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第17話
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数日後、柊一は多聞に呼び出され、多聞の自宅のあるマンションを訪れた。
「イイ所に住んでるな」
「だって俺、金持ちだも~ん」
少し嫌み混じりの柊一の言葉を、ちゃかすような態度で取り合わず、多聞は迷わず柊一を寝室へと案内する。
「いきなりかよ」
呆れ顔の柊一にもお構いなしで、多聞は服を脱いだ。
「オマエさぁ、ちゃんとケータイ持ってた? 何回かけても繋がンなかったぞ」
「勤務中に電話なんか出られるかい。持ってはいたけど、電源入れてなかった」
「それじゃケータイしてる意味、ねェじゃんか」
柊一をキングサイズのベッドの上に寝そべらせ、自分もその隣にダイブする。
「俺、別にアンタを中心に生きてるワケじゃないから」
崩れないクールな態度が、多聞をはしゃいだ気持ちにさせる。
「CD、買ったのかよ?」
「ああ、うん。買ったよ。そうだ、俺アンタから金を貰おうと思ってたんだっけ」
顎をくすぐるように手を添えて、柊一の表情を間近で眺めていた多聞を押しのけ、柊一はジーンズのポケットに手を入れる。
「なに、コレ? 領収書ぉ?」
突き出されたレシートを受け取り、多聞はそれと柊一の顔を交互に見た。
「だって俺、CDプレーヤーなんて持ってないから。聞くには買わなきゃならないだろ。アンタが買って聞けって言ったんだから、請求する権利あると思うんだけど」
「ホント、オマエって面白いヤツな」
多聞は肩を竦め、再び柊一の身体を引き寄せる。
「コレは、後で今日の代金と一緒にやるよ。そんなくだらないコト言って焦らしてないで、俺は早くオマエを食べたい」
「なにそれ? 先にCDの話振ってきたの、アンタじゃないか」
「その感想も、後でじっくり聞くけどさ」
柊一の着ているTシャツをたくし上げ、露になった部分から遠慮なく舌を這わせる。
「…アンタ、ヒトリモンなの?」
まるで首からひっこぬくみたいな、乱暴な動作で自分の服を剥ぐ多聞に向かって、柊一は特に抵抗もせずに天井を眺めながら言った。
「一応、結婚はしてるよ。もっとも、離婚の争議中だけどね。なんで?」
「いや…、アンタみたいに変態じみたヤツの恋人やってんのなんて、大変だろうなぁと思ってさ。こんな、男にまで手ェ出すようじゃ、気苦労も耐えないだろうし…。だよな、やっぱり離婚したくなるよなぁ」
そんな風に言われては、さすがに多聞もムッとくる。ジーンズのファスナーを降ろすと、その中に手を滑り込ませて柊一自身を握り、かなりきつく先端に爪を立てた。
「痛ってーっ! てめェ、なにしやがるっ!」
「くだらねェコト、言ってるからだろ。もっと行為に集中しろよ」
「なに言ってやがる。こんなコトしてる方が、よっぽどくだらねェだろ。付き合ってもらってるだけ、ありがたく思え。この変態ッ」
柊一の機嫌を損ねた事よりも、やっぱり相変わらず柊一が自分を相手にしていない事実の方に無性に腹が立った。
多聞は身体を起こすと、柊一を俯せにして、側にあった何かのコードで両手の自由を奪った。
「おいっ! 痛ェッてっ!」
柊一の苦情を取り合わず、多聞は柊一の身体を仰向けに戻すと、両足を掴んで身体を二つに折り曲げるような格好にする。
「莫迦ッ、痛ェッて言ってんだろっ!」
そのまま大きく足を開かせると、柊一の顔が足の間から見える。
多聞は黙って、明るいところに晒された柊一の蕾を舐め始めた。
「この…変態ッ!」
「その言葉、もう聞き飽きたな。…もっとバリエーション無いの?」
柊一に向かって意地の悪い笑みを浮かべ、多聞は舌を伸ばして柊一の感じやすい部分に刺激を与える。
「んんっ!」
両方の膝の内側に手を置いて、多聞は柊一が決して足を閉じる事が出来ないように押さえ込み、舌で柊一を責めた。
海老のように二つ折りにされ、両手の自由も奪われている柊一は、多聞の与えてくる刺激に身体を震わせる他は、声を抑えている以外に抵抗する術はない。
「ダメじゃん。声出さなきゃ、ボーナスは出せないって言ったろ」
「う…るせェッ!」
蕾の奥に舌を滑り込ませ、堅く閉じているそこをほぐすように唾液で湿らせると、柊一の身体が微かに震え始める。
同性との行為に馴れていない割に、柊一の身体がとても敏感で感じ易いのだ。
持ち上げている両足を自分の肩に掛けさせると、多聞は手を伸ばして堅く張りつめている乳首に触れてみる。
指先が触れただけで、柊一の身体が強張るように震えた事が、無闇に多聞を喜ばせた。
強くつまみ上げ、親指と人差し指でこね回しながら、伺うように柊一の顔を見る。
柊一は眉間にしわを寄せ、目を閉じていた。
睫毛が、意外なほど長くて。そんな小さな事実に気づいた事が、無性に嬉しくて。
多聞は右手を、いきり勃っている柊一自身へと移す。
「柊一、ちょっとこっちみろ」
「………」
返事はせず、柊一は少し嫌そうに目を開いた。
そんな相手に対し、多聞は握っていたそこに強く刺激を与えた。
「て…めェ…」
自分の顔に、自身の精液をかけられて、さすがに柊一は自由になる足で多聞に報復をしようとした。
が、既に反撃を予想していた多聞は、するりと逃れてしまう。
「オマエって、ホントに可愛いなぁ」
多聞が手を離した事で身体を伸ばす事が出来た柊一は、肩で身体を支えるようにしてギッと多聞を睨み付けた。
多聞は柊一の髪に手を伸ばし、無理矢理口唇を重ね合わせた。
歯列をこじ開け、舌を強引に絡ませる。
息継ぎも出来ず、苦しげに眉を寄せる表情がたまらない。
両手の自由を奪われている姿が、SMチックな雰囲気を醸して、いつも以上に興奮する。
多聞は、柊一の白い身体に自分の痕をつける事に夢中になった。
「イイ所に住んでるな」
「だって俺、金持ちだも~ん」
少し嫌み混じりの柊一の言葉を、ちゃかすような態度で取り合わず、多聞は迷わず柊一を寝室へと案内する。
「いきなりかよ」
呆れ顔の柊一にもお構いなしで、多聞は服を脱いだ。
「オマエさぁ、ちゃんとケータイ持ってた? 何回かけても繋がンなかったぞ」
「勤務中に電話なんか出られるかい。持ってはいたけど、電源入れてなかった」
「それじゃケータイしてる意味、ねェじゃんか」
柊一をキングサイズのベッドの上に寝そべらせ、自分もその隣にダイブする。
「俺、別にアンタを中心に生きてるワケじゃないから」
崩れないクールな態度が、多聞をはしゃいだ気持ちにさせる。
「CD、買ったのかよ?」
「ああ、うん。買ったよ。そうだ、俺アンタから金を貰おうと思ってたんだっけ」
顎をくすぐるように手を添えて、柊一の表情を間近で眺めていた多聞を押しのけ、柊一はジーンズのポケットに手を入れる。
「なに、コレ? 領収書ぉ?」
突き出されたレシートを受け取り、多聞はそれと柊一の顔を交互に見た。
「だって俺、CDプレーヤーなんて持ってないから。聞くには買わなきゃならないだろ。アンタが買って聞けって言ったんだから、請求する権利あると思うんだけど」
「ホント、オマエって面白いヤツな」
多聞は肩を竦め、再び柊一の身体を引き寄せる。
「コレは、後で今日の代金と一緒にやるよ。そんなくだらないコト言って焦らしてないで、俺は早くオマエを食べたい」
「なにそれ? 先にCDの話振ってきたの、アンタじゃないか」
「その感想も、後でじっくり聞くけどさ」
柊一の着ているTシャツをたくし上げ、露になった部分から遠慮なく舌を這わせる。
「…アンタ、ヒトリモンなの?」
まるで首からひっこぬくみたいな、乱暴な動作で自分の服を剥ぐ多聞に向かって、柊一は特に抵抗もせずに天井を眺めながら言った。
「一応、結婚はしてるよ。もっとも、離婚の争議中だけどね。なんで?」
「いや…、アンタみたいに変態じみたヤツの恋人やってんのなんて、大変だろうなぁと思ってさ。こんな、男にまで手ェ出すようじゃ、気苦労も耐えないだろうし…。だよな、やっぱり離婚したくなるよなぁ」
そんな風に言われては、さすがに多聞もムッとくる。ジーンズのファスナーを降ろすと、その中に手を滑り込ませて柊一自身を握り、かなりきつく先端に爪を立てた。
「痛ってーっ! てめェ、なにしやがるっ!」
「くだらねェコト、言ってるからだろ。もっと行為に集中しろよ」
「なに言ってやがる。こんなコトしてる方が、よっぽどくだらねェだろ。付き合ってもらってるだけ、ありがたく思え。この変態ッ」
柊一の機嫌を損ねた事よりも、やっぱり相変わらず柊一が自分を相手にしていない事実の方に無性に腹が立った。
多聞は身体を起こすと、柊一を俯せにして、側にあった何かのコードで両手の自由を奪った。
「おいっ! 痛ェッてっ!」
柊一の苦情を取り合わず、多聞は柊一の身体を仰向けに戻すと、両足を掴んで身体を二つに折り曲げるような格好にする。
「莫迦ッ、痛ェッて言ってんだろっ!」
そのまま大きく足を開かせると、柊一の顔が足の間から見える。
多聞は黙って、明るいところに晒された柊一の蕾を舐め始めた。
「この…変態ッ!」
「その言葉、もう聞き飽きたな。…もっとバリエーション無いの?」
柊一に向かって意地の悪い笑みを浮かべ、多聞は舌を伸ばして柊一の感じやすい部分に刺激を与える。
「んんっ!」
両方の膝の内側に手を置いて、多聞は柊一が決して足を閉じる事が出来ないように押さえ込み、舌で柊一を責めた。
海老のように二つ折りにされ、両手の自由も奪われている柊一は、多聞の与えてくる刺激に身体を震わせる他は、声を抑えている以外に抵抗する術はない。
「ダメじゃん。声出さなきゃ、ボーナスは出せないって言ったろ」
「う…るせェッ!」
蕾の奥に舌を滑り込ませ、堅く閉じているそこをほぐすように唾液で湿らせると、柊一の身体が微かに震え始める。
同性との行為に馴れていない割に、柊一の身体がとても敏感で感じ易いのだ。
持ち上げている両足を自分の肩に掛けさせると、多聞は手を伸ばして堅く張りつめている乳首に触れてみる。
指先が触れただけで、柊一の身体が強張るように震えた事が、無闇に多聞を喜ばせた。
強くつまみ上げ、親指と人差し指でこね回しながら、伺うように柊一の顔を見る。
柊一は眉間にしわを寄せ、目を閉じていた。
睫毛が、意外なほど長くて。そんな小さな事実に気づいた事が、無性に嬉しくて。
多聞は右手を、いきり勃っている柊一自身へと移す。
「柊一、ちょっとこっちみろ」
「………」
返事はせず、柊一は少し嫌そうに目を開いた。
そんな相手に対し、多聞は握っていたそこに強く刺激を与えた。
「て…めェ…」
自分の顔に、自身の精液をかけられて、さすがに柊一は自由になる足で多聞に報復をしようとした。
が、既に反撃を予想していた多聞は、するりと逃れてしまう。
「オマエって、ホントに可愛いなぁ」
多聞が手を離した事で身体を伸ばす事が出来た柊一は、肩で身体を支えるようにしてギッと多聞を睨み付けた。
多聞は柊一の髪に手を伸ばし、無理矢理口唇を重ね合わせた。
歯列をこじ開け、舌を強引に絡ませる。
息継ぎも出来ず、苦しげに眉を寄せる表情がたまらない。
両手の自由を奪われている姿が、SMチックな雰囲気を醸して、いつも以上に興奮する。
多聞は、柊一の白い身体に自分の痕をつける事に夢中になった。
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