僕が制作した54体のNPCがあべこべ異世界で暴れてます 〜NPCの侵略に立ち向かえ〜

ヒーロー好き

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第一章

第13話 新たな力と忠誠

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広場には冷たい夜風が吹き抜け、街灯のオレンジ色の光がアスファルトを照らしていた。ここはついさっきまで、悠斗たちがドゥルガニスを戦い…そして、倒した場所だ。戦闘の痕跡は生々しく起こされており、悠斗の中でも、あの激闘の記憶が鮮明に残っている

「……ここか」

なぜ悠斗がここに来たかというと、悠斗が病院で着いて、治療した後のことだ。スマホにメールが来ていたのだ

ディスプレイに表示された差出人不明のメールには、簡潔な文面が並んでいた

『本日22時、この場所に来てほしい。誰にも知らせずに』

悠斗は眉をひそめた。送信者は不明、目的も不明。それでも、妙に気になる何かを感じさせるメッセージだった。直感的に放置すべきではないと思い、悠斗は病院を後にしていた。時間に間に合うよう、彼は広場へ向かった

「ん?……メール?」

広場に到着すると、再びスマホが震えた。新しいメールの通知だった

『このアプリを開け』

メールには奇妙なアプリのリンクが添付されていた。普段なら無視するところだが、不可解な既視感のようなものに駆られた悠斗は、

「……」

無意識のうちにリンクをタップしてしまった

「なっ……何だこれ!?」

その瞬間、スマホの画面が奇妙な光を放ち始めた。光は徐々に強さを増し、突然、画面が立体的に歪んで形を変え始めた。スマホは金属のような質感を持つ装置に変形し、悠斗の手の中に納まった

「(これは……パラレルで使っていた…アイテム【コントラクト・コード】)」

悠斗がにプレイしていたパラレルで、悠斗が使っていたスマホ型のディバイスだった。さらに続いて、スマホ――いや、コントラクト・コードの画面に奇妙な光が集まり始めた。光はやがて複雑な紋章を描き、その中央に一枚のカードが浮かび上がった

「……カードって」

カードには怪人の姿が描かれていた――それは間違いなく、ドゥルガニスだった

「何でお前が……」

悠斗が困惑していると、装置から低い電子音が響いた

『召喚する場合、ダイヤルを入力してください。』

画面の下部に、入力ダイヤルが現れる

「……試してみるしかないのか。」

悠斗は意を決し、ゲームで馴染みのあるダイヤルコードを入力した。

『サモン・ドゥルガニス』

音声と共にディバイスが再び強い光を放ち、周囲の空気が震える。眩しい光が収まると、そこに立っていたのは……。

「ドゥルガニス……!」

彼はゲームで見たままの姿…ドゥルガニス現れた

「ふっ、素晴らしい……この美しい肉体、戦士の証であるこの威厳……やはり私こそが唯一無二の存在だ」

ドゥルガニスは両腕を広げるようにしながら、自らの姿を愛でるかのように語り始めた

悠斗は一瞬言葉を失ったが、慌てて質問を投げかける

「ドゥルガニス、僕を覚えてるのか?」

「もちろんだ!マスター!!」

その問いにドゥルガニスは悠然と頷き、膝をついて敬意を示すような仕草をした

「貴方のことを忘れるわけでないじゃないですか!」

ゲーム内での見慣れたことに悠斗は安堵の表情をする

「所で、マスター……ここは一体?」

「何も覚えていないのか?」

「……どういうことですか?」

悠斗はドゥルガニスに説明する

「私がマスターに……何と罪深いことを、覚えていないとはいえ、私がマスターに牙を剥いたことは恥辱の極み。深く詫びねばならん」

「そんなの、気にするなよ」

悠斗は肩をすくめて答えるが、ドゥルガニスの反応は変わらない

「しかし、私の攻撃を受けながらも立ち向かったその龍香と愛奈と鈴音……美しい勇姿であっただろう……そういう戦士はそう多くない」

悠斗は話を切り替えようと、真剣な表情で問いかけた

「お前を操ってた奴について、何か覚えてないか?」

だが、ドゥルガニスはわずかに眉を寄せて首を横に振る

「残念だが、私には何も思い出せん。ただ、私を操った者は相当な力を持つに違いない」

悠斗はその答えに失望したが、ここで諦めるつもりはなかった

「改めてだけど…力を貸してくれないかな……ドゥルガニス」

悠斗は真っ直ぐにドゥルガニスを見上げて言った。その瞳には赤と黒の輝きが宿っている

「……何をいまさら…私の力ならいくらでも貸してあげますよ…マスター」

ドゥルガニスは再び膝をつき、右拳を左胸に当てる

「鎧甲の覇者ドゥルガニス…改めてマスターである貴方にこの命を捧げます!!」

「ありがとう、ドゥルガニス。これからよろしく頼む」

悠斗は笑みを浮かべながら手を差し出した

「はっ!!」

ドゥルガニスはその手を見つめ、やや誇張気味に頷いてから慎重に握手を交わした。すると悠斗は思い出したかのようにドゥルガニス聞く

「ところでさ、このメール…ドゥルガニスが送ったの?」

悠斗はメールを見せるが

「……知りませんし、送ってません」

「え?」

その瞬間、装置が再び光を放ち、ドゥルガニスの姿はスマホの中へと戻った。悠斗はスマホの画面をしばらく見つめた

「(一体、誰がこのメールを…?)」

悠斗は考えるが、いくら考えても答えが出てこないと思い、考えを切り替える

「……これからどうなるか全然分からないけど……黒幕よ…覚悟しておけよ!!」

悠斗の言葉は夜風に溶けた。その瞳には、新たな戦いへの決意と、未知なる未来への期待が静かに輝いていた
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