隠し事にしようよ

本野汐梨 Honno Siori

文字の大きさ
上 下
36 / 66

続き2[蓮也]

しおりを挟む

「出ようか。早く続きしたいし。」

「あ、はい。」

 有希くんをタオルで拭きあげて、ついでに自分を拭いた。

 抱き上げた、有希くんは軽い。

 ほてった体が、有希くんにくっついて、気持ちがいい。有希くんの若い肌が、俺の肌に吸い付いてくる。


 有希くんはまだ勃ってないみたい。
 それに対して、俺なんか。もう、勃ちすぎてちょっと痛いくらいだ。

「ローション、使ってあげるからね~。」

「は、はい。初めて…。」

「うん、楽しみだね。」

 ベッドにそっと寝かせる。

(優しく、優しく…。)

 有希くんの上から覆い被さる。

 柔らかい髪の毛を右手で掻き分けて頭を撫でる。

 有希くんが僕を見つめている。
 俺も有希くんを見つめる。

 目と目が合うだけでこんなに興奮するなんて。

 目を合わせたまま、そっと口付けをした。
 熱い唇同士が重なると気持ちがいい。

 少しずつ、角度を変えながらキスを深くしていく。


「ん、っっん。ぅんんっ。」

 どうやら有希くんも硬くなって来たみたい。
 キスだけでこんなに感じるなんて、本当に可愛い奴だ。

「きもひい?」

「うんっ。きもち…。」

 チュッチュ、と音をたてながらキスを続ける。

 小さな喘ぎ声をあげながら、背中にしがみついてくる。
 息ができないくらい必死に吸い付いてくる。

 下手くそなキスも可愛い。
 チョロリと下を出すと、それに応える様に、有希くんもこちらに舌を差し出して来た。

(キスとか、あんまりした事ないんだろうな。犯されて終わりなのかな。)

 邪推は良くないと思いつつ、有希くんの日常を想像せずにはいられない。

 キスが深くなればなるほどに、有希くんの体が火照り、どんどん硬くなる。

 興奮して、耐えられなくなったのか、有希くんがキスから逃れようとする。

(逃がさない…。)

 頭を右手でしっかりホールドして、もっともっと深いキスをした。
 ついでに、可愛い頭を撫でてあげる。

 そして、左手でそっと乳首に触れる。

「あっ。だめぇ…。」

 知ってる。有希くんは、乳首、弱いもんね。


「あっ、せんぱぃ…。」

 喘ぎと吐息が混じり合う。

 半開きの目が、うるうるしている。

「うん、気持ちいね。限界だよね。」

「ぅん…。も、むりぃ、、」

 でも、離すわけにはいかない。
 これからもっともっと気持ちよくするんだから。

 唇を離して、次は右乳首に唇を寄せる。

 まだ舐めていないのに、唇を近づけただけで有希くんの体がビクッと震える。

 舌先で、そっと、乳首を転がすと、気持ちよさに体をよじって快感に耐えているみたい。

「あっ、せんぱい…。そんな事したら…。」


 有希くんのペニスが硬くなって、さらに、先端から汁が溢れているのがわかる。

「乳首で感じてるんだね。」

 言葉にすると、恥ずかしそうに顔を赤らめる。

(早く、犯したい…。)

 分かりたくないけど、無理やりにでも有希くんを犯したくなる気持ちはわかる。

 有希くんには、不思議な魅力があるんだ。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

私の事を調べないで!

さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と 桜華の白龍としての姿をもつ 咲夜 バレないように過ごすが 転校生が来てから騒がしくなり みんなが私の事を調べだして… 表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓ https://picrew.me/image_maker/625951

傷だらけの僕は空をみる

猫谷 一禾
BL
傷を負った少年は日々をただ淡々と暮らしていく。 生を終えるまで、時を過ぎるのを暗い瞳で過ごす。 諦めた雰囲気の少年に声をかける男は軽い雰囲気の騎士団副団長。 身体と心に傷を負った少年が愛を知り、愛に満たされた幸せを掴むまでの物語。 ハッピーエンドです。 若干の胸くそが出てきます。 ちょっと痛い表現出てくるかもです。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた

翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」 そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。 チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい

椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。 その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。 婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!! 婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。 攻めズ ノーマルなクール王子 ドMぶりっ子 ドS従者 × Sムーブに悩むツッコミぼっち受け 作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。

処理中です...