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明日は会いたい
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日曜日になった。
日曜日は、だいたい先生と2人で顔を合わせる。でも、もちろん先生が忙しいと会えない時もある。
今日は、会えない日だった。
実は、さっき先生から「今日、遊べなくなった!ごめん(^_^;)」ってメールが来たんだ。
ドタキャンは酷いよ。先生。
午前10時、寂しさが募る。僕は、勉強机で課題をこなしながらぼんやりと外を眺めていた。
雪がはらはらと舞い落ちた。
一粒の雪を追いかけるように、どんどん雪が舞い降りてくる。
僕が住んでいる地方では、雪は降っても積もることなくすぐに溶けてしまう。道路が凍ったりする事もあるけど、それは数年に一度の出来事だ。今日の雪は、積もる事もなく、そして凍る事もなく、明日には雪なんかなかったかの様にいつも通りの景色が広がるのだろう。
なかったかの様に…
僕たちの関係もいつか無かったことになるのだろうか…?卒業したらこの関係はどうなってしまうのか。もし、誰かにバレたら僕は退学?先生も学校を去る事になるのか?そうなったら、僕たちの関係はきっと終わりだ。
僕たちの関係は意外と脆い。
恋愛って実は儚い関係。
よくよく考えれば、人と人との繋がりなんて本当に脆い。「さよなら」の一言で終わりを迎える。なんなら、言葉なんてなくても、フェードアウトされたら終わり。もちろん、誰か死んだら2度と会えない。
それは、友達だろうが先生だろうが同じ。ましてや、親戚や親ですら自分でない限り、目の前から居なくなったら終わりなんだ。
そう思うと悲しくなってきた。
ネガティブな感情の時はとことんネガティブになってしまう。
まだ、先生からの謝罪のメールに返信してない。
不安な思いを全部押し殺して僕は一言だけメールを打った。
「明日は会いたい」
明日の二時限目は、生物。
会えるに決まってるけど…それでも、会いたい思いを伝えたいから。
多分、先生はこう返信を返してくる。3時間後くらいに。
「生物の授業でね。」
とっても短いメール。そんなんじゃ寂しいよ…
あー。先生、会いたいよ。
せめて、先生を感じたくて僕は生物の教科書を取り出して明日の授業の予習を始めた。
「予習してきてえらいね」って先生に言ってもらえるかな?笑顔で褒められでもしたらもう僕の心臓は破裂してしまうかもしれない…
ついでに、予習だけじゃなくって復習したノートをドーンと出したら先生はもっと褒めてくれるかもしれない…。
僕の妄想は止まらなくなる。
同時に、寂しさが一気に押し寄せてきた。
そのうち、勉強なんて手につかなくなってしまった。
先生に「寂しい、会いたい」ってメールするか悩み始める。悩んで悩んで、先生を困らせたくないって結論を一旦出しては、寂しさに打ちひしがれてまたメールを送るか悩んでいた。
まだ午前11時。
寂しさが募る日曜日は、長い。
日曜日は、だいたい先生と2人で顔を合わせる。でも、もちろん先生が忙しいと会えない時もある。
今日は、会えない日だった。
実は、さっき先生から「今日、遊べなくなった!ごめん(^_^;)」ってメールが来たんだ。
ドタキャンは酷いよ。先生。
午前10時、寂しさが募る。僕は、勉強机で課題をこなしながらぼんやりと外を眺めていた。
雪がはらはらと舞い落ちた。
一粒の雪を追いかけるように、どんどん雪が舞い降りてくる。
僕が住んでいる地方では、雪は降っても積もることなくすぐに溶けてしまう。道路が凍ったりする事もあるけど、それは数年に一度の出来事だ。今日の雪は、積もる事もなく、そして凍る事もなく、明日には雪なんかなかったかの様にいつも通りの景色が広がるのだろう。
なかったかの様に…
僕たちの関係もいつか無かったことになるのだろうか…?卒業したらこの関係はどうなってしまうのか。もし、誰かにバレたら僕は退学?先生も学校を去る事になるのか?そうなったら、僕たちの関係はきっと終わりだ。
僕たちの関係は意外と脆い。
恋愛って実は儚い関係。
よくよく考えれば、人と人との繋がりなんて本当に脆い。「さよなら」の一言で終わりを迎える。なんなら、言葉なんてなくても、フェードアウトされたら終わり。もちろん、誰か死んだら2度と会えない。
それは、友達だろうが先生だろうが同じ。ましてや、親戚や親ですら自分でない限り、目の前から居なくなったら終わりなんだ。
そう思うと悲しくなってきた。
ネガティブな感情の時はとことんネガティブになってしまう。
まだ、先生からの謝罪のメールに返信してない。
不安な思いを全部押し殺して僕は一言だけメールを打った。
「明日は会いたい」
明日の二時限目は、生物。
会えるに決まってるけど…それでも、会いたい思いを伝えたいから。
多分、先生はこう返信を返してくる。3時間後くらいに。
「生物の授業でね。」
とっても短いメール。そんなんじゃ寂しいよ…
あー。先生、会いたいよ。
せめて、先生を感じたくて僕は生物の教科書を取り出して明日の授業の予習を始めた。
「予習してきてえらいね」って先生に言ってもらえるかな?笑顔で褒められでもしたらもう僕の心臓は破裂してしまうかもしれない…
ついでに、予習だけじゃなくって復習したノートをドーンと出したら先生はもっと褒めてくれるかもしれない…。
僕の妄想は止まらなくなる。
同時に、寂しさが一気に押し寄せてきた。
そのうち、勉強なんて手につかなくなってしまった。
先生に「寂しい、会いたい」ってメールするか悩み始める。悩んで悩んで、先生を困らせたくないって結論を一旦出しては、寂しさに打ちひしがれてまたメールを送るか悩んでいた。
まだ午前11時。
寂しさが募る日曜日は、長い。
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