星物語

<第1巻 末裔の鍵>

大地(アマク)、地底(トロレル)、海底(ブルワスタック)――美しき三大王国。 
 15年後、世界は巨大隕石(アバロン)の衝突によって滅ぶ運命にあった。
 全生命滅亡へのシナリオを回避する唯一の方法。それは、予言に記された「三つの鍵を集め、巨大な扉を開くこと」だった。
 予言に選ばれた9歳の男の子エシルバは”鍵”を集める役割を担っていたが、そのことを知らず、優しい叔父さんたちと平和な日々を過ごしていた。右手に奇妙なあざが現れた時、国家組織の役人(シブー)が訪れ、父親がシブーの英雄と呼ばれた偉人で、9年前に反乱を起こし敵となったこと、エシルバがかつて予言に選ばれた大悪人の末裔(まつえい)であることを告げられる。巨大隕石を阻止するためには、予言に選ばれたエシルバの力が必要だった。
 彼らに力を貸すために、エシルバは愛する家族を置いて故郷を離れる。
 若くしてシブーとなったエシルバは、使節団と呼ばれるシブーの内部組織に配属された。
 しかし――「犯罪者の息子」「大悪人の末裔」というレッテルに悩まされ、社会から冷たい洗礼を受けることは避けられなかった……
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