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お父さんじゃない
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小学生の時、鍵っ子だった私は家に帰ってもしばらくの間、一人ぼっちで親の帰りを待つ。
4年生の時だった。
私はいつも通り家に帰り、リビングのドアを開けた。するとダイニングテーブルの椅子にお父さんがこちらに背を向けて座っていた。
「あれ?お父さん!帰ってたんだ。ただいまー!!!」
ってお父さんがいることが嬉しくて元気よく声を掛けた。
でも、お父さんの返事がない。
しかもよく見るとお父さんにしては細い。(当時からうちのお父さんは結構な肥満体型だった)
明らかにおかしい。服も見たことがないシャツとジーパンだった。
私はよくわからないままとりあえず、椅子に座っている人に近づいて、お父さんじゃない?って声かけた。
でも、返事がない。
その人の反対側に回ったら、驚いて一瞬固まってしまった。
マネキン人形だった。
怖いのですぐにリビングから立ち去り、子供部屋で親の帰りを待った。
1時間後にお母さんが帰ってきたので、すぐに玄関でその事を話した。
お母さんはマネキンなど知らないという。
2人でリビングに入った。
マネキンの姿はない。
どこに行ったのか…?
ちなみにその後帰ってきた高校生の兄とお父さんにもマネキンの事を尋ねたが知らないと言われた。
だから、私が昼寝してしまってその間に夢でも見たんじゃないかって話で終わらされた。
確かに、マネキンがある意味がわからない。そんなもの家に必要もない。
私の見間違いだったのか?
後日、友人にその話をしたら友人も留守番中にトイレに入ったらマネキンが座っていたことがあるそう。そして、マネキンはすぐに無くなったって話してた。
嘘かどうかわからないけど、マネキンは小学生の家を転々と訪れているのかもしれない。
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私はいつも通り家に帰り、リビングのドアを開けた。するとダイニングテーブルの椅子にお父さんがこちらに背を向けて座っていた。
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でも、お父さんの返事がない。
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でも、返事がない。
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