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04 金銀銅プラス兄
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「殿下!?ご無事でしたか、殿下ぁっ!!!」
「トーマ、貴様何故壊すっ?必要あったか今っ???」
「いやぁ、吹っ飛ばした方がカッコいい登場かなって」
「…」
その中の一人は私の兄だった。
半目になってしまった私は声をかけず、他の三人の再会を先に見守る。
「申し訳ありません、殿下!私の力が及ばず…、父を止めることが出来ませんでした…!」
そう言ってアルフレッドに頭を下げる金髪眼鏡は、彼の側近の一人だったベリア公爵の嫡男クリスト・ベリアだ。
「かまわない、公爵の怒りは尤もだ。しかしクリストは次期公爵となる身。こんなところに来てはいけないのではないか?」
「いいえ、私は殿下の側近です。どんな場所へも御供いたします。父には絶縁状を叩きつけてきました!」
それは…と私はこっそり頭を抱える。
娘を侮辱された上に嫡男まで失うことになれば、ベリア公爵はますます激怒するのではなかろうか。
これ以上のペナルティは勘弁して欲しいのだが。
「有難う、クリスト。キサラとジークも?」
「我が家は代々王族を守護してきた影の一族。我が主は殿下ただ一人」
灰に近い銀髪の黒マスク男、キサラ・カラス。カラス伯爵家の次男。
アルフレッドや私と同い年であり、あの卒業パーティにも一緒に参加していた男である。
諜報活動を得意とするカラス伯爵家に生まれた子供達は、特殊な教育を施されるのだという。
そして王族の誰を主とするかは自分で決め、生涯その主に尽くす。
とあれば勿論、選ばれない王族もいるわけで。
カラスの影を持つということは王族の中でも一目置かれるステータスである。
「俺もこの剣を捧げるのは殿下だと決めているんだ。退団届を出してきたぜ」
そして赤髪の剣士、ジーク・カルメリア。
王都騎士団を纏める騎士団長ベルトラン・カルメリアの息子だ。
幼い頃から団長直々の稽古を受けてきた彼は同年代の中でも飛び抜けた実力を有しており、行く行くは騎士団長を継ぐのではないかと噂をされている男だ。
…いや、噂されていた男だ。退団してきたというのならば。
この三人がアルフレッドの側近、通称『金銀銅トリオ』である。
「心強いよ、三人とも。…それで彼は?」
アルフレッドが最後の一人、黒髪の筋肉男に視線を移す。
身一つで投げ出された自分を慕って来てくれたにしては見覚えがない、と不思議そうな顔だ。
「こいつは俺と一緒に騎士学科を卒業して入団した同期。『脳筋男』と異名を持つトーマ・カブラギだ」
『脳筋男』はただの悪口なのでは?…なんて誰も指摘しない。
ジークに紹介してもらったトーマはズカズカとアルフレッドの近くまで寄り、ポンと気安げに肩を叩いた。
「おう、そこにいるユーリの兄だ。よろしくな、義弟」
「きっ…ききき貴様、不敬だぞっ!!!」
「殺す…!」
「俺の剣を捧げる相手に…っ」
アルフレッドは固まり、三人からは激しくブーイングが起こった。
まったく気にしない、それが私の兄トーマ。
「よ、お転婆。元気か?」
筋肉ムキムキの身体で自慢の大剣を肩に担ぎ、ニカッと笑う。
お転婆とからかわれても今回のことに関しては不可抗力。
私はムスッと口を尖らせる。
「どうして此処に?王都騎士団で活躍して騎士爵を賜る予定では?」
「んー、あんまりそれ、俺の中で重要じゃないんだよな。俺、騎士って柄でも無いじゃん」
「重要よ。仲間と飲みに行ったりして、楽しそうだったじゃないの」
アルフレッドはまだ王族として籍を残しているとはいえ、陛下の怒りを買って辺境に飛ばされた身だ。
それに力を貸すような素振りを見せれば、その将来は閉じられたも同然。
「でも、家族が一緒にいることの方が大事じゃん?」
「…っ」
当然のように投げられた台詞で、言葉に詰まってしまう。
大きな安堵感と、兄の将来を潰してしまった罪悪感で。
言いようのない感情がこみ上げて来て、だけど素直になれない私はグッと唇を噛みしめた。
「父さんと母さんも後で来ると思う。とりあえず俺はお前が泣いてるかと思って一足先に…。なにその顔?」
「泣いてない…っ!ですわよ、私…っ」
「ぶはっ、おまっ、ブサイクだな!ぎゃははは!」
堪えていたら爆笑されたので、とりあえず蹴る。
力いっぱい蹴ったら気持ちが落ち着いたので、私は背筋を伸ばしてフンと鼻を鳴らした。
「姫様、貴族令嬢らしさはどうした」
我関せずと本を読んでいたくせにしっかり目に入っていたようで、賢者に指摘される。
「それ、学園卒業したからもうそろそろ良いんじゃないかしら?せっかくだからと三年間で貴族令嬢を極めてみたけれど」
「伯爵夫人になったと聞いたんだが」
「ぐぬ。…おほほ」
思わず令嬢らしからぬ呻き声が漏れ、慌てて誤魔化す。
「せっかくだから貴族令嬢を極める?…君はそんな理由で他国の詩の暗唱までしていたのか?」
呆れたように目を丸くしたアルフレッドに問い質され、その顔を見つめ返す。
他国の詩を暗唱していたのは事実だが、何故アルフレッドがそれを知っているのか。
「ええ、良かったですわね。お互い、無駄にはならなかったようで」
「うん?」
「私は伯爵夫人で教養を活かせますし、貴方も。その努力を認めてくれる者を得られたではないですか」
指摘され、アルフレッドは駆けつけてくれた四人を見る。
その中の一人はまぁ、違うんですけど。
ギャハハと大笑いしてムードクラッシャーの筋肉バカで、本当に申し訳ない。
「そう…だな。…そうか、無駄ではなかったか。うん。そうだな」
ほんの少し逡巡を巡らしたアルフレッドは、吹っ切れたような満面の笑みを浮かべた。
「有難う」
後になって思い返すに、私がアルフレッドに心を撃ち抜かれたのはこの時だったのではないかと思う。
「トーマ、貴様何故壊すっ?必要あったか今っ???」
「いやぁ、吹っ飛ばした方がカッコいい登場かなって」
「…」
その中の一人は私の兄だった。
半目になってしまった私は声をかけず、他の三人の再会を先に見守る。
「申し訳ありません、殿下!私の力が及ばず…、父を止めることが出来ませんでした…!」
そう言ってアルフレッドに頭を下げる金髪眼鏡は、彼の側近の一人だったベリア公爵の嫡男クリスト・ベリアだ。
「かまわない、公爵の怒りは尤もだ。しかしクリストは次期公爵となる身。こんなところに来てはいけないのではないか?」
「いいえ、私は殿下の側近です。どんな場所へも御供いたします。父には絶縁状を叩きつけてきました!」
それは…と私はこっそり頭を抱える。
娘を侮辱された上に嫡男まで失うことになれば、ベリア公爵はますます激怒するのではなかろうか。
これ以上のペナルティは勘弁して欲しいのだが。
「有難う、クリスト。キサラとジークも?」
「我が家は代々王族を守護してきた影の一族。我が主は殿下ただ一人」
灰に近い銀髪の黒マスク男、キサラ・カラス。カラス伯爵家の次男。
アルフレッドや私と同い年であり、あの卒業パーティにも一緒に参加していた男である。
諜報活動を得意とするカラス伯爵家に生まれた子供達は、特殊な教育を施されるのだという。
そして王族の誰を主とするかは自分で決め、生涯その主に尽くす。
とあれば勿論、選ばれない王族もいるわけで。
カラスの影を持つということは王族の中でも一目置かれるステータスである。
「俺もこの剣を捧げるのは殿下だと決めているんだ。退団届を出してきたぜ」
そして赤髪の剣士、ジーク・カルメリア。
王都騎士団を纏める騎士団長ベルトラン・カルメリアの息子だ。
幼い頃から団長直々の稽古を受けてきた彼は同年代の中でも飛び抜けた実力を有しており、行く行くは騎士団長を継ぐのではないかと噂をされている男だ。
…いや、噂されていた男だ。退団してきたというのならば。
この三人がアルフレッドの側近、通称『金銀銅トリオ』である。
「心強いよ、三人とも。…それで彼は?」
アルフレッドが最後の一人、黒髪の筋肉男に視線を移す。
身一つで投げ出された自分を慕って来てくれたにしては見覚えがない、と不思議そうな顔だ。
「こいつは俺と一緒に騎士学科を卒業して入団した同期。『脳筋男』と異名を持つトーマ・カブラギだ」
『脳筋男』はただの悪口なのでは?…なんて誰も指摘しない。
ジークに紹介してもらったトーマはズカズカとアルフレッドの近くまで寄り、ポンと気安げに肩を叩いた。
「おう、そこにいるユーリの兄だ。よろしくな、義弟」
「きっ…ききき貴様、不敬だぞっ!!!」
「殺す…!」
「俺の剣を捧げる相手に…っ」
アルフレッドは固まり、三人からは激しくブーイングが起こった。
まったく気にしない、それが私の兄トーマ。
「よ、お転婆。元気か?」
筋肉ムキムキの身体で自慢の大剣を肩に担ぎ、ニカッと笑う。
お転婆とからかわれても今回のことに関しては不可抗力。
私はムスッと口を尖らせる。
「どうして此処に?王都騎士団で活躍して騎士爵を賜る予定では?」
「んー、あんまりそれ、俺の中で重要じゃないんだよな。俺、騎士って柄でも無いじゃん」
「重要よ。仲間と飲みに行ったりして、楽しそうだったじゃないの」
アルフレッドはまだ王族として籍を残しているとはいえ、陛下の怒りを買って辺境に飛ばされた身だ。
それに力を貸すような素振りを見せれば、その将来は閉じられたも同然。
「でも、家族が一緒にいることの方が大事じゃん?」
「…っ」
当然のように投げられた台詞で、言葉に詰まってしまう。
大きな安堵感と、兄の将来を潰してしまった罪悪感で。
言いようのない感情がこみ上げて来て、だけど素直になれない私はグッと唇を噛みしめた。
「父さんと母さんも後で来ると思う。とりあえず俺はお前が泣いてるかと思って一足先に…。なにその顔?」
「泣いてない…っ!ですわよ、私…っ」
「ぶはっ、おまっ、ブサイクだな!ぎゃははは!」
堪えていたら爆笑されたので、とりあえず蹴る。
力いっぱい蹴ったら気持ちが落ち着いたので、私は背筋を伸ばしてフンと鼻を鳴らした。
「姫様、貴族令嬢らしさはどうした」
我関せずと本を読んでいたくせにしっかり目に入っていたようで、賢者に指摘される。
「それ、学園卒業したからもうそろそろ良いんじゃないかしら?せっかくだからと三年間で貴族令嬢を極めてみたけれど」
「伯爵夫人になったと聞いたんだが」
「ぐぬ。…おほほ」
思わず令嬢らしからぬ呻き声が漏れ、慌てて誤魔化す。
「せっかくだから貴族令嬢を極める?…君はそんな理由で他国の詩の暗唱までしていたのか?」
呆れたように目を丸くしたアルフレッドに問い質され、その顔を見つめ返す。
他国の詩を暗唱していたのは事実だが、何故アルフレッドがそれを知っているのか。
「ええ、良かったですわね。お互い、無駄にはならなかったようで」
「うん?」
「私は伯爵夫人で教養を活かせますし、貴方も。その努力を認めてくれる者を得られたではないですか」
指摘され、アルフレッドは駆けつけてくれた四人を見る。
その中の一人はまぁ、違うんですけど。
ギャハハと大笑いしてムードクラッシャーの筋肉バカで、本当に申し訳ない。
「そう…だな。…そうか、無駄ではなかったか。うん。そうだな」
ほんの少し逡巡を巡らしたアルフレッドは、吹っ切れたような満面の笑みを浮かべた。
「有難う」
後になって思い返すに、私がアルフレッドに心を撃ち抜かれたのはこの時だったのではないかと思う。
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