親友から裏情報だけを聞いたゲームの中に転生しました

竹桜

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第十一話 危機

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 フェリアが、勇者パーティーと一緒に旅立ってから、1ヶ月が経った。

 今頃、何をしているかな?
 
 うん?

 なんで、フェリアのことを考えているんだ?

 そうか。

 離れてから、自覚するとは。

 私は、フェリアに、好意を抱いているのか。

 でも、私は貴族ではなく、ただの商人の平民だ。

 侯爵家の令嬢のフェリアとは、身分が違う。

 それでも、フェリアのことは、諦めたくない。

 必要なら、爵位を手に入れてやる。

 金があれば、借金だらけの貴族の爵位を買えるだろう。

 決めたならば、計画を練ろう。

 借金だらけの貴族を調べるために席を立とうすると、フェリアから、貰った魔法具が、赤く光始めたのだ。

 な、何だこれは?

 そんなことを疑問に思っていると、光に包まれた。

 光が晴れると、何処かの部屋の中にいた。

 その中には、2人の人影があった。

 1人は、魔族だった。

 そして、もう1つの人影に鞭をうっていた。

 もう1つの人影は、何も身に着けてない状態の少女だった。

 そして、その少女は、鎖で吊られていた。

 その少女の体は、傷だらけで、意識も殆ど無かった。

 私は、その少女に見覚えがあった。

 私の中は、怒りで満たされた。

 あれは、フェリア。

 殺す。

 「五月雨」

 すると、部屋の中に関わらず、雨雲が現れ、鞭をうっていた魔族に雨が降り注いだ。

 その雨は、地面を削る魔法だ。

 奇襲を受けた魔族は、体中を穴だらけにして、死んだ。

 それでも、私は、雨を降らせることをやめなかった。

 それ程、怒り狂っていたのだ。

 ゴミのことは忘れ、直ぐに鎖を外し、フェリアをおろした。

 フェリアの体は、ムチ跡や、他の傷や、火傷などがあり、傷だらけだった。

 どうして?

 こんなことに。

 「涙雨」

 すると、一雫の雨が降った。

 一雫の雨が、フェリアの体に降り注ぐと、全ての傷が治った。

 涙雨。

 涙を流させないための雨。

 どんな傷も治す。

 全ての傷が治ると、フェリアから、寝息が聞こえてきた。

 どうやら体の傷は、癒えたようだ。

 だが、心の傷は治ってないだろう。

 直ぐに、安全な場所に移動させないと。

 ま、待って。

 そう言えば、フェリアは、何も身につけていなかった。

 ま、不味い。

 と、取り敢えず、私の上着を。

 私は、上着を脱ぎ、フェリアを包んだ。

 よし、移動させよう。

 私は、使い捨ての転移石を使い、家に戻った。

 家に戻ったら、客間に、フェリアをお姫様抱っこで運んだ。

 客間についたら、フェリアの方を出来るだけ見ないようにしながら、ナイトガウンを着せた。

 ナイトガウンを着せたら、フェリアに布団を掛け、客間を後にした。

 勇者パーティーで、何かあったのか?

 調べるか。

 
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