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第二十四話 その後

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 その後は、応接室に移動し、これからのことを話し合った。

 その途中で、雨属性について聞かれたので、知っていることを全て話すことにした。

 元々、雨属性は、雨を降らすための魔法だった。

 だが、自衛能力が無かったので、攻撃魔法が作られた。

 それが、五月雨などの攻撃魔法だ。

 数少ない本に、世界を救ったとしか書いて無かったのは、世界を潤す機会が、殆ど無かったからだ。

 そして、雨属性が、強い理由としては、元々は、世界を潤す為の力のため、普通の魔法よりも強力なのだ。

 それらのことをフェリアとラーカ侯爵に話すと、驚いていた。

 この情報は、何処で知ったか聞かれたので、封印の木に書いてあったと嘘をついた。

 私は、雨属性の成り立ちを知っている。

 まぁ、前世の親友から聞いた情報だが。

 あいつは、凝り性だったから、ゲームに出てこない要素にも設定を入れていた。

 死ぬ前日に、酔ったあいつから、聞いていた。

 つまり、裏情報だ。

 その話し合いが終わり、帰ろうとすると、ラーカ侯爵家の周りに人だかりが出来ていたのだ。

 声が聞こえる。

 一目でいいから、姿を現してくれと。

 私は、席を立ち、外に出ようとすると、フェリアとラーカ侯爵に止められた。

 どうやら、2人も一緒に行くみたいだ。

 折角だから、装備をつけるか。

 レインポンチョと桜雨を出し、装備した。

 私は、フェリアをエスコートして、玄関に向かった。

 ラーカ侯爵は、私達の後ろをついてきた。

 私達が、玄関に出ると、周りを囲っていた者達は、歓喜の声を上げた。

 私は、右手を上げて、握りこぶしを作った。

 すると、周りを囲っている者達は、口を閉じた。

 「まずは、来てくれたことを感謝する」

 軽く会釈をした。

 「そして、彼女が、私の婚約者のフェリアだ。この世界の中で、最も愛している人だ」

 フェリアは、私の手を離し、スカートの端を持ち、軽く摘み、頭を下げた。

 フェリアの耳は、真っ赤になっていた。

 「これから、私は、殆ど表舞台に出なくだろう。だが、約束しよう。もし、世界が危機に瀕した時、世界が枯れ果てようとした時、また力をふるおう。世界を護り、世界を潤そう。私の寿命が続くまで」

 私は、桜雨を抜き、天に掲げた。

 すると、歓声が上がった。

 今まで、聞いたことがない程の大きさの歓声が。

 そして、周りを囲っている者達は、雨男と連呼している。

 それは、ラーカ侯爵家の使用人達もだ。

 まるで、英雄を崇めるように。

 その後、民衆を解散された。

 解散させるだけで、結構の時間が経ってしまい、日が落ちていた。

 夕食をフェリアとラーカ侯爵と食べ、風呂に入って、帰る準備をした。

 帰る前に、元勇者パーティーの引き渡しと、後処理方法を伝えておいた。

 1週間後に、ラーカ侯爵家の屋敷に行った際に、ラーカ侯爵から、後処理が、完了したと聞かされた。

 ラーカ侯爵曰く、最後は、泣きながら、許しを請いていたみたいだ。

 ラーカ侯爵は、一切許さなかったらしいが。

 まぁ、そうだよな。

 ラーカ侯爵からしたら、愛娘を置き去りにして、暴言を吐いた人間達だからな。

 自業自得だな。
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