16 / 43
16 閑話 トーマside
しおりを挟む
今から十二年前、俺の妹は馬車に轢かれて死んだ。
俺と商店街の買い物に来ていた時だった。
妹は転がったリンゴを追って馬車の前に出てしまった。
それは貴族の馬車で、平民の子供を轢いたくらいじゃ無視するヤツも多い。
俺達は男爵家の子供だったが、普段から平民の服を着ていたからそう思われたのだろう。
俺は馬車の車輪に巻き込まれてグチャグチャにされる妹を、成す術もなくただ見つめていた。
当時八歳の俺に出来ることなんてなかった。
罪悪感、喪失感、恐怖。色んな感情がごちゃ混ぜになって、吐き気を催しながら妹だったパーツを搔き集めた。
両親に言わないと、妹を家に連れて帰らないと、と必死だった。
両手に妹だったモノを抱えている内に、それは自然と再生していき妹の身体は元に戻った。
戻っただけでなく、妹は息を吹き返した。
驚いた。
恐慌状態だった俺はストレスから解放され、その場に泣き崩れた。
有難うユーリ、俺の為に生き返ってくれて。
俺は心の底から喜び、女神セレイナに感謝した。
数日後、ユーリは三階建てのアパートの階段から飛び降り自殺を図った。
「トーマ、どうした?ぼんやりして」
声をかけられハッと我に返る。
顔を上げると親友のジークが心配そうな顔でこちらを見つめていた。
「珍しく険しい顔をしていたぞ。腹でも痛いのか?」
「いや…」
あの馬車、と邸の前庭に停められた豪華な馬車を見る。
ベリア公爵が乗って来た馬車の所為かもしれない。
久しぶりにあの日のことを思い出したのは。
何だか心がザワザワした。
邸の中が騒がしい。暫くするとベリア公爵が一人で出てくる。
「…っ」
その服の裾に血がついているのを俺は見逃さなかった。
馬車の見送りもせずに俺は邸の中へ駈け込んでいく。
エントランスでは、ニノと賢者が辛そうに顔を俯かせていた。
「…中では一体何が」
「兄殿」
俺を呼んだ賢者が顔を歪ませて涙をボロボロと零す。
「何故わかるのだ、兄殿。兄殿も胸が痛いのか?」
「兄殿。たった今、姫様が」
――殺されました。
「…っ!?」
ガクンと膝をつき両手で顔を覆う。
すまない、妹の分身達よ。お前達の方が辛いだろう。
慰めてやりたい、のに。
「ーーーぁ…っっっ!!!」
声もなく泣き叫ぶ。
ユーリよ、お前はまたあんな酷い目に遭ったのか。
近くに居ながら護れない不甲斐ない兄を許してくれ。
「…ぅぁっ!…ぁぁぁっっっ!!!」
「…ぁに…あにどのぉっ!!!うぁあああーーーん」
「…うっ…、わぁあああーーーっ」
俺を囲むように二人が一緒に泣き崩れる。
俺は怖くてその部屋には入れなかった。
暫くして、部屋から出てきたユーリは血塗れで。
俺は再び涙が込み上げてきてしまう。
「俺はまた一人、妹を亡くしてしまった…!」
「死んでないだろ。お前の妹は生きてる。大丈夫だ」
「いや、一人死んだんだ。俺はそれを忘れない」
ユーリの中の魂がまた一つ消えた。
あと幾つ残っているのか。俺は恐ろしくて訊けない。
このままメソメソと泣いていても話が始められないだろう。
俺は「すまない、邪魔をした」と詫びて涙を拭った。
「俺は外で頭を冷やしてくるから、話を始めてくれ」
おそらく今から始まるのは既に知っている話だ。
この場にいる必要はないだろうと俺は邸を出て行った。
それからどれくらい経ったのだろうか。
邪念を振り払うように素振りをする。
やがて邸から誰か出てきたが、俺は振り返ることなく愛剣バスターソードを振り続けた。
「大丈夫か?」
ジークの声だった。
心配をかけているのは充分に理解していたが、俺は「何がだ?」と惚けた。
「大丈夫に決まっている」
「いや、ぶっ倒れる寸前だろ。それ、いつからやってんだ?」
「いつから…?」
いつからだっけ、と愛剣を地面にぶっ刺す。
思った以上に疲れていたらしく、腕も足もピクピクと痙攣していた。
汗も滝のように流れ、息もゼエゼエと喘鳴を鳴らす。
「義兄上」
ジークとは違う声が聞こえ、ようやくそちらへと視線を投げる。
そこにはユーリと同じぐらい血塗れのアルフレッドがジークと並んで立っていた。
「すみません。近くに居ながらユーリ嬢を護れませんでした」
ああ、その目はあの時の俺と同じだ。
気持ちは痛いほどよくわかる。
「…昔、ユーリが飛び降り自殺を図った時、俺は身を挺して全力で受け止めた」
「…」
「ユーリは足の骨を俺は両腕の骨を折った。両親には心配かけまいと、俺が『高い高い』をして受け止め損ねたと言い訳した」
「…。義兄上、感情がグチャグチャでどう反応するのが正解なのかわかりません」
この義弟は真面目を絵に描いたような奴だ。
笑わせるつもりだったのに逆にこっちが「フッ」と笑ってしまう。
「ユーリは怖いと言う。自分を置いて俺達が先に死んでしまうと。怖いから先に魂を減らしておきたいのだと」
「それは聞きました」
「健康で、帰る場所があって、メシを食えて、布団で眠れて。それが幸せってモンだろ。今幸せなのに先のことを考え過ぎて死にたくなるなんて、俺にはわかんねぇ」
はあ、と天を仰いで息を吐く。
「俺は強くなってユーリの傍にいる。それが望みなら俺はどこまでだって強くなってみせる」
「僕も、どんな手を使ってでも生き延びてみせると誓いました」
「それは頼もしいな」
アルフレッドは良い夫だ。
きっと俺とは違うやり方でユーリを支えてくれるのだろう。
だけど。
「だけど俺は怖い」
「あいつが魂全部吐き出して、俺より先に死んじまうんじゃないのかって」
執着がない。
節々で感じてしまう無気力さ。
「なんで俺の方が怖がってんだ、馬鹿妹がよっ!!!」
愛剣を引き抜き力任せに振り回す。
ゴォッと轟音を鳴らし、その勢いで庭の木がメキメキと薙ぎ倒された。
あ、やばい、支えきれない。
足が縺れて踏ん張りが効かず、俺はそのまま地面にズシャッと倒れる。
アルフレッドが慌てたように「義兄上!?」と駆け寄ってくる気配がした。
「頭を冷やすと言ったくせに沸騰させんなよ、馬鹿」
呆れたように呟くのは、ジークの声だ。
もう目も開けられないまま、俺の意識は深くへと沈んでいった。
俺と商店街の買い物に来ていた時だった。
妹は転がったリンゴを追って馬車の前に出てしまった。
それは貴族の馬車で、平民の子供を轢いたくらいじゃ無視するヤツも多い。
俺達は男爵家の子供だったが、普段から平民の服を着ていたからそう思われたのだろう。
俺は馬車の車輪に巻き込まれてグチャグチャにされる妹を、成す術もなくただ見つめていた。
当時八歳の俺に出来ることなんてなかった。
罪悪感、喪失感、恐怖。色んな感情がごちゃ混ぜになって、吐き気を催しながら妹だったパーツを搔き集めた。
両親に言わないと、妹を家に連れて帰らないと、と必死だった。
両手に妹だったモノを抱えている内に、それは自然と再生していき妹の身体は元に戻った。
戻っただけでなく、妹は息を吹き返した。
驚いた。
恐慌状態だった俺はストレスから解放され、その場に泣き崩れた。
有難うユーリ、俺の為に生き返ってくれて。
俺は心の底から喜び、女神セレイナに感謝した。
数日後、ユーリは三階建てのアパートの階段から飛び降り自殺を図った。
「トーマ、どうした?ぼんやりして」
声をかけられハッと我に返る。
顔を上げると親友のジークが心配そうな顔でこちらを見つめていた。
「珍しく険しい顔をしていたぞ。腹でも痛いのか?」
「いや…」
あの馬車、と邸の前庭に停められた豪華な馬車を見る。
ベリア公爵が乗って来た馬車の所為かもしれない。
久しぶりにあの日のことを思い出したのは。
何だか心がザワザワした。
邸の中が騒がしい。暫くするとベリア公爵が一人で出てくる。
「…っ」
その服の裾に血がついているのを俺は見逃さなかった。
馬車の見送りもせずに俺は邸の中へ駈け込んでいく。
エントランスでは、ニノと賢者が辛そうに顔を俯かせていた。
「…中では一体何が」
「兄殿」
俺を呼んだ賢者が顔を歪ませて涙をボロボロと零す。
「何故わかるのだ、兄殿。兄殿も胸が痛いのか?」
「兄殿。たった今、姫様が」
――殺されました。
「…っ!?」
ガクンと膝をつき両手で顔を覆う。
すまない、妹の分身達よ。お前達の方が辛いだろう。
慰めてやりたい、のに。
「ーーーぁ…っっっ!!!」
声もなく泣き叫ぶ。
ユーリよ、お前はまたあんな酷い目に遭ったのか。
近くに居ながら護れない不甲斐ない兄を許してくれ。
「…ぅぁっ!…ぁぁぁっっっ!!!」
「…ぁに…あにどのぉっ!!!うぁあああーーーん」
「…うっ…、わぁあああーーーっ」
俺を囲むように二人が一緒に泣き崩れる。
俺は怖くてその部屋には入れなかった。
暫くして、部屋から出てきたユーリは血塗れで。
俺は再び涙が込み上げてきてしまう。
「俺はまた一人、妹を亡くしてしまった…!」
「死んでないだろ。お前の妹は生きてる。大丈夫だ」
「いや、一人死んだんだ。俺はそれを忘れない」
ユーリの中の魂がまた一つ消えた。
あと幾つ残っているのか。俺は恐ろしくて訊けない。
このままメソメソと泣いていても話が始められないだろう。
俺は「すまない、邪魔をした」と詫びて涙を拭った。
「俺は外で頭を冷やしてくるから、話を始めてくれ」
おそらく今から始まるのは既に知っている話だ。
この場にいる必要はないだろうと俺は邸を出て行った。
それからどれくらい経ったのだろうか。
邪念を振り払うように素振りをする。
やがて邸から誰か出てきたが、俺は振り返ることなく愛剣バスターソードを振り続けた。
「大丈夫か?」
ジークの声だった。
心配をかけているのは充分に理解していたが、俺は「何がだ?」と惚けた。
「大丈夫に決まっている」
「いや、ぶっ倒れる寸前だろ。それ、いつからやってんだ?」
「いつから…?」
いつからだっけ、と愛剣を地面にぶっ刺す。
思った以上に疲れていたらしく、腕も足もピクピクと痙攣していた。
汗も滝のように流れ、息もゼエゼエと喘鳴を鳴らす。
「義兄上」
ジークとは違う声が聞こえ、ようやくそちらへと視線を投げる。
そこにはユーリと同じぐらい血塗れのアルフレッドがジークと並んで立っていた。
「すみません。近くに居ながらユーリ嬢を護れませんでした」
ああ、その目はあの時の俺と同じだ。
気持ちは痛いほどよくわかる。
「…昔、ユーリが飛び降り自殺を図った時、俺は身を挺して全力で受け止めた」
「…」
「ユーリは足の骨を俺は両腕の骨を折った。両親には心配かけまいと、俺が『高い高い』をして受け止め損ねたと言い訳した」
「…。義兄上、感情がグチャグチャでどう反応するのが正解なのかわかりません」
この義弟は真面目を絵に描いたような奴だ。
笑わせるつもりだったのに逆にこっちが「フッ」と笑ってしまう。
「ユーリは怖いと言う。自分を置いて俺達が先に死んでしまうと。怖いから先に魂を減らしておきたいのだと」
「それは聞きました」
「健康で、帰る場所があって、メシを食えて、布団で眠れて。それが幸せってモンだろ。今幸せなのに先のことを考え過ぎて死にたくなるなんて、俺にはわかんねぇ」
はあ、と天を仰いで息を吐く。
「俺は強くなってユーリの傍にいる。それが望みなら俺はどこまでだって強くなってみせる」
「僕も、どんな手を使ってでも生き延びてみせると誓いました」
「それは頼もしいな」
アルフレッドは良い夫だ。
きっと俺とは違うやり方でユーリを支えてくれるのだろう。
だけど。
「だけど俺は怖い」
「あいつが魂全部吐き出して、俺より先に死んじまうんじゃないのかって」
執着がない。
節々で感じてしまう無気力さ。
「なんで俺の方が怖がってんだ、馬鹿妹がよっ!!!」
愛剣を引き抜き力任せに振り回す。
ゴォッと轟音を鳴らし、その勢いで庭の木がメキメキと薙ぎ倒された。
あ、やばい、支えきれない。
足が縺れて踏ん張りが効かず、俺はそのまま地面にズシャッと倒れる。
アルフレッドが慌てたように「義兄上!?」と駆け寄ってくる気配がした。
「頭を冷やすと言ったくせに沸騰させんなよ、馬鹿」
呆れたように呟くのは、ジークの声だ。
もう目も開けられないまま、俺の意識は深くへと沈んでいった。
10
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる