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王宮動乱編
王宮異変 その6
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屋根付きの荷車の中。
窓もなし。
どこをどう通っているのか分からん。
悪い乗り心地は、今の俺には気になることじゃねぇ。
猛スピードで進んでいた竜車は、よく交通事故とかに遭わないもんだ。
「むしろ、事故は……ない……よな?」
「竜が引く車の事故はないな。加害も被害もない」
「へぇ。そりゃまた何で?」
「竜自体、危険回避能力が高い。危険を避けるためなら、御者の操縦に従わないこともある」
へえぇ。
竜車かぁ。
どこから竜を連れてくるんだろうな。
サミーにはさせたくはねぇなぁ。
とか、一通り話を終えた後はこんな雑談も。
焦ろうが眠ろうが、到着しねぇと物事はすすんでいかねぇし。
っと……スピードが緩んできたな?
「そろそろ到着だな」
首都ミルダ、だっけか?
絶望失望無気力逃避、その他諸々の、あらゆるネガティブな感情を持ちながらこの町から立ち去った初日。
二度とここに来ることはねぇ、来る気も起きねぇと思ってたんだがなあ。
「……止まったな」
「しっ」
音を出すなってことか。
「リブリー商会の行商、商品補充部門の竜車です。証明書はこれですが」
「……通ってよし」
「移動速度に気を付けろよ」
「はい、有り難うございます」
なるほど。
検問か。
だが一般人……いや、武力とかを有してるような国民には、比較的その審査は甘いっぽいな。
国内からの印象をわるくしないように、か?
「城門前広場に向かう大通りで車から降りるからな」
「路地裏に装備を隠している。そこで装備を整えてから向かうから」
それについてはそっちに任せるさ。
それにこの町の地理は全く分からんからな。
覚えてるとしても、神殿から町の外に出たルートくらいか。
ま、いきなり見知らぬ世界に放り出された直後だ。
覚えてるわけもなし。
覚えてることは、とにかくここから立ち去るために、神殿に背を向けて前に進んだことだけ。
あとは……そうだ。
町を抜けるまでかなり歩いたことくらいか?
けど神殿と王宮の場所は違うだろうから……町に入ってからも距離はあるくらいは想像できるが……俺の記憶は全く役に立たんな。
だが、今の移動手段は行商の竜車だ。
あの時よりはそんなに時間はかからんだろ。
って……。
「ここら辺ですよ。今なら問題ありません、降りていただいても問題ありません」
「手間かけさせたな」
「世話になった。アラタ、降りるぞ」
御者の声が聞こえた。
城門前広場に続く大通りに到着。
そしていよいよ……か。
御者の助言通り降車。
そしてクリットとインカーが路地裏に入り、装備を整える。
「全身の鎧じゃねぇんだな。頭部は全部覆ってるが……」
着ている衣類の露出部分が多い。
が、カバーしている部分はかなり分厚く固そうだ。
「戦場によって装備は変わる。けど今回は、着のみ着のまま王宮から脱出してきたからな」
「だが幸いにして、今回の争いごとには適した装備、だな。全然喜ばしいことじゃないが」
そりゃそうだ。
敵対する兵士と対峙するとは言え同国民だし、たしかに広場の方には五百人くらいいそうだ。
喜ぶべき要素はどこにもない。
「……広場……ねぇ。城門は確かに見える。が、その前の広場って……どこぞの公園みたいに、低めの柵で囲ってる感じだな」
「まぁ公園みたいなもんだ。市民、国民がそこで自由に寛げて、子供らも駆けっこや遊具で遊べる場所」
それが……戦場もどきに変わっちまう。
砲撃とかなきゃいいがな。
「アラタ。言っとくが、地下牢は城門内の地下だからな? 広場の地下じゃないから気を付けてくれ」
「つまり、城門の中に突っ込む以外に現状、手段はないってことだ」
了解。
……魔球、小出しにしていくしかねえか?
こっちも向こうも無傷のまま、な。
※※※※※ ※※※※※
広場の五百メートル手前くらいから、兵士たちは整列してこっちを注目してた。
俺らは歩道を進み、広場に到着。
驚くことに、整列していた兵士たちの前に、あの大臣とやらが。
間違いない。
細く、やや釣り目。
両の外側に細く長く伸び、上向きに尖った口ひげ。
そして同じように下に伸びて整えられた口ひげ。
何より、目立つ特徴を真似できても、誰にだって気配は真似できないしされることもない。
つまり、ミシャーレ・ノーマン軍事統括大臣そのものだ。
「小賢しい手を使って王宮に忍び込んでくるかと思ってたが、まさか堂々と正面から来るとはな。知恵も工夫もできない愚か者か」
「殿下……いや、王族に歯向かい、何かを成そうとする貴様こそ無礼であろう!」
「貴様こそ部を弁えよ! ミシャーレ!」
そう言えば、ほかの大臣とか王族は何してんだ?
まさかみんな拘束されてるわけじゃねぇよな?
敵に回したくないとか、シアンの味方をしたくても同じ目に遭いたくないとか、大方そんな所だろう。
「……自分の好き勝手に国を動かす国王。理想ばかりしか見ない王妃に王子。国民の生活にはほとんど目もくれぬ。このままでは、国民の心は国から離れてゆく。国のために生きる国民であってほしい。そのためには、常に国民と世界の平和について心を砕いてきた私が、この国を治めるにふさわしいのだ!」
「戯言を!」
「権力に目がくらんだか!」
こりゃいきなり武力衝突に突入か?
もっとも衝突になるかどうか。
どんなに腕が立とうとも、たった二人だぜ?
押しつぶされて終わりだろ。
兵力の数の段階ですでに圧倒されてるわ。
「そしてその後ろにいる男、ミナミアラタ! 貴様には、この国への最大の功労者としての大義名分を与えるつもりでいたのだが、これからこの国の実権を握る我々に反旗を翻したと見られるぞ! 頭を下げただけでは、もはや謝罪にならん!」
いや、謝りに来たつもりはねぇし。
「勝手に仲間を連れ去ってって、何を言ってんだか。俺は仲間を連れ戻して帰るだけだ」
「それが歯向かってると言っておるのだ! この国を豊かにする事業の一つに貢献できるというのに、まさかその恩を仇で返されるとはな!」
恩に着るも着られるも、どっちも拒否する。
つか、そうさせるつもりもないだろうに。
これは口から出まかせの言葉だ。
「……ま、何を言われてもどうにもならんけどな。ちと聞きたいことがあるんだが……」
「田舎の一商人如きの言葉に耳を傾ける価値などないわ!」
……へぇ。
これは本音だ。
そうか、こいつは俺の事をよく知らないのか。
いや、今はそんなことはどうでもいい。
聞きたいことってのは……。
「あんたが王子を拘束したって噂が流れてる。王子が自分の父親を幽閉した話は聞いてるが、その経緯は耳に入ってる。あんたはどうなんだ? この場限りで聞いた話からすれば間違いなく、国家権力を手に入れるため、としか解釈できん。これじゃ国民から支持は得られねぇぞ? あんたの政権は三日天下で終わっちまう。けどそうならねぇように用心してるはずだ。なんせ人を愚か者呼ばわりするぐれぇだからな」
そんな策は全く考えてないのだとしたら、恐怖政治でも強いる気か?
こいつはそんな奴じゃねぇだろう。
「ふむ……。それくらいなら聞かせてもいいか。いいだろう。話してやろう。心して耳を傾けよ」
物言いが大仰だな。
けど……なんか妙な寒気が走った。
こいつにそんな威厳とか感じねぇんだがな。
けどいきなりインカーがこっちを見て、小声で話しかけてきた。
「……どうした? ここにきて体調不良か?」
「え?」
「……やや顔が青いぞ? まさか風邪とかじゃあるまいな?」
「んなわきゃあるか」
「……なら……そうか。心配するな。何が何でも、お前を仲間の所に連れてってやる。俺らが例えどうなろうともな」
……気持ちは有り難ぇんだが、お前らだって主を助けに来たんだろうがよ。
窓もなし。
どこをどう通っているのか分からん。
悪い乗り心地は、今の俺には気になることじゃねぇ。
猛スピードで進んでいた竜車は、よく交通事故とかに遭わないもんだ。
「むしろ、事故は……ない……よな?」
「竜が引く車の事故はないな。加害も被害もない」
「へぇ。そりゃまた何で?」
「竜自体、危険回避能力が高い。危険を避けるためなら、御者の操縦に従わないこともある」
へえぇ。
竜車かぁ。
どこから竜を連れてくるんだろうな。
サミーにはさせたくはねぇなぁ。
とか、一通り話を終えた後はこんな雑談も。
焦ろうが眠ろうが、到着しねぇと物事はすすんでいかねぇし。
っと……スピードが緩んできたな?
「そろそろ到着だな」
首都ミルダ、だっけか?
絶望失望無気力逃避、その他諸々の、あらゆるネガティブな感情を持ちながらこの町から立ち去った初日。
二度とここに来ることはねぇ、来る気も起きねぇと思ってたんだがなあ。
「……止まったな」
「しっ」
音を出すなってことか。
「リブリー商会の行商、商品補充部門の竜車です。証明書はこれですが」
「……通ってよし」
「移動速度に気を付けろよ」
「はい、有り難うございます」
なるほど。
検問か。
だが一般人……いや、武力とかを有してるような国民には、比較的その審査は甘いっぽいな。
国内からの印象をわるくしないように、か?
「城門前広場に向かう大通りで車から降りるからな」
「路地裏に装備を隠している。そこで装備を整えてから向かうから」
それについてはそっちに任せるさ。
それにこの町の地理は全く分からんからな。
覚えてるとしても、神殿から町の外に出たルートくらいか。
ま、いきなり見知らぬ世界に放り出された直後だ。
覚えてるわけもなし。
覚えてることは、とにかくここから立ち去るために、神殿に背を向けて前に進んだことだけ。
あとは……そうだ。
町を抜けるまでかなり歩いたことくらいか?
けど神殿と王宮の場所は違うだろうから……町に入ってからも距離はあるくらいは想像できるが……俺の記憶は全く役に立たんな。
だが、今の移動手段は行商の竜車だ。
あの時よりはそんなに時間はかからんだろ。
って……。
「ここら辺ですよ。今なら問題ありません、降りていただいても問題ありません」
「手間かけさせたな」
「世話になった。アラタ、降りるぞ」
御者の声が聞こえた。
城門前広場に続く大通りに到着。
そしていよいよ……か。
御者の助言通り降車。
そしてクリットとインカーが路地裏に入り、装備を整える。
「全身の鎧じゃねぇんだな。頭部は全部覆ってるが……」
着ている衣類の露出部分が多い。
が、カバーしている部分はかなり分厚く固そうだ。
「戦場によって装備は変わる。けど今回は、着のみ着のまま王宮から脱出してきたからな」
「だが幸いにして、今回の争いごとには適した装備、だな。全然喜ばしいことじゃないが」
そりゃそうだ。
敵対する兵士と対峙するとは言え同国民だし、たしかに広場の方には五百人くらいいそうだ。
喜ぶべき要素はどこにもない。
「……広場……ねぇ。城門は確かに見える。が、その前の広場って……どこぞの公園みたいに、低めの柵で囲ってる感じだな」
「まぁ公園みたいなもんだ。市民、国民がそこで自由に寛げて、子供らも駆けっこや遊具で遊べる場所」
それが……戦場もどきに変わっちまう。
砲撃とかなきゃいいがな。
「アラタ。言っとくが、地下牢は城門内の地下だからな? 広場の地下じゃないから気を付けてくれ」
「つまり、城門の中に突っ込む以外に現状、手段はないってことだ」
了解。
……魔球、小出しにしていくしかねえか?
こっちも向こうも無傷のまま、な。
※※※※※ ※※※※※
広場の五百メートル手前くらいから、兵士たちは整列してこっちを注目してた。
俺らは歩道を進み、広場に到着。
驚くことに、整列していた兵士たちの前に、あの大臣とやらが。
間違いない。
細く、やや釣り目。
両の外側に細く長く伸び、上向きに尖った口ひげ。
そして同じように下に伸びて整えられた口ひげ。
何より、目立つ特徴を真似できても、誰にだって気配は真似できないしされることもない。
つまり、ミシャーレ・ノーマン軍事統括大臣そのものだ。
「小賢しい手を使って王宮に忍び込んでくるかと思ってたが、まさか堂々と正面から来るとはな。知恵も工夫もできない愚か者か」
「殿下……いや、王族に歯向かい、何かを成そうとする貴様こそ無礼であろう!」
「貴様こそ部を弁えよ! ミシャーレ!」
そう言えば、ほかの大臣とか王族は何してんだ?
まさかみんな拘束されてるわけじゃねぇよな?
敵に回したくないとか、シアンの味方をしたくても同じ目に遭いたくないとか、大方そんな所だろう。
「……自分の好き勝手に国を動かす国王。理想ばかりしか見ない王妃に王子。国民の生活にはほとんど目もくれぬ。このままでは、国民の心は国から離れてゆく。国のために生きる国民であってほしい。そのためには、常に国民と世界の平和について心を砕いてきた私が、この国を治めるにふさわしいのだ!」
「戯言を!」
「権力に目がくらんだか!」
こりゃいきなり武力衝突に突入か?
もっとも衝突になるかどうか。
どんなに腕が立とうとも、たった二人だぜ?
押しつぶされて終わりだろ。
兵力の数の段階ですでに圧倒されてるわ。
「そしてその後ろにいる男、ミナミアラタ! 貴様には、この国への最大の功労者としての大義名分を与えるつもりでいたのだが、これからこの国の実権を握る我々に反旗を翻したと見られるぞ! 頭を下げただけでは、もはや謝罪にならん!」
いや、謝りに来たつもりはねぇし。
「勝手に仲間を連れ去ってって、何を言ってんだか。俺は仲間を連れ戻して帰るだけだ」
「それが歯向かってると言っておるのだ! この国を豊かにする事業の一つに貢献できるというのに、まさかその恩を仇で返されるとはな!」
恩に着るも着られるも、どっちも拒否する。
つか、そうさせるつもりもないだろうに。
これは口から出まかせの言葉だ。
「……ま、何を言われてもどうにもならんけどな。ちと聞きたいことがあるんだが……」
「田舎の一商人如きの言葉に耳を傾ける価値などないわ!」
……へぇ。
これは本音だ。
そうか、こいつは俺の事をよく知らないのか。
いや、今はそんなことはどうでもいい。
聞きたいことってのは……。
「あんたが王子を拘束したって噂が流れてる。王子が自分の父親を幽閉した話は聞いてるが、その経緯は耳に入ってる。あんたはどうなんだ? この場限りで聞いた話からすれば間違いなく、国家権力を手に入れるため、としか解釈できん。これじゃ国民から支持は得られねぇぞ? あんたの政権は三日天下で終わっちまう。けどそうならねぇように用心してるはずだ。なんせ人を愚か者呼ばわりするぐれぇだからな」
そんな策は全く考えてないのだとしたら、恐怖政治でも強いる気か?
こいつはそんな奴じゃねぇだろう。
「ふむ……。それくらいなら聞かせてもいいか。いいだろう。話してやろう。心して耳を傾けよ」
物言いが大仰だな。
けど……なんか妙な寒気が走った。
こいつにそんな威厳とか感じねぇんだがな。
けどいきなりインカーがこっちを見て、小声で話しかけてきた。
「……どうした? ここにきて体調不良か?」
「え?」
「……やや顔が青いぞ? まさか風邪とかじゃあるまいな?」
「んなわきゃあるか」
「……なら……そうか。心配するな。何が何でも、お前を仲間の所に連れてってやる。俺らが例えどうなろうともな」
……気持ちは有り難ぇんだが、お前らだって主を助けに来たんだろうがよ。
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