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登校【有希】
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いよいよ今日は生徒総会の本番。
朝は、蓮也先輩が起こしてくれた。
いつもよりスッキリ目が覚めた。
何より先輩がずっと隣にいてくれた。
だから、たぶん安心して眠れた。
これ以上幸せなことなんて無いだろう。
少しだけ、昨日の夜のお風呂の事を思い出して、恥ずかしくなっていたけれど、先輩は全然気にして無い様子。
あれって幻だったかなぁって、今はちょっと疑ってる。
本当は、今日もこのまま、先輩と2人きりの時間を楽しみたい。しかし、今日は学校。
そして実は、あまり時間に余裕がない。
時計は、登校時間まで残り30分の時間を指していた。
まぁ、でも先輩の住むアパートは学校まで本当に徒歩数分の場所なので、もっとギリギリまで大丈夫かなって思ったり。
先輩は、朝ごはんに卵焼きとウインナーを焼いてくれた。それに、インスタント味噌汁に炊き立てのお米。
僕が、寝ている間にある程度作り終えてあったのだから驚きだ。
先輩、こんなに優しくってとってもイケメンなのに、家事もできるって凄すぎる…。
先輩のことを好きになってよかったなって、思ったりした。
先輩、きっといつか誰かの素敵な旦那さんになるんだろうなぁ。
「先輩、ご飯ありがとうございます。」
「気にしないで。昨日は、カップラーメンでごめんね。」
いやいや、カップラーメンでも十分ご馳走ですよ!!
内心僕はそう思った。食べない事なんてしょっちゅうだから食べられるだけ本当にありがたい。
「まぁ、山田くんには、元気でいて欲しいからね。」
「僕、元気ですよ?」
「まぁ、そうかもだけど。ホラ、特に今日は生徒総会もあるし!!」
僕は、先輩に促されてテーブルの前に座った。
豪華な食事が目の前に広がる。
普段は、朝ごはんなんて食べてないから、今日は本当に特別な日だ。
先輩も僕の目の前に座る。
昨日、ぐちゃぐちゃのままだった制服もきちんとハンガーにかけてある事に気がついた。
先輩も昨日は一緒の時間に眠ったはずなのに、一体何時から起きていたんだろう。
きっと、いつも早起きしてるんだろうな。早起きして一人暮らしで家事をこなして、勉強とかもしてるかも、と妄想を膨らませる。
先輩が一段とキラキラして見えた。
そうきっと、早く起きて自分でご飯を作って、家事をこなして、シャワーを浴びて。受験生だから、きっと勉強してから学校に行ったりするんだろうな。
「ぼーっとしてないで、早く食べなよ。ご飯が冷めちゃうよ。」
ご飯を食べようとしていた手がいつの間にか止まっていた。
先輩が日頃、どんな朝を過ごしているのか、妄想を膨らませることに集中しすぎて、先輩が作ってくれた食事の方には集中できていなかったようだ。
妄想が膨らむほど、先輩がなんだか遠くに感じた。
「先輩って、本当に完璧なんですね。」
「そんなことないよ。山田くんがいるから、今日はちょっと頑張っちゃっただけ。」
先輩はそう言ったが、多分そんなことないと思う。
ご飯を食べ終わると、登校時間がギリギリだったから、2人で、急いで家を出た。
朝は、蓮也先輩が起こしてくれた。
いつもよりスッキリ目が覚めた。
何より先輩がずっと隣にいてくれた。
だから、たぶん安心して眠れた。
これ以上幸せなことなんて無いだろう。
少しだけ、昨日の夜のお風呂の事を思い出して、恥ずかしくなっていたけれど、先輩は全然気にして無い様子。
あれって幻だったかなぁって、今はちょっと疑ってる。
本当は、今日もこのまま、先輩と2人きりの時間を楽しみたい。しかし、今日は学校。
そして実は、あまり時間に余裕がない。
時計は、登校時間まで残り30分の時間を指していた。
まぁ、でも先輩の住むアパートは学校まで本当に徒歩数分の場所なので、もっとギリギリまで大丈夫かなって思ったり。
先輩は、朝ごはんに卵焼きとウインナーを焼いてくれた。それに、インスタント味噌汁に炊き立てのお米。
僕が、寝ている間にある程度作り終えてあったのだから驚きだ。
先輩、こんなに優しくってとってもイケメンなのに、家事もできるって凄すぎる…。
先輩のことを好きになってよかったなって、思ったりした。
先輩、きっといつか誰かの素敵な旦那さんになるんだろうなぁ。
「先輩、ご飯ありがとうございます。」
「気にしないで。昨日は、カップラーメンでごめんね。」
いやいや、カップラーメンでも十分ご馳走ですよ!!
内心僕はそう思った。食べない事なんてしょっちゅうだから食べられるだけ本当にありがたい。
「まぁ、山田くんには、元気でいて欲しいからね。」
「僕、元気ですよ?」
「まぁ、そうかもだけど。ホラ、特に今日は生徒総会もあるし!!」
僕は、先輩に促されてテーブルの前に座った。
豪華な食事が目の前に広がる。
普段は、朝ごはんなんて食べてないから、今日は本当に特別な日だ。
先輩も僕の目の前に座る。
昨日、ぐちゃぐちゃのままだった制服もきちんとハンガーにかけてある事に気がついた。
先輩も昨日は一緒の時間に眠ったはずなのに、一体何時から起きていたんだろう。
きっと、いつも早起きしてるんだろうな。早起きして一人暮らしで家事をこなして、勉強とかもしてるかも、と妄想を膨らませる。
先輩が一段とキラキラして見えた。
そうきっと、早く起きて自分でご飯を作って、家事をこなして、シャワーを浴びて。受験生だから、きっと勉強してから学校に行ったりするんだろうな。
「ぼーっとしてないで、早く食べなよ。ご飯が冷めちゃうよ。」
ご飯を食べようとしていた手がいつの間にか止まっていた。
先輩が日頃、どんな朝を過ごしているのか、妄想を膨らませることに集中しすぎて、先輩が作ってくれた食事の方には集中できていなかったようだ。
妄想が膨らむほど、先輩がなんだか遠くに感じた。
「先輩って、本当に完璧なんですね。」
「そんなことないよ。山田くんがいるから、今日はちょっと頑張っちゃっただけ。」
先輩はそう言ったが、多分そんなことないと思う。
ご飯を食べ終わると、登校時間がギリギリだったから、2人で、急いで家を出た。
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