける。


｢ぎゃあああああああああっ｣

｢なんだ…まだ叫べるほど元気ではないか｣

｢いだいいっいだっいいいいっああああっ｣


何度も何度も鞭を叩きつける。泣き叫ぼうが腹部から血が流れようが打つ手を止めない。

そして数十発打ったあたりでナリーヤが気絶するが冷水をかぶせ無理やり起こす。

怯えきった瞳で私を見つめ震えながら懇願する。


｢あぁ…だ、だずけ…て…許じ…て…ぐださ…｣

｢残念だがそれは無理な願いだ。｣


涙や鼻水、血液といったあらゆる体液を流しながらボコボコに腫れ上がり原型をとどめていない顔面のナリーヤの言葉をピシャリと食い気味に突っぱねる。


自白剤を使ってみたもののたいした情報も得られなかったか…この男はもう用済みだな


｢3番だ｣


私が手をあげ合図を出すと部屋の隅に待機していた騎士2人がを椅子から立ち上がらせある場所へズルズルと引きずりながらナリーヤを連行する。


3番…それは今空いている処分場の部屋番号だ。これからこの愚かな男は処分される。

電気椅子などといった拷問器具や新薬の人体実験、医療技術発展の為の解剖など処分方法は色々ある。


これからの未来を生きていく人の役に立てるのだ…どうせ死ぬ運命なのだから少しは貢献して貰おう。



そういってアサヒの預かり知らぬところで粛清が行われていた。そしてこれから先もアサヒはこの事を知ることは無いだろう。