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番外編 夕立
しおりを挟む緋月といつも通り一緒に、帰っていると、突然、雨が降って来た。
その雨は、直ぐに強くなり、滝のように降って来た。
僕達は、直ぐに近くの屋根が、ある場所に移動した。
その場所に着く頃には、ビジョビジョになってしまった。
それは、緋月も同様だった。
「エレン様、これを」と言い、緋月は、タオルを僕の方に手渡して来た。
僕は、それを受け取り、「ありがとう、緋月」
「どういたしまして、エレン様」と言い、緋月は、少し微笑んだ。
僕は、タオルで、体を拭いた。
体を拭き終わったので、タオルを返そうと、緋月の方を見た。
見た瞬間、僕は、顔を逸らした。
僕が、直ぐに顔を逸らしたのは、緋月の服が透け、真っ白な下着が、見えていたからだ。
「エレン様?どうして、そっちを見ているんですか?」と、緋月が、聞いて来た。
「ひ、緋月、自分の服を見て」と、答えた。
「自分の服ですか?」と言い、緋月は、不思議そうな表情を浮かべ、視線を自分の服に落とした。
自分の下着が透けていることに気が付き、緋月は、直ぐに、胸の辺りを手で隠した。
緋月が、「エ、エレン様、ありがとうございます。教えて下さって」
僕は、鞄から、ブレザーを出した。
今日の昼、暑かったため、脱いで、鞄の中に入れていたんだ。
鞄の中だったから、濡れていなかった。
僕は、なるべく緋月の方を見ずに近付き、緋月にブレザーを掛けた。
「ありがとうございます、エレン様。後で、お返しします」と言い、緋月は、僕の方を見て、微笑んだ。
「うん、明日、返してくれれば良いよ」と言い、俺も微笑んだ。
そんなことをしていたら、夕立が止んでいた。
「どうやら、止んだみたい。帰ろうか、緋月」と言い、僕は、屋根から出た。
「はい」と言い、緋月は、笑顔を浮かべた。
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