8 / 10
8
しおりを挟むある日天野ゆいに別れ話を切り出された。
付き合い始めてまだそんなに経っていなかったと思う。
もちろん理由を聞いた。
そしたら、「あなたの奥さんから、慰謝料を請求されているの。既婚者なんて知らなかった」と言われた。
俺はもちろん未婚だった。
おかしな話だと思った。
俺は、もっと詳しく話を聞きたかったが、「これ以上あなたに関わると、慰謝料を倍にされる。もう関わらないで。」と絶対に理由を話さなかった。
仕事は、一緒にこなしていたが、必要最低限の事しか話してこなかった。なんなら、必要なこともメールや人づてで連絡するようになっていた。
けれど、働く会社は一緒だから、天野ゆいの同僚なんかに、本当の理由を知りたくて探りを入れた。
だって、俺、結婚したことないし。
どうやら、天野ゆいは、俺の妻を名乗る人物に俺とすぐに別れなければ500万円の慰謝料を請求する、と脅されていた、としか聞けなかった。
もちろん、そのような事実は無い。
しかし、心当たりはあった。
もちろん、あいつだ。
あいつかもしれない、そう思った途端にそうとしか思えなかった。
振り返れば、最近なんか変だった。
会社に無言電話がかかってきたり、部屋のドアに紙が挟まっていたり。
不安が募る中、夜中に俺の携帯電話に非通知で電話がかかって来た。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
追っかけ
山吹
ホラー
小説を書いてみよう!という流れになって友達にどんなジャンルにしたらいいか聞いたらホラーがいいと言われたので生まれた作品です。ご愛読ありがとうございました。先生の次回作にご期待ください。
【短編】怖い話のけいじばん【体験談】
松本うみ(意味怖ちゃん)
ホラー
1分で読める、様々な怖い体験談が書き込まれていく掲示板です。全て1話で完結するように書き込むので、どこから読み始めても大丈夫。
スキマ時間にも読める、シンプルなプチホラーとしてどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる