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第一章 日常編
第三話「部活は学生時代でしか入れないから学生のうちに入った方がいいぞ」
しおりを挟む私、望祝 アユカは悩んでいる。本当なら、休み時間はずっと本を読んでいる、しかし今は違う。神沢高校に入学して何週間が経過し、学校に通っているうちには入った方がいい…部活の案内の紙を配られたのだ
かれこれ何分も紙とにらめっこしている。はぁ…早く決めないとなのに…
部活は学生時代の時でしか味わえない青春、私は学生生活をまともに暮らせた事は無いのだ。いや…私自らそうしなかったと言った方が正しいか
兎に角、私は部活に入りたいのだ。しかしまぁ部活は園芸部や陸上部等様々あり、中々決められない
陸上部に入ろうと思ったが辞めた、運動嫌いだし。園芸部も私は何かを育てるのには向いてない、まずお花とかあんまり好きじゃないし
水泳部も辞めた、運動嫌い
吹奏楽部も辞めた。音楽は好きだが人が沢山居るし…
はぁ、と溜息をつきやはり部活に入るのは辞めようと思い紙をしまおうとした時、ある文字が目に入る
「…文芸部…」
目に入ったのは文芸部の文字、文芸部…確か本や漫画関連の部活だよな。文芸部、良いなぁ…
よし、ここに入ろう。放課後、見学に行こうっと
放課後
チャイムが鳴ると同時に私は立ち上がる、するとゆきあは不思議に思ったのか話しかけてきた
「ん? アユカ何処に行くの?」
「文芸部の見学に行こうと思って」
私がそう言うとゆきあは何を思ったのか涙を流し始めた
「アユカ…! 自ら人が居る所に行くなんて…!成長したのね! お母さん嬉しいわ!」
「いや誰だよ」
「アユカが行くなら僕も一緒に行こうかな」
そう言ってゆきあも立ち上がる
「いや来ないで」
「えー?」
「あんたが一緒に来ると目線が痛いのよ」
「僕もモテモテだから」
とゆきあはキリッとポーズを決めてドヤ顔をする
「ぶん殴ってやろうか」
「兎に角、僕も行くよ。アユカが自ら人が居る所に行こうとしてるんだから、成長を見届けたいよ」
…成長、ねぇ…良く言ってくれるよ。私はなんも成長なんかしてない。昔も今も…これからも、ずっとあの件に囚われ続ける
「勝手にすれば」
「うふふ、有難うアユカ」
「…にしても意外だねぇ」
廊下を歩いているとゆきあが急に呟いた
「何がよ」
「だってアユカってゲームとか優先しそうだから」
「…は?」
歩く足が止まった
「部活って結構忙しいらしいよ? 夜までかかる部活もあるんだって」
「…やっぱ部活入るの辞めるわ」
そう言って私は逆方向を向いて歩き始める、ゲームが出来ない生活なんて耐えられない
「あ、辞めるんだ」
私が逆方向を向くとゆきあも私の背中を追って歩き始める、早く帰ってゲームしよ
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