隠れSな攻めの短編集

あかさたな!

文字の大きさ
上 下
12 / 13

庶民・貴族@貴族坊ちゃんのストレス解消

しおりを挟む
庶民_レイ×貴族_ドミニク




きっかけは僕の油断だった。

全寮制の学校はまだ下級生の僕たちは身分に関わらず、相部屋だった。

でも年頃で熱を持て余した体は、その行為を求めてしまう。

というか、出さないで我慢してる方が集中力が落ちて効率も悪くなる。

そんな言い訳を重ねて、僕は放課後、最上階の1番奥にある人目がつかないトイレの個室にしばし引きこもることが日課になりつつあった。

普段人が来ないから油断して声もあまり抑えずに没頭してたら、
たまたま通りかかった同じクラスの庶民出身ながら、その気品と美貌ですぐにクラスに馴染んだレイに見つかった。

半ば脅され、僕の日課に彼が加わることになった。

最初はいつもの個室で、でも誰かに見られていると言う興奮も相まって、いつもより激しい行為にだんだん歯止めが効かなくなったんだと思う。

2人っきりの時だけ、レイとの力関係は完全なものに決まりつつあった。
僕の後ろの初めては彼に貰われたのだ。

そして、今では彼の言うことは絶対だ。
決して無茶は言われないし、人前ではきちんと礼儀を尽くしてくれるのに、
その指示は僕の心を掻き乱す。

「ね、レイ本当にここでするの??」

「大丈夫、声出さなきゃ誰も気づかないって」

「…っ…はぁ…」

ズボンを下され、僕のものをなめられる。
ここは、図書室の資料室だ。
隅っこにあって、分厚くて難しい本が少し埃をかぶってるくらい、人気がない。

少し遠くで、本をめぐる音や足音が聞こえる。

逃げ場がないここで、
こんな格好で見つかっては言い逃れできないんじゃないか。

「…っ…ぁ…ん…」

ここ数ヶ月で越された背のせいで、
見上げることが多くなった彼に、
上目遣いで奉仕されてるのはなんかすごい背徳感がある。

「はぁ…ぁ…っ…」
そんな彼の頭に添えた手に力が入ってしまうのは、もうそろそろ限界が近いからだろう。

「レイ…はぁ…もう…」
そのまま彼の喉の奥が締まった時、あっけなく彼の口で出してしまった。

「ぁ…ごめんレイ…」

「ゴクッ 大丈夫だよ」

そう優しく頭を撫でられるだけだった。

そしてズボンをあげてくれて、ベルトまでしてくれた時、やっと一息つけた気がした。

「はあ…」

「どうドミニク?ドキドキした?」
そう耳元で尋ねてくる声の方によりドキドキしたのは内緒。

「もう、次は絶対やだからね」

「はいはい」

鞄を持とうとした時、足音が近づいてくるのが聞こえた。

その足音は1番奥の僕たちがいるところまで来ることなく、
2つ手前で止まって、その棚の間に入った。

「ッヒ」
裏返るような悲鳴を咄嗟にレイの手で塞がれた。
ズボンの後ろからレイの手が入ってきたんだ。

その原因のレイを睨む。
「後ろ今日まだでしょ、してあげる」

そう小声で言われたが、僕は首を振って嫌と言う意志を必死に伝えても、彼は聞く気がないようだ。

この棚の反対側に人がいるのに。

いけないってわかってるのに、体は期待していた。

「…っ…」

少し指を入れただけで、そこはすぐに濡れ始めた。

「…ふっ…」
荒くなる息をゆっくり吐いて押し殺す。

唇を噛んでいたら、レイの指で割り開かれて、
指を2本入れられて、閉じれなくされる。
貴族育ちじゃない少し節立った指が彼らしくて好きだ。

下も入り口ばっかりを浅く動かされて気持ちよくされる。
気持ちいいけど決定的ではないそれに生殺しにされる。

「もう少し入れるけど、ちゃんと声我慢するんだよ」

今度は首を縦に振って意思表示する。

「ふぁ…はぁ…っ」

ズボンのせいでいつもより動きにくそうな指も、むしろねっとりとしていやらしく感じる。
さっきより深いところまで、指が届いて、気持ちいいところをかき回される。

「ちゃんと声我慢できたね、えらいね」
そう耳元で呟いて、今度は耳も同時に舐められる。

クチュクチュと犯され、思考が気持ちいいで染まっていく。
「ぁ…っ…はぁ…」

「かわいいねドミニク、見られるかもしれないって、今すごいドキドキしてるでしょ」
「…っ…」
「…いやらしいね」

小さく首を横に振るが、自分でも本当はわかってる。

「はぁ…ぁ…っ…ん…」

その間も、中を掻き回す指はむしろずっと気持ちよくて、
そこに人がいるのに、声が抑えられなくなってくる。

「っ…レイ…」
彼を見つめて限界を訴える。

「中でイきたいの?でも指だけだと寂しくない??」

そう悪魔の提案をしてくる。

「…っ…」
「もっと気持ちいいこと、してほしんでしょ?いいよ」

ガチャガチャと俺のズボンのベルトを外してまたズボンを下される。彼も前だけくつろげる。

ハンカチで僕の前のものを押さえて、
彼のものをあてがわれる。

「いくよドミニク」
「…っ」 

成長期のせいでここ最近より逞しくなってきている彼のもので中が満たされていく。

「はぁ…っ…」
「…きつ…」

最初は優しく、中を味わうように動いてた彼も、
だんだん本棚にしがみついてると本棚も揺れてしまうくらい激しいもの変わっていく。

「…っ…ぁ…っ…」
本棚から手を解かれ、彼の方へ引っ張られて、上半身が反る。


より深くなった、そのつながりが、奥まで刺激が届くことを可能にする。
「…っ…」

こんなところでいけないことしてるってわかってるのに、それは今の行為の興奮材料にしかならなくなって、
全身が気持ちいいで埋まっていく。

「…はぁっ…レイ…もう…」
「ドミニク…俺も」

中が彼で満たされるのを感じながら、僕も限界を迎えた。

結局、レイのハンカチのおかげで僕の出したもので目の前の本が被害を受けることはなかった。

でもレイが出したものが歩くたびに垂れそうになるのを耐えながらトイレまで歩いてる時は、
本当に2度とこんなことするかと思うのに。

レイに言われちゃうと、なんで断れないんだろう…。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

BL短編まとめ(甘い話多め)

白井由貴
BL
BLの短編詰め合わせです。 主に10000文字前後のお話が多いです。 性的描写がないものもあればがっつりあるものもあります。 性的描写のある話につきましては、各話「あらすじ」をご覧ください。 (※性的描写のないものは各話上部に書いています) もしかすると続きを書くお話もあるかもしれません。 その場合、あまりにも長くなってしまいそうな時は別作品として分離する可能性がありますので、その点ご留意いただければと思います。 【不定期更新】 ※性的描写を含む話には「※」がついています。 ※投稿日時が前後する場合もあります。 ※一部の話のみムーンライトノベルズ様にも掲載しています。 ■追記 R6.02.22 話が多くなってきたので、タイトル別にしました。タイトル横に「※」があるものは性的描写が含まれるお話です。(性的描写が含まれる話にもこれまで通り「※」がつきます) 誤字脱字がありましたらご報告頂けると助かります。

【完結】あなたに撫でられたい~イケメンDomと初めてのPLAY~

金色葵
BL
創作BL Dom/Subユニバース 自分がSubなことを受けれられない受け入れたくない受けが、イケメンDomに出会い甘やかされてメロメロになる話 短編 約13,000字予定 人物設定が「好きになったイケメンは、とてつもなくハイスペックでとんでもなくドジっ子でした」と同じですが、全く違う時間軸なのでこちらだけで読めます。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

後輩の甘い支配

ちとせ
BL
後輩(男前イケメン)×先輩(無自覚美人)  「俺がやめるのも、先輩にとってはどうでもいいことなんですね…」 退職する直前に爪痕を残していった後輩に、再会後甘く支配される… 商社で働く雨宮 叶斗(あめみや かなと)は冷たい印象を与えてしまうほど整った美貌を持つ。 そんな彼には指導係だった時からずっと付き従ってくる後輩がいた。 その後輩、村瀬 樹(むらせ いつき)はある日突然叶斗に退職することを告げる。 2年後、戻ってきた村瀬は自分の欲望を我慢することをせず… 後半甘々です。 すれ違いもありますが、結局攻めは最初から最後まで受け大好きで、受けは終始振り回されてます。

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

執着男に勤務先を特定された上に、なんなら後輩として入社して来られちゃった

パイ生地製作委員会
BL
【登場人物】 陰原 月夜(カゲハラ ツキヤ):受け 社会人として気丈に頑張っているが、恋愛面に関しては後ろ暗い過去を持つ。晴陽とは過去に高校で出会い、恋に落ちて付き合っていた。しかし、晴陽からの度重なる縛り付けが苦しくなり、大学入学を機に逃げ、遠距離を理由に自然消滅で晴陽と別れた。 太陽 晴陽(タイヨウ ハルヒ):攻め 明るく元気な性格で、周囲からの人気が高い。しかしその実、月夜との関係を大切にするあまり、執着してしまう面もある。大学卒業後、月夜と同じ会社に入社した。 【あらすじ】  晴陽と月夜は、高校時代に出会い、互いに深い愛情を育んだ。しかし、海が大学進学のため遠くに引っ越すことになり、二人の間には別れが訪れた。遠距離恋愛は困難を伴い、やがて二人は別れることを決断した。  それから数年後、月夜は大学を卒業し、有名企業に就職した。ある日、偶然の再会があった。晴陽が新入社員として月夜の勤務先を訪れ、再び二人の心は交わる。時間が経ち、お互いが成長し変わったことを認識しながらも、彼らの愛は再燃する。しかし、遠距離恋愛の過去の痛みが未だに彼らの心に影を落としていた。 更新報告用のX(Twitter)をフォローすると作品更新に早く気づけて便利です X(旧Twitter): https://twitter.com/piedough_bl 制作秘話ブログ: https://piedough.fanbox.cc/ メッセージもらえると泣いて喜びます:https://marshmallow-qa.com/8wk9xo87onpix02?t=dlOeZc&utm_medium=url_text&utm_source=promotion

処理中です...