DAHLIA【完結】

本野汐梨 Honno Siori

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  栄枯衰退。

 その意味を身をもって知った。


 私は、いつのまにか落ちぶれていた。 
 やっぱり、憧れのあの人にはなれなかったんだなぁ。

 そう。私は、Sさんが言った様に「旬が終わった」のだった。

 落ちる時は一瞬だった。

 最初は、ナンバー3に入れなくなった。
 でも、その頃はまだポジティブで役職にもついていたから、もっともっと頑張ろうって努力した。お酒を飲んで、同伴もアフターも増やした。


 それでも、私は「キャバ嬢」と言う仕事にこだわった。プライドを捨てることができなかったのだった。必死に、しがみついた。お金のために、いくらでもお酒を飲んだ。

 それなのに、一気にナンバーに入れなくなった。
 

 びっくりするぐらい体重が落ちて、もっともっと客が寄り付かなくなった。

 その事に気がついた時には、すでに私はヘルプにもつけなくなっていた。























 
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