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第十二話 紹介
しおりを挟む僕達は、今、僕の実家の前にいる。
僕が、緋月の方を見てみると、緋月は、少し緊張していた。
僕は、「緋月、大丈夫だよ。僕の両親は、全然厳しくないから」
その言葉を聞いて緋月は、緊張が、解けたようだ。
それを確認した僕は、ドアをノックした。
すると、ドアが、開いた。
開いたドアの先の玄関には、母さんがいた。
「おかえりなさい、エレン。うん?エレン。その隣の子は?」と、母さんが、聞いて来た。
「あ、えっと、彼女は、僕の恋人だよ」と、答えた。
母さんは、驚いた表情を浮かべた。
「エ、エレン様の恋人の緋月と申します。今後、よろしくお願いします」と言い、緋月は、頭を下げた。
母さんは、奥に向かって、「あなた、エ、エレンが、恋人を連れて来たわ」と、大声を出した。
すると、奥から、父さんが、走って来た。
父さんは、緋月のことを見て、驚いた表情を浮かべていた。
母さんと父さんは、色々と聞こうとしたが、まずは、家に上がった。
そして、リビングに案内され、母さんが、紅茶を持って来てくれた。
僕は、全員が、椅子に座ってから、喋り始めた。
緋月と出会ったこと、擬人化のスキルのこと、緋月が鬼人であること、恋人になったことなどを話した。
緋月が、鬼人である証拠として、変装用の魔法具を外して、僕の両親に、2本の角を見せた。
僕の両親は、とても驚いた表情を浮かべていた。
僕の両親は、驚きながらも緋月のことを受け入れてくれた。
その話が終わった後、母さんは、家事を再開しようとした。
緋月は、手伝うと言い、家事を手伝おうとしていた。
母さんは、断っていたが、緋月の勢いに負けてしまった。
母さんと緋月が、家事をやっている間、どうしよかと考えていると、父さんに呼ばれた。
父さんに、鞄とお金とメモを渡された。
買い出しに行けということか。
緋月が、実家の家事を手伝っているんだ。
買い出しくらい行かないとな。
僕は、それらを受け取り、家を出て、買い出しに出かけた。
懐かしさを感じながら、買い出しを終え、家に帰ると、何故か、玄関で、僕の両親が、待っていた。
そして、いきなり僕の肩を掴んできた。
「い、いきなりどうしたの?」と、聞いた。
僕の両親は、その問いには、答えず、お互いに顔を見合わせ、頷いて、僕の方を見た。
僕の両親は、真剣な顔で、「「エレン、あんな良い子を逃すなよ」」
「ど、どうゆうこと?」と、聞いた。
「エレン、緋月ちゃんが良い子すぎるの。私の家事もよく手伝ってくれるし、私よりも料理が上手いの」と、母さんが、答えて来た。
父さんは、真面目な顔で、「そうだ。エレン、あんな子、2度と出会う機会はないぞ。何としても別れるなよ」
僕は、両親の気迫に、頷くことしか出来なかった。
両親は、そのまま、何処かに行ってしまった。
家の中に入ると、緋月は、キッチンで、料理していた。
僕は、料理している緋月に近付き、「緋月、料理しながらで良いから、家事系のスキル教えてくれる?」と、聞いた。
「良いですよ。エレン様」と答え、緋月は、家事系のスキルを教えてくれた。
僕は、緋月の家事系のスキルを聞いて、驚いた。
緋月は、家事系のスキルの殆どが、4だった。
えっ、嫁力高くない?
す、凄いな、緋月は。
戦闘も強くて、家事も出来る。
そして、可愛い。
そんな緋月の恋人の僕は、とても幸せ者だろう。
その後で、緋月の家事スキルの高さを帰ってきた両親達に伝えると、絶対に逃すなよと更に念押しされた。
僕は、緋月のことを逃がすつもりは、無いけど、更に決意が固まった。
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