モテたかったがこうじゃない

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第一章

15*

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お互いに向き合う体勢で抱き締められて横たわり、おでこや頬にちゅっちゅっとキスをされる。擽ったくて気持ちいい。でもそれどころじゃない。

さっきは何かテンション上がっちゃってたけど、一回出して少し冷静なおれがいる。おれって素でもあんな風になるのか…ショックなんだけど。変なこと言っちゃうのは発情してたからじゃないの?おれってもしかして本当に淫乱なのかな…?

悶々と考えているとキスが止む。
俯き気味になっていた顔をぐいっと上げられて、少し不機嫌そうなレイヴァン様に覗き込まれる。

「こんな時に考え事か?」

う"ぅ…、そんな事言われたって。おれ女の子とすらこんな事したことないのに、男に尻とかちんこ触られてイッちゃうなんて…しかもあんなどっから出したのってくらい甘ったるい声で、催促まで…。カール様の時は発情してたから、まだ割り切れたけど、素の自分でなんて…。

「マシロ?」

「う"ぅ~…、だってぇ…っ」

「え?どうした?強く擦り過ぎたか?」

レイヴァン様が勘違いしておれのちんこを心配気に触った。それにぴくっと反応してしまう。ほらぁ~っ!!泣

「お"、おれぇ~…ひっく、淫乱に、なっちゃったぁ~…っ」

「え?なんだって?」

「だがら…っ、今はおれ、はっ、発情して…ないの、に、ぐずっ、えっちな事、言っちゃう~…っ。すぐ気持ち良く、なるし…、もっと、し、して欲しいってぇ…っ、思っちゃ…て」

こんな筈じゃなかったのに。おれだって男なんだから、触られて出ちゃうのは仕方ないとしても、こんなにあっさりとしかもおれから欲しがるみたいな…。これは生きる為に必要な事で、仕方なくしなきゃいけない事なのに、あれじゃ、まるで…っ

「おれが、えっちみたいじゃん…っ!!」

うわーんっ!おれ男に触られて気持ちよくなっちゃう変態になっちゃったぁ…っ!

ぐずぐずと泣いているとおれの顔を挟むレイヴァン様の手にぐっと力が入った。

きっとおれが気持ち悪過ぎて怒ってるんだ!あんだけおれの事可愛いって言ってたのも、先生の言ってたフェロモンのせいだし、裸で自分が変態になったと泣きじゃくる平凡男の姿にドン引きしたんだぁ…っ!

「うっうっ…、変態で、ごめんなさいぃ…っ」

「・・・・・・」

ガーンッ!口も聞きたくないぐらいキモいのか…!!

ぐりぃっ

「んえっ?」

おれの股間に凄く硬くてデカい物が押し付けられた。

「あんっ、な、なに…っ?」

ぐりぐりぐりぐり…っ!!

「あっあっやっ、あん…っ、レイヴァ、ンさま…っ?」

「はぁーっはぁーっ」

え?え?これレイヴァン様の!?突然どうしちゃったの?無言怖いよーっ!

しかも手で顔を固定されてガン見されてる。凄い真顔ではぁはぁと荒く息を吐いて、ひたすら股間を擦り付けられる。

硬くて大きなそれでちんこを擦り上げられる度に声が出た。また気持ち良くなってる。時折裏筋や玉も刺激されて目の奥がチカチカした。おれのもどんどん硬くなっていく。

「あっああっ、だめぇっ、だめぇ…っ」

「はぁーっ、はぁっ、…何がダメなんだ?」

「また、気持ちよ…く、なって…ああぁっ!」

「これか?これが気持ち良いか?」

今度は尻タブをガッシリと鷲掴みにされておれの股間も押し付ける様に激しく擦り合わされた。

ゴリゴリゴリ…っ!!

さっきよりも強い刺激とお互いから出ている先走りでヌルヌルして、ぐちょぐちょと卑猥な音を立てる。

「ああぁっあっああ…っ」

感じ過ぎて腰が勝手に動き、おれからもレイヴァン様に擦り付ける動きになる。

それに気づいたレイヴァン様が口の端しを少し上げ、唇を舐めた。
その壮絶な色気に釘付けになる。

「マシロ…、気持ち良い?」

「いい…っ、気持ちいい…っ」

「僕も、はぁっ、凄く気持ち良いよ」

「あっああっ、レイヴァ…ンさま、も…?」

「あぁ、ずっと、こうしていたいくらいだ…、マシロで気持ち良くなってる変態な僕はイヤ?」

おれで気持ち良くなってる、レイヴァン様…。汗で貼り付いた漆黒の髪に興奮で色気立つ紫色の瞳、バランス良く鍛えられた引き締まって逞しい身体の人外レベルの超絶イケメンのレイヴァン様が、おれ相手に気持ち良くなってる?

「あぁっ…イヤじゃ、ない」

「だろう?だから、マシロも気持ち良くなったっていいじゃないか」

そうかな?そうなのかな…?でも、確かにレイヴァン様も一緒なら、別に変じゃないのかな…?気持ち良くなっても仕方ないのかな…?よく分かんなくなってきた。

「僕で気持ち良くなってるマシロは可愛いよ」

「あんっあっあっ、あ…っ」

「甘い声も、感じて腰が動いてしまうのも、その蕩けた顔も…全部僕がさせてるんだと思うと、堪らなく嬉しい」

「うれ…しい…っ?」

「あぁ」

「おれぇ…えっちでも…いい?」

「っ、もちろんだ。寧ろ凄くいい」

そっかぁ、レイヴァン様がいいんなら…

「じゃあ…おれ、えっちなままでいいやー…」

「~~っ、マシロっ!」

「あっあっあっ、やっ、はや…っい」

押し付けあっていた竿を一緒に握られ激しく上下に擦られる。レイヴァン様の熱と追い立てられるような刺激に更にガクガクと腰が痙攣する。絶頂が近い。

レイヴァン様も同じなのか、合わさる裏筋にドクンッドクンッと脈打つのを感じる。

グリッと亀頭を親指で押された。瞬間。

「はぁっあぁっああ”あぁぁーっ!!」

「くっ、う…ーーっ」

一緒に盛大にイった。二人分の精液でお互いの腹を汚す。まだ一緒に握られているレイヴァン様のがビクビク動いているのが伝わる。…すごい気持ち良かった。

はーはーと息が整わないまま、吸い寄せられるように唇を合わせる。

今日ずっとしていたような啄むキスじゃなくて、舌を絡める深いキス。
キスの間も出した精液を塗り込むようにゆっくり上下に動かされて、イッたばかりで敏感になってる身体がビクつく。

ドロドロに沈んでいくような快楽に身を任せて舌を絡める。無意識にレイヴァン様の首に腕を回して抱きついていた。






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