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未熟な冒険者のコルト
極悪非道 畑中幸司!
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コルトから、また説教を食らった。
見た目俺より年下だが、人生……って言っていいのか、人生経験は間違いなくコルトが上。
その年月は、三倍とまではいかないが、俺の人生の二倍をはるかに超えている。
「おにぎりの具にそんなもの入れたら可哀そうでしょ! みんな必死でここまでたどり着いて、ようやく口にできたおにぎりに大量のワサビなんて! あげくにトウガラシ? 辛いやつでしょ! そんなことしたらダメです!」
栄養補給、体力回復、気力回復を目的とした、しかも質素な食事に、ダメージを与えそうな食材を入れたら、みんなから袋叩きにされるでしょっ!
って言われた。
そうだね。
辛いの、やっちゃだめだよね。
よーし分かった!
それと、コルトへのお詫びの気持ちも込めて、お昼ご飯はうどんにします。
いいか? 念を押すぞ?
コルトの年齢と容姿を弄ってごめんなさい。
コルト一人だけであの二人を追い払うようなことをさせて、そして救世主の渾名をコルトに擦り付けようとしたことも謝ります。
そのお詫びの印だから。
本当にお詫びの印だからね?
「え? なんでそんな急に?」
「気持ちの強さがその人の体を動かすってこと、あるでしょ?」
「え? えぇ、まぁ……。まさか私にいたずらするんじゃないでしょうね?」
するわけないだろ。
「普通の……いや、普通にしない。天たまの天ぷらはかき揚げだったけど、海老天にする。しかも二本。うどんは俺の分も一緒にお代わり付き」
「え? エビテンってどんなのか分からないけど……。まさか……」
「いたずらじゃないよ。魚介類の一種で食用だよ。いやなら取り除けばいいし、俺がもらうし」
「そうなの? まぁそれなら有り難く受け取ります」
機嫌が治った。
俺は一階で昼飯づくり。
それができるまで、コルトはいつものように防具作り。
※※※※※ ※※※※※
お昼のうどんができた。
食べる場所は、連中が体を休めている所。
まずはお代わり用のうどんと具を持っていく。
「……俺らの分は……」
「ないよ? こいつはコルトへのお詫びの分もあるけど、普段から頑張ってくれてることもあるし」
普段のうどんの日は朝か晩、部屋ができてからは一人で部屋で食べている。
けど今はお昼。俺も当然昼飯を食べる。
コルトの部屋で二人一緒に食べるには狭いし、一応女の子の部屋だしな。
そして二人分のうどんを持っていく。
「……何? この匂い……。あれ? スープの色が違う?」
「そんなことより、ほら、これが海老天」
「え? あ、うん。だけど……何、これ……ってそっちはコウジさんのか。私のは普通の……」
「おい、何だこの匂い」
「嗅いだことがないぞ? なんだそれ」
みんながこっちに注目している。
「……辛いの、ダメだよな? あ、試しにちょこっと食べてみるか? 小皿あるし。いやなら吐き出していいぞ」
俺のうどん一本を短く切って、スープに浸してから小皿に乗せる。
「う……うん……」
コルトはごくっと喉を鳴らして、そのまま口に入れる。
「んっ! んんっ!」
目を丸くして俺を見る。
そして飲み込む。
そのまましばらく俺を見ている。
「何これおいし」
「辛いよね。辛いのだめだもんね。ま、人生経験、一つ豊かにしたと言うことで」
俺はコルトの反応を無視。
「はい、じゃ、いっただっきまーす」
「コウジさん、それ、一体」
「そっちの海老天も美味しそうなのを選んできたから。ほら、早く食べないと伸びちゃうぞ。あ、お代わりあるから」
「あ、あの、コウジさん」
「辛いの、ダメだもんね。早く食べよ? お詫びの印だし、ね?」
そして俺は空腹の欲求に身を任せ、一杯目をすぐに食い上げ、その勢いでお代わりも食べ終わり、スープも飲み干した。
何か、コルトが恨めしそうな顔をこっちにむけて、海老天たまうどんを啜っている。
「……海老天たまうどん、美味しくなかった?」
「お、おいしい。おいしいですっ」
「そりゃ良かった」
周りの連中も、なぜか喉をごくりと鳴らしている。
辛いの、だめだよね。うん。
それにしても、久しぶりに食べたなー。
カレーうどんは生まれて初めて作ったが、なかなかうまくできた。
満足満足。
見た目俺より年下だが、人生……って言っていいのか、人生経験は間違いなくコルトが上。
その年月は、三倍とまではいかないが、俺の人生の二倍をはるかに超えている。
「おにぎりの具にそんなもの入れたら可哀そうでしょ! みんな必死でここまでたどり着いて、ようやく口にできたおにぎりに大量のワサビなんて! あげくにトウガラシ? 辛いやつでしょ! そんなことしたらダメです!」
栄養補給、体力回復、気力回復を目的とした、しかも質素な食事に、ダメージを与えそうな食材を入れたら、みんなから袋叩きにされるでしょっ!
って言われた。
そうだね。
辛いの、やっちゃだめだよね。
よーし分かった!
それと、コルトへのお詫びの気持ちも込めて、お昼ご飯はうどんにします。
いいか? 念を押すぞ?
コルトの年齢と容姿を弄ってごめんなさい。
コルト一人だけであの二人を追い払うようなことをさせて、そして救世主の渾名をコルトに擦り付けようとしたことも謝ります。
そのお詫びの印だから。
本当にお詫びの印だからね?
「え? なんでそんな急に?」
「気持ちの強さがその人の体を動かすってこと、あるでしょ?」
「え? えぇ、まぁ……。まさか私にいたずらするんじゃないでしょうね?」
するわけないだろ。
「普通の……いや、普通にしない。天たまの天ぷらはかき揚げだったけど、海老天にする。しかも二本。うどんは俺の分も一緒にお代わり付き」
「え? エビテンってどんなのか分からないけど……。まさか……」
「いたずらじゃないよ。魚介類の一種で食用だよ。いやなら取り除けばいいし、俺がもらうし」
「そうなの? まぁそれなら有り難く受け取ります」
機嫌が治った。
俺は一階で昼飯づくり。
それができるまで、コルトはいつものように防具作り。
※※※※※ ※※※※※
お昼のうどんができた。
食べる場所は、連中が体を休めている所。
まずはお代わり用のうどんと具を持っていく。
「……俺らの分は……」
「ないよ? こいつはコルトへのお詫びの分もあるけど、普段から頑張ってくれてることもあるし」
普段のうどんの日は朝か晩、部屋ができてからは一人で部屋で食べている。
けど今はお昼。俺も当然昼飯を食べる。
コルトの部屋で二人一緒に食べるには狭いし、一応女の子の部屋だしな。
そして二人分のうどんを持っていく。
「……何? この匂い……。あれ? スープの色が違う?」
「そんなことより、ほら、これが海老天」
「え? あ、うん。だけど……何、これ……ってそっちはコウジさんのか。私のは普通の……」
「おい、何だこの匂い」
「嗅いだことがないぞ? なんだそれ」
みんながこっちに注目している。
「……辛いの、ダメだよな? あ、試しにちょこっと食べてみるか? 小皿あるし。いやなら吐き出していいぞ」
俺のうどん一本を短く切って、スープに浸してから小皿に乗せる。
「う……うん……」
コルトはごくっと喉を鳴らして、そのまま口に入れる。
「んっ! んんっ!」
目を丸くして俺を見る。
そして飲み込む。
そのまましばらく俺を見ている。
「何これおいし」
「辛いよね。辛いのだめだもんね。ま、人生経験、一つ豊かにしたと言うことで」
俺はコルトの反応を無視。
「はい、じゃ、いっただっきまーす」
「コウジさん、それ、一体」
「そっちの海老天も美味しそうなのを選んできたから。ほら、早く食べないと伸びちゃうぞ。あ、お代わりあるから」
「あ、あの、コウジさん」
「辛いの、ダメだもんね。早く食べよ? お詫びの印だし、ね?」
そして俺は空腹の欲求に身を任せ、一杯目をすぐに食い上げ、その勢いでお代わりも食べ終わり、スープも飲み干した。
何か、コルトが恨めしそうな顔をこっちにむけて、海老天たまうどんを啜っている。
「……海老天たまうどん、美味しくなかった?」
「お、おいしい。おいしいですっ」
「そりゃ良かった」
周りの連中も、なぜか喉をごくりと鳴らしている。
辛いの、だめだよね。うん。
それにしても、久しぶりに食べたなー。
カレーうどんは生まれて初めて作ったが、なかなかうまくできた。
満足満足。
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