親友から裏情報だけを聞いたゲームの中に転生しました

竹桜

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第五話 街で

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 魔法学園に来てから、1ヶ月が経った。

 今日は、魔法学園が休みなので、街をブラブラしている。

 何か良いものは無いかな?

 そういえば、フェリアから貰った魔法具は、いくらぐらいなんだろう。

 私は、興味本位で、魔法具屋に向かった。

 フェリアから貰った魔法具は、ショーケースの中に入っていた。

 値段は、ヤバかった。

 高すぎ。

 後で、何か買うか。

 到底及ばないが、お返しはしないとな。

 そんなことを考えながら、店の中を歩いていると、水色の小さな玉を見つけた。

 何だろうと思いながら、マジマジ見ていると、店員がやって来た。

 「お客様。それは、水の魔石で御座います」

 これが、魔石か。

 魔石とは、自然の魔力を溜め込んだもの。

 主に、魔法具の素材や魔法具を動かすために使用する。

 「水の魔石は、何処で出来るのですか?」

 「水の魔石は、雨が多い地域などの水資源が豊富な場所で出来ます」

 雨が多い地域か。

 雨属性を使えば、生産が出来るな。

 そんなことを考えていると、端っこに沢山置かれている透明な魔石を見つけた。

 「あれは、何の魔石ですか?」

 「あれは、空の魔石です。あの魔石に、自然の魔力を溜め込むんです。そして、あそこにあるのは、使い終わって、空になっています」

 空の魔石か。

 なら、買うか。

 俺は、空の魔石を購入して、自分が今住んでいる家に帰った。

 バレない場所に、空の魔石を設置し、梅雨を唱えた。

 すると、空の魔石の上に雨雲が現れ、雨を降らした。

 雨が降ったことを確認したら、家に戻った。

 朝に様子を見てみるか。

 その日は、普通に過ごし、朝を迎えた。

 空の魔石を設置した場所に向かうと、雨は、まだ降っていた。

 そして、空の魔石は、水色に変わっていた。

 よし、成功だ。

 これを昨日の魔法具屋に持っていて、換金してもらおう。

 俺は、朝食を食べ、身支度を整えてから、魔法具屋に向かった。

 魔法具屋の店員は、水の魔石を見て、驚いていた。

 どうやら、質がいいらしい。

 なので、普通の買い取り価格よりも高く買い取って貰えた。

 よし、水の魔石を生産して、独り立ちするぞ。

 そうだ。

 フェリアには、この水の魔石をお返しとして渡そう。

 明日は、普通に授業があるから、フェリアに会えるからな。

 次の日、私は、図書館の中を見渡せる席に座って、フェリアが来るのを待っていた。

 昼前ぐらいに、フェリアがやって来た。

 私は、フェリアに近付き、十個の水の魔石を渡した。

 「これ。結構質が高い魔石。貰っていいの?」

 フェリアは、可愛らしく首を傾げた。

 「ああ。これは、フェリアから貰った魔法具のお返しだから」

 「ありがとう」

 フェリアは、微笑んだ。

 私は、その微笑みに思わず見惚れてしまった。

 フェリアは、私の袖を掴んで、少し引っ張った。

 そして、フェリアは、上目遣いをしていた。

 「ルーク。今日は、隣で本を読んでくれる?」と言いながら、

 こ、断れない。

 そんな上目遣いされたら。

 私は、断ることが出来ず、フェリアの隣で、本を読むことになった。

 フェリアとの会話は、無かったが、フェリアは、何故かとても嬉しそうにしていた。
 
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