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第1章:機械還元~SINNERCK RIF~
Ⅳ
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◇
あたしは射水博士のもとで生まれた。
博士は、とある国の軍隊に提供するため、「人の意識に何らかの影響を及ぼす機能を持った人間兵器」のサンプルとしてあたしを作ったのだ。
あたしの機能は、「人間をはじめとした生物の意識操作」をすることだった。そしてまた身体のどの部分にも、……どんな繊細な部分にも、一級の品が与えられていた。
通常、機能が狂ってしまったヒューマノイドを仕留めるための銃も兵器も、あたしにはまったく通用しない。
でもあたしには、兵器として決定的な欠陥があった。
射水博士はあまりに有能すぎた。
あたしは「感情」を持って生まれてしまったのだ。
破棄するには博士はあたしを気に入りすぎていたから、あたしは博士の姪である、鏡苗に「友達」としてプレゼントされた。
「あたしも半分は機械なの。機械と人間のあいの子よ」
事故にあってそうなったのだという苗は、そうして微笑んだ。
あたしは苗といい友達になった。人間でいうならば、ためらいなく親友と呼べた。
……ある日、苗は少年を連れてきた。彼は一村紫麻といって、苗の恋人だった。
……そしてあたしは、その少年を愛してしまった。
仲の良いふたりを見るたび、微笑ましく思う傍ら、その反面に伴う苦しさに胸がつまりそうだった。
それでもあたしは苗が好きだったから、どうにか気持ちを押し殺して日々を過ごしていた。
そうしているうちに、ストレス、とでもいうのだろうか……あまりにそうして感情を司る機能を使いすぎたため、他のあらゆる機能にも影響を及ぼし、生活に支障が出てきてしまった。
一番大きかった被害は、接触しただけで研究所の中枢コンピュータを爆破してしまったことだ。
研究員が何人か死に、その遺族から、
「欠陥ヒューマノイドを破棄しろ」
との抗議が出た。
当然のこと、だった。
でも、紫麻が苗と一緒にかばってくれたのだ。
「修理してもらえるように、苗と一緒に博士に頼んでやる」
と……。
あたしはもう、紫麻さえいればどうなってもいいと思った。
───あたしはふたりきりになる機会を作り、紫麻の気を失わせ───彼を抱き上げて、研究所から脱走した。
ある高校の寮に潜り込み、そこを中心に結構な範囲に渡って意識操作を行った。
そうしておけば、その範囲内に足を踏み入れたすべての人間の脳に、あたしのつくった「偽りの意識」がプラスされる。それが「日常だった」と脳が認識するようになるのだ。この高校には冬牙泉という男子生徒が在籍している、彼は一村紫麻と親友である……というふうに。
───あたしは自分が演技や嘘が下手だと分かっていたから、もしものことを考えて「自分にも」意識操作をした。
自分は男である、一村紫麻とは無二の親友である、など……実に細かいところまで、あたしは催眠術でもかけるように、そうして自分にも「偽りの記憶」を埋め込んだのだ。
◇
「イスミ」
紫麻があたしを見ている。
やるせない、同情でもなんでもない、不思議な感情の入った瞳で。あたし自身が目醒めてしまったため、意識操作が解けたのだ。
苗が後ろから、声をかけてくる。
「イスミ、わたしと帰りましょう。おばさんがちゃんと修理してくれるって。だからあなたを迎えに、わたしここにきたのよ」
「───苗……あなたは、どうして意識操作にかからなかったの?」
苗は黙って、黒髪をとめているバレッタを示して見せた。
───制御装置だ。あとから博士が作ったのだろう。
「なぜ寮を燃やしたの?」
たずねると、それはあたしの考えすぎだったらしい。正真正銘、あの火事は寮生の不始末だと苗は教えてくれた。
「苗ったら」
うんざりした口調で、博士がハイヒールの音を高く鳴らしながら数歩、歩み寄る。
「わざわざ転入手続きまでして、色々小細工して……イスミ一体のためにこんなに手間かけることなかったのに。まったくあなたは機械思いね」
そして、あたしに手を差し伸べる。
「こっちへいらっしゃい、イスミ。苗の言うとおり、修理してあげるわ。二度と暴走しないよう、感情そのものをなくしてあげる」
驚いて、苗と紫麻が同時に博士を振り返る。
「約束したことと違うわ!」
叫んだ苗にも、博士はしれっとした顔で言う。
「黙りなさい、苗。イスミを作ったのはわたしよ。壊すのもわたしの権利だわ」
紅をひいた真っ赤な唇で、くっと笑う。
「イスミ。あなた何がしたかったの? こんなところで意識操作なんかして、束の間人間のような生活を手に入れても、一日経てばこうして無駄に終わるのよ」
───分からない。
あなたには。
うん、そう。
きっと、……わからない。
「そんなこと、知っていました」
抑揚のないあたしの言葉に、
「あらそう」
と気のない返事。
そのとたん、あたしは強い感情に駆られてかぶりを振った。
「でも感情をなくすのはいや!」
「我侭ねぇ」
ため息をつく博士に向かって、紫麻が口を開く。
「感情が暴走してるわけじゃねえんだ、身体の修理だけで充分だろ!?」
「───気に入ってたんだけど」
博士は紫麻の言うことなど、聞いていない。
元々そういう人だった、博士は。
人の意見になど、自分のメリット以外では決して耳を貸さない。
「欠陥品は、やはり駄目ね」
あたしはとっさに走り出した。
自分でかけた意識操作から目醒めて、初めて感じた、背中を撫でる長い髪。その髪の色が、突然黒から白に変わり始めた。
驚いて、あたしは足を止める。
博士の命令で、用意してあった『あの薬』が、小さな爆弾のように球に詰められて、あたしに向けて投射されていた。
あの薬……『機械還元─シナーク・リフ─』。
身体中が水浸しになる。あちこちが、白くなっていく。
「───認めてください!」
博士に向けて絞り出したあたしの声は、かすれていた。
「あたしの存在を! 欠陥品としてでも、あたしがあたしであるということを!」
薄笑う博士を視界から押しのけるように、苗と紫麻が駆け寄ってくる。
かすみがかる視界のなか、苗は男たちに薬の投射の中止を必死に呼びかけ、紫麻はあたしを抱き上げる。
……ごめんなさい、紫麻。いっときとはいえ、意識を操ってしまうなんて。あなたが好きな苗のことを、忘れさせてしまうなんて。
───何がしたかったの? イスミ。
……それが無駄でも、たった一日しか続かないものでも。
───夢が見たかったんです、博士。
あなたが欠陥品と呼ぶ、その欠陥品にしかみられない、機械(あたし)の夢を。
最愛の人といつからか親友で、同じ高校に通い、同じ場所で眠りにつく。
そんな、人間らしい砂糖菓子のような儚い夢を、あたしは、みたかったんです───。
「……、……、……」
───もう、声も出せなくなっている。
人間は言葉の代わりに、声の代わりに涙を流す。
ではあたしは、機械であるあたしは、どうやって紫麻に伝えればいいのだろう。どうすればいいのだろう。
「イスミ……イスミ!」
紫麻が、あたしの名前を呼んでいる。必死に、呼んでくれている。こんな、ひどいことをしたあたしに話しかけてくれている。
「イスミ、消えるな! おれはお前が好きなんだ……!」
──────。
(───……し、ま)
(紫麻が、あたしを、好き、と)
もしも泣くことができたなら、あたしはこのとき、ただ一度の涙を流しただろう。
……紫麻のその思いが、友達に対してのものだと分かっていたとしても。
指を動かそうとして、もうそれが消えてしまっていることに気づく。紫麻の声も、もう耳に届いてはこなかった。
あたしは目を瞑る。
───伝えられなくても、いい。
この想いは持っていこう。いずれ逝きつくどこかまで。……機械の魂の行き場所が、どこまで許されているか、分からないけれど。
持って、いこう……。
───そして、機械(あたし)は夢を終わらせる。
最愛の人の、
あたたかな腕の中で。
《第1章 機械還元~SINNERCK RIF~:完》
あたしは射水博士のもとで生まれた。
博士は、とある国の軍隊に提供するため、「人の意識に何らかの影響を及ぼす機能を持った人間兵器」のサンプルとしてあたしを作ったのだ。
あたしの機能は、「人間をはじめとした生物の意識操作」をすることだった。そしてまた身体のどの部分にも、……どんな繊細な部分にも、一級の品が与えられていた。
通常、機能が狂ってしまったヒューマノイドを仕留めるための銃も兵器も、あたしにはまったく通用しない。
でもあたしには、兵器として決定的な欠陥があった。
射水博士はあまりに有能すぎた。
あたしは「感情」を持って生まれてしまったのだ。
破棄するには博士はあたしを気に入りすぎていたから、あたしは博士の姪である、鏡苗に「友達」としてプレゼントされた。
「あたしも半分は機械なの。機械と人間のあいの子よ」
事故にあってそうなったのだという苗は、そうして微笑んだ。
あたしは苗といい友達になった。人間でいうならば、ためらいなく親友と呼べた。
……ある日、苗は少年を連れてきた。彼は一村紫麻といって、苗の恋人だった。
……そしてあたしは、その少年を愛してしまった。
仲の良いふたりを見るたび、微笑ましく思う傍ら、その反面に伴う苦しさに胸がつまりそうだった。
それでもあたしは苗が好きだったから、どうにか気持ちを押し殺して日々を過ごしていた。
そうしているうちに、ストレス、とでもいうのだろうか……あまりにそうして感情を司る機能を使いすぎたため、他のあらゆる機能にも影響を及ぼし、生活に支障が出てきてしまった。
一番大きかった被害は、接触しただけで研究所の中枢コンピュータを爆破してしまったことだ。
研究員が何人か死に、その遺族から、
「欠陥ヒューマノイドを破棄しろ」
との抗議が出た。
当然のこと、だった。
でも、紫麻が苗と一緒にかばってくれたのだ。
「修理してもらえるように、苗と一緒に博士に頼んでやる」
と……。
あたしはもう、紫麻さえいればどうなってもいいと思った。
───あたしはふたりきりになる機会を作り、紫麻の気を失わせ───彼を抱き上げて、研究所から脱走した。
ある高校の寮に潜り込み、そこを中心に結構な範囲に渡って意識操作を行った。
そうしておけば、その範囲内に足を踏み入れたすべての人間の脳に、あたしのつくった「偽りの意識」がプラスされる。それが「日常だった」と脳が認識するようになるのだ。この高校には冬牙泉という男子生徒が在籍している、彼は一村紫麻と親友である……というふうに。
───あたしは自分が演技や嘘が下手だと分かっていたから、もしものことを考えて「自分にも」意識操作をした。
自分は男である、一村紫麻とは無二の親友である、など……実に細かいところまで、あたしは催眠術でもかけるように、そうして自分にも「偽りの記憶」を埋め込んだのだ。
◇
「イスミ」
紫麻があたしを見ている。
やるせない、同情でもなんでもない、不思議な感情の入った瞳で。あたし自身が目醒めてしまったため、意識操作が解けたのだ。
苗が後ろから、声をかけてくる。
「イスミ、わたしと帰りましょう。おばさんがちゃんと修理してくれるって。だからあなたを迎えに、わたしここにきたのよ」
「───苗……あなたは、どうして意識操作にかからなかったの?」
苗は黙って、黒髪をとめているバレッタを示して見せた。
───制御装置だ。あとから博士が作ったのだろう。
「なぜ寮を燃やしたの?」
たずねると、それはあたしの考えすぎだったらしい。正真正銘、あの火事は寮生の不始末だと苗は教えてくれた。
「苗ったら」
うんざりした口調で、博士がハイヒールの音を高く鳴らしながら数歩、歩み寄る。
「わざわざ転入手続きまでして、色々小細工して……イスミ一体のためにこんなに手間かけることなかったのに。まったくあなたは機械思いね」
そして、あたしに手を差し伸べる。
「こっちへいらっしゃい、イスミ。苗の言うとおり、修理してあげるわ。二度と暴走しないよう、感情そのものをなくしてあげる」
驚いて、苗と紫麻が同時に博士を振り返る。
「約束したことと違うわ!」
叫んだ苗にも、博士はしれっとした顔で言う。
「黙りなさい、苗。イスミを作ったのはわたしよ。壊すのもわたしの権利だわ」
紅をひいた真っ赤な唇で、くっと笑う。
「イスミ。あなた何がしたかったの? こんなところで意識操作なんかして、束の間人間のような生活を手に入れても、一日経てばこうして無駄に終わるのよ」
───分からない。
あなたには。
うん、そう。
きっと、……わからない。
「そんなこと、知っていました」
抑揚のないあたしの言葉に、
「あらそう」
と気のない返事。
そのとたん、あたしは強い感情に駆られてかぶりを振った。
「でも感情をなくすのはいや!」
「我侭ねぇ」
ため息をつく博士に向かって、紫麻が口を開く。
「感情が暴走してるわけじゃねえんだ、身体の修理だけで充分だろ!?」
「───気に入ってたんだけど」
博士は紫麻の言うことなど、聞いていない。
元々そういう人だった、博士は。
人の意見になど、自分のメリット以外では決して耳を貸さない。
「欠陥品は、やはり駄目ね」
あたしはとっさに走り出した。
自分でかけた意識操作から目醒めて、初めて感じた、背中を撫でる長い髪。その髪の色が、突然黒から白に変わり始めた。
驚いて、あたしは足を止める。
博士の命令で、用意してあった『あの薬』が、小さな爆弾のように球に詰められて、あたしに向けて投射されていた。
あの薬……『機械還元─シナーク・リフ─』。
身体中が水浸しになる。あちこちが、白くなっていく。
「───認めてください!」
博士に向けて絞り出したあたしの声は、かすれていた。
「あたしの存在を! 欠陥品としてでも、あたしがあたしであるということを!」
薄笑う博士を視界から押しのけるように、苗と紫麻が駆け寄ってくる。
かすみがかる視界のなか、苗は男たちに薬の投射の中止を必死に呼びかけ、紫麻はあたしを抱き上げる。
……ごめんなさい、紫麻。いっときとはいえ、意識を操ってしまうなんて。あなたが好きな苗のことを、忘れさせてしまうなんて。
───何がしたかったの? イスミ。
……それが無駄でも、たった一日しか続かないものでも。
───夢が見たかったんです、博士。
あなたが欠陥品と呼ぶ、その欠陥品にしかみられない、機械(あたし)の夢を。
最愛の人といつからか親友で、同じ高校に通い、同じ場所で眠りにつく。
そんな、人間らしい砂糖菓子のような儚い夢を、あたしは、みたかったんです───。
「……、……、……」
───もう、声も出せなくなっている。
人間は言葉の代わりに、声の代わりに涙を流す。
ではあたしは、機械であるあたしは、どうやって紫麻に伝えればいいのだろう。どうすればいいのだろう。
「イスミ……イスミ!」
紫麻が、あたしの名前を呼んでいる。必死に、呼んでくれている。こんな、ひどいことをしたあたしに話しかけてくれている。
「イスミ、消えるな! おれはお前が好きなんだ……!」
──────。
(───……し、ま)
(紫麻が、あたしを、好き、と)
もしも泣くことができたなら、あたしはこのとき、ただ一度の涙を流しただろう。
……紫麻のその思いが、友達に対してのものだと分かっていたとしても。
指を動かそうとして、もうそれが消えてしまっていることに気づく。紫麻の声も、もう耳に届いてはこなかった。
あたしは目を瞑る。
───伝えられなくても、いい。
この想いは持っていこう。いずれ逝きつくどこかまで。……機械の魂の行き場所が、どこまで許されているか、分からないけれど。
持って、いこう……。
───そして、機械(あたし)は夢を終わらせる。
最愛の人の、
あたたかな腕の中で。
《第1章 機械還元~SINNERCK RIF~:完》
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