隠し事にしようよ

本野汐梨 Honno Siori

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もっと上の快楽【有希】

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 僕が頷いたのに反応した蓮也先輩の上唇が、僕の右乳首にそっと擦れる。
 ぴくり、体が無意識に動いてしまう。

 蓮也先輩の舌が、そーっと右乳首に差し出されて、刺激を始める。

 ゆっくり、下から乳首に擦れる。


 左乳首には、蓮也先輩の長い指が擦れている。


 ほんの少しの刺激なのに、体がビクッと跳ねた。

 刺激の連続に、どんどん息が乱れる。

「ん…。はぁっ…。きもちぃ…っ。」

 声が漏れるたびに、指の動きが早くなる。

「蓮也先輩…、名前、呼んで?」


「山田くん、大好きだよ。」

 耳元で、囁かれる。


(違う…。そうじゃなくて…。)

 息が乱れて、声も出せない。
 でも、どうしても呼んで欲しい。

「したのなまえで…。」

 最後まで言えない。うまく話せない。

(伝われ…!!)

「有希くん。可愛いよ。」

 全ての愛撫を辞めて、僕の目を真っ直ぐに見つめてくれる。
 僕も、大好き蓮也先輩の目を見つめ返した。

 こんなに幸せな時間、初めて知った。

 好きな人と目と目を合わせて見つめ合える。

「潤んだおめめが、とっても可愛いよ。有希くん。」

 名前を呼ばれると、胸がむず痒い。
 ちょっと恥ずかしい。
 でも嬉しくて、なんだかあったかい。


「蓮也先輩、好きです。」


 言いながら、僕は、僕の目を見つめてくれる蓮也先輩にキスを強請った。


 もちろん、蓮也先輩はキスを返してくれる。


 また、唇に触れるだけの優しいキス。


 キスって、こんなに気持ちがいいものなんだ…。


 唇と唇が触れている部分が温かい。
 蓮也先輩の温かい唇が僕の唇も温めてくれているんだ。


 蓮也先輩が、僕の後頭部を手のひらで掴んで、キスから逃れられないようにしているのが分かる。僕は息ができないけど、それでも夢中で先輩の動きに応える。
 蓮也先輩の手に力が入ると同時に、キスも少しずつ深くなっていく。

 蓮也先輩の舌が、少しずつ僕の唇の中に割り入ってくる。


 蓮也先輩の舌に僕は、自分の舌を絡めたくて少しだけ舌を伸ばしてみた。


 すぐに気がついた蓮也先輩は、僕の舌を絡め取って吸い始める。

 どちらの唾液かもうわからないけれど、口の端から流れ落ちていく。

 さっきよりもずっと深くて長いキス。


 僕は、キスってずっと気持ちが悪いものだと思っていた。

 父親にされるキスも、父親が連れ込んだ女とキスしているのを見るのも、気持ちが悪かった。
 背中が、ゾクリとざわついた。虫酸が走るってこう言うことだと思っていた。


 それなのに、今日はキスでこんなに幸せや気持ちになっている。

 こんなにペニスを大きくしている。

 しかも、場所は生徒会室で。


 誰かが来てしまうかもしれないと言う怖さに、なぜだか興奮してしまう自分がいた。




 先輩の手がそっと、僕の胸に触れる。
 手のひらで、優しく乳首を撫でられる。

「ん…。はぁっ…。」

「気持ちいい?」

「気持ちいいです…。」

 唇が触れ合ったまま、乳首まで刺激されて。
 僕は、夢見心地だった。

 でも、、、、、、


 ちょっと足りない。


 僕には、もっと触れて欲しいところがあった。
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