ストーカー【完結】

4

　

　まず、別れて1ヶ月後くらいに俺が住んでたアパートの郵便受けに1通の手紙が入っていたいんだ。


　無地のピンク色の封筒。

　中に何か、丸くて固いものが入っている事が、封筒を持つとわかった。


　よくわからないから捨ててしまおうかと思ってけれど、一応なにか大事なものかもしれないので、その場で中を確認したんだ。


　すると、指輪が一つ、入っていた。

　固いものの正体は、指輪だったのだ。


　意味がわからないので、アパートの集合ポストの上に適当に置いてきた。



　3日後くらいに、そいつからメールが来ていた。
　

　「手紙、見てくれなかったんだね。悲しいよ。」

　ちなみに件名は「嫌いになっちゃいそう」と書かれていた。

　背筋がゾクゾクした。あまりにも気持ちの悪い文面。虫唾が走った。
　
　嫌いになっちゃいそう？？？？？？？

　いやいや、そもそも別れてるし。

　嫌いになられようがなんだろうが正直どうでもよかった。


　しかしながら、それ以上に気持ち悪いことに気がついた。


　当時は、既にLINEなどのSNSで連絡を取ることが主流だった。だから、そいつのメールアドレスなんか知らない。つまり、俺のメールアドレスも知らないはずだった…


　LINEをブロックしていたからメールしてきたのはわかるが、なぜ知っていたのか。

　どうやって俺のメールアドレスなんか知ったんだろうか。最初の事件である、飲み会の内容を知っていたのに引き続き、これも未だに謎なんだ。