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勇者・魔王@見せしめと生贄
しおりを挟む勇者×魔王
「勇者…あれだけは」
「あなたが何人を生贄にして壊したと思ってるんですか」
あの威厳に満ち溢れて貴金属で飾り立てていた自分が、
今は下履一枚の情けない姿で国王の前まで連れていかれて跪かされる。
人間とそう見た目は変わらず、翼と尻尾とツノがあるくらいの違いだから飾り立てることで特別に見せようとしていたのかもしれない。
「国王様、準備が整いました」
「ああ、あとはまかせた」
「御意」
国王のお言葉をもらって、
一礼して魔王を謁見の間から退出させられる。
「大丈夫ですよ、途中から意識もなくなるくらい気持ち良くなるらしいじゃないですか」
「…っ」
そんな言葉に唇を噛み締めるしかなかった。
あれだけはやだ。
元々は自分で蒔いた種田だ。
討伐しにくる勇者に飽きて、見せしめに性に飢えた部下たちの前で触手や魔道具で辱めを受けてもらっていた。
そして、その様子を水晶を使って全土に放送してやった。
それで大抵その罰を終えた勇者は、心が折れて大人しくなってくれる。
今度自分の番か、と現実味がなかった。
処刑台まで魔法で空中で浮かされ、そのまま空中で大の字に拘束される。
「さあ、始めますよ」
魔法で浮いてきた勇者はそう伝えて、そのあと拡張音声魔法で、処刑台の様子を見守っている兵士たちに告げた。
『では今から、魔王の公開処刑を始めます』
そのままするすると下履を脱がされ、一糸纏わぬ姿が兵士たちの前で晒される。
恥ずかしさとは裏腹に、そこは反応してしまって、余計居た堪れなくなる。
今度は足を自分で抱えてるように拘束されて、全てが人々の目に晒される。
勇者は赤い一粒の実を穴に入れて、それが中で弾けて潤滑油になる。
そのまま彼は中指で狭い内側を広げ始めた。
彼の見せしめの方法は同じだった。
痛くはしない代わりに気持ちよさに溺れる姿を見せつけることで精神的に折れてもらうことを狙った処刑だ。
「すごい、みんなに見られてますね」
あえてそんなことを言って、今度は鎖骨を舐められる。
「ぁ…それやめっ…」
「ここが弱いんですか?すごい指を締め付けてるの、気づいてます?」
自分すら知らない弱点で、体はとろとろと溶かされて熱が上がっていく。
さっきの赤い実の液体には痛み軽減と催淫の成分も含まれている。
そのせいか、彼の指が想像以上に耐え難い快感だった。
彼らはこんな快感に抗おうともがいていたのか。
自分はなんて残酷なことをしていたのだろう。
今更反省しても身から出た錆で、この状況は何も変わりそうになかった。
「ぁ…首いやっ…」
初めて人前で流す涙が、快感を止めてもらう懇願のためになるとは思わなかった。
それでも勇者は相変わらず、
耳から鎖骨にかけての愛撫を絶え間なく続けた。
もちろん内側を広げる指も動いたまま。
「んあっ…ゆうしゃっ…はあっ」
だんだん息が荒くなって、喘ぎ声が混ざる。
身体中からくるこのどうしょうもない快感に溺れるしかなかった。
「ちゃんと目を開けて、見られてるって覚えててください」
そう言って、勇者はカリッと少し強めに膨らみ始めた胸の突起を喰む。
「んんっ…あっ…はぁ…ん…」
この痴態を今まで弱いと見下していた人族の前で晒されてるのか。
そしてその根源は侮っていた勇者か。
そんなことはわかってるのに、勝手に口は喘いで、腰はもっととねだる。
「初めてとは思えないくらい淫乱ですね」
そんなこと言って、今度勇者の手には透明な色をした、男性器を模倣したものがあった。
「もっと恥ずかしいところもちゃんと見てもらいましょうね」
「あっ…っ…」
つぷっと先端が入って、そのまま徐々に中を広げながら奥まで進んでいく。
「すごいですねこれ、魔王のここは人間と一緒なんですね」
自動モードに切り替わったその模倣品はブルブルと振動しながら内側の気持ちいいところを抉るように回転し始めた。
「んあっ、やっ、なにこれっ」
快感にうねる内側は、観衆に丸見えだった。
「あうっ…はぁ…はあっ」
暇を持て余したのか、勇者は敏感な尻尾の付け根やツノを触り始めた。
内側からの絶え間ない快感のせいか、そんな刺激すら、体がより高められていくだけだった。
「どうですかたくさんの人に見られながらこんなことされて。恥ずかしいのに、すごく気持ちいいでしょ魔王様」
「んやっ…みないでぇ…」
勇者の後ろを見ると、兵士たちの熱い視線が自分に注がれてるのがわかった。
勇者は透明マントをかぶって、観客を遮る姿が消えた。
彼の姿は見えないのに、今度は前のお腹まで反っているものを手で擦られ始める。
優しいものではなく、確実に快感を高めてくるものだった。
「あっ、やぁあっ、だめ、そんなっ」
いくら止めても、出すまでは許してくれる気はないらしい。
そしてついに、人間の、勇者の手で、盛大な絶頂を迎えた。
「あっ…やっ…んんんっ‼︎」
少し息を整えて恐る恐る目を開けると、透明マントのせいでその姿はやはり観客には全て見られていたが、
出したものは目の前にいる透明化してる勇者のお腹とか胸にかかって、それだけが空中で見えていた。
絶頂した動かぬ証拠。
『これで1日目の公開処刑を終了します』
そう勇者は再び宣言し、魔法でパッと処刑台から牢屋に移動させられた。
「あと勇者13人分の処刑が残ってるので、明日からまた頑張りましょうね」
えげつない内容の言葉とは裏腹に、
爽やかな笑顔で勇者は立ち去っていった。
本当に腹の底が読めない男だ。
今日の処刑は1人目の勇者にした処刑を模倣したものだった。
そして明日はおそらく…。
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