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第四十四話 ケーキの恨み

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 僕は影移動のスキルで、魔王城に、移動した。

 魔王は、僕に気付き、世界に映像を展開した。

 「黒い騎士?そなた、愚かな異世界の勇者が、言っていた黒騎士か?」と、魔王が、聞いて来た。

 「ええ、そうです。あのクズどもが言っていた黒騎士です」と、答えた。

 「そうか。黒騎士、そなたは、世界の為に我を殺しに来たのでは無いのだろう?この世界は、黒色という理由だけで、差別される世界だからな」と、魔王が、聞いて来た。

 「ええ、その通りです。私は、ある場所で、追放された過去を持っているので、この世界を救おうなんて思いません。そして、私が、あなたを殺そうと思った理由は、私の大切な婚約者が、貴方のせいで限定ケーキが、買えなくて、落ち込んでしまったので、責任を取って、死んで下さい」と、答えた。

 「そうか、そうか、そなたは、ふざけているのだな。魔王の我をたかがケーキのために殺す?こんな、屈辱は、初めてだ。不愉快極まりない、死ね」と言い、魔王は、僕に向けて、数百の魔法を撃ち込んできた。

 僕は、数百の魔法を影喰いのスキルを使って、全て喰らい尽くした。

 魔王は、全ての魔法が、消えたことに驚いていたが、直ぐに剣に持ち替え、僕に斬りかかろうとして来た。

 僕は、鞘から剣を抜き、剣で剣を受け止めた。

 剣を受け止められた魔王は、動揺を隠せないでいた。そして、その動揺は、隙になっていた。

 僕は、そんな隙を見逃さず、魔王の腹に蹴りを入れた。

 蹴りを入れられた魔王は、壁まで、飛んでいき、壁に押し付けられた。

 直ぐに立ち上がったが、動揺を隠せてなかった。

 「そ、そなたは、何者なんだ?」と、魔王は、少しの恐怖を込めて、聞いて来た。

 「私は、黒騎士です。それ以上でもそれ以下でも有りません」と、答えた。

 僕は、続けて、「さて、ここからは、私の軍に相手をしてもらいます」

 僕は、そう言い、黒き軍団100体呼んだ。

 黒き軍団は、僕の後ろに並んでいる。

 魔王は、その光景を見て、固まってしまった。それもそうだ、突然、100体の黒い軍団が、現れたのだから。

 「構え」と、指示を出した。

 その言葉を聞き、黒き軍団は、背中から黒いボウガンを取り出し、黒い矢を装填し、魔王に狙いを付けた。

 「放て」と、指示を出した。

 その言葉を聞いた黒き軍団は、魔王に、黒い矢を放った。

 魔王は、魔力の盾を作り、黒い矢の攻撃を耐えていた。

 僕は、どんどん攻撃の指示を出した。

 20回目の攻撃を終えると、攻撃中止の指示を出した。

 魔王がいた場所は、黒い矢が、壁にも天井にも床にも大量に刺さっていた。魔王は、何とか致命傷を避けていたが、傷だらけになっていた。

 「流石、魔王ですね。これでも、殺せませんか。では、私の最強の騎士を出しましょう」と言い、ある指示を出した。

 黒き軍団は、その指示に従い、中央に集まり出した。そして、集まり終わると、徐々に形を作っていき、禍々しい騎士、ペイルライダーが出て来た。

 「な、何だ?その、騎士は?その騎士は、この世界にいるわけが無い。いや、そんな、騎士がいてたまるか。その騎士は、死そのものだ。魔王の我なんかよりも禍々しい、なんて、恐ろしいのだ」と、魔王は、恐怖を顔に浮かべていた。

 「この騎士の名は、ペイルライダー。私が、作り出した最強の騎士です。魔王、貴方の言葉に激しく同意しますよ。ペイルライダーは、死そのものと思うほど、禍々しいですから」と言い、魔王に剣を向けて、剣を上に上げた。

 僕は、続けて、「魔王、貴方は、強かったですよ。ですから、手向けとして、最強の騎士で、倒して差し上げます。行け、ペイルライダー」と言い、剣を下に下げて、ペイルライダーに、魔王の討伐の指示を出した。

 魔王は、ペイルライダーに距離を攻められ、僕に背中を向けて、逃げ始めた。

 だが、逃げ出した魔王に、ペイルライダーが、慈悲も逃すことも無く、魔王の首を刎ねた。

 魔王が、死んでも、しばらく映像は、消えなかった。

 僕は、新しい黒き軍団を後ろに呼び、ペイルライダーを僕の隣に配置させた。

 僕は、「さて、皆様、私が、魔王を倒したのは、ただの個人的のことなので、気にし無いで下さい。だが、私の邪魔を、私の大切な婚約者達を害そうとする者達には、一切の容赦をしません」

 僕は、続けて、「邪魔だけは、しないで下さいね。1つ言い忘れましたけど、ペイルライダーは、いくらでも出すことが出来ます。愚かなことをした者には、魔王が、恐怖したペイルライダーが、目の前に現れるでしょう」

 そう言い終わると、映像が、途切れた。

 僕は、ワーカーを出して、魔王城の探索を任せた。

 魔王城の探索を任せ、僕は、城に帰ることにした。

 影移動のスキルを使い、城に移動した。
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