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第五十七話 貴方と再会出来て
しおりを挟む[雫視点]
私の名前は木下 雫。
林業を主に仕事にしている会社の双子の妹だけど、私は家族から愛されてない。
ううん、お姉ちゃんは優しいけど。
そんな私には年上の山落さんという優しいお兄さんがいたんだけど、仕事中の不幸な事故で死んでしまう。
それから、何年か経った日に私は異世界に召喚されたのだ。
異世界に召喚されたんだけど、私は1人のクラスメイトに監禁されてしまう。
しかも逃げられないように手錠をつけられて。
食事も2食出されていたけど、2日前からない。
監禁され、体力が無くなった私は地面に倒れ込んでしまう。
嫌だな。
こんなところで死ぬなんて。
そんなことを思っていたのだが、私の意識は途切れてしまう。
次に目を覚ましたとき、私は柔らかいベッドの上に寝ていたのだ。
私がそのベッドから起き上がるとクラリアスさんが隣にいたのだ。
私が起きたことを確認した後、クラリアスさんは安心したような表情を浮かべ、人を呼んでくれる。
やって来た人は優しそうな人だった。
そして、その人はクルス・ロガーと名乗ったけど、失礼かもしれないけど山落さんに似ていたのだ。
そんなことを思っていると、突然ロガーさんがクラリアスさんのことを信用しているかを聞いてくる。
だから、私は直ぐに信用していると答えたけど、その質問によって驚きのことを知ることになったのだ。
ロ、ロガーさんが山落さんなんて。
私は思わず、山落さんの胸に飛び込んだ。
本当に山落さんだ。
それから、山落さんは説明の為に私の前から消えてしまう。
山落さんが帰って来る時にクラリアスさんに聞いて、驚いてしまう。
山落さんに2人の婚約者がいることに。
わ、私は山落さん、いえ、ロガーさんのことが好き。
ず、ずっと前から。
ロガーさんの前世の時から。
だ、だから、私は。
帰ってきたロガーさんに私は3番目の婚約者にしてほしいとお願いしたら、ロガーさんは受け入れてくれたのだ。
私は嬉しさのあまり、ロガーさんの胸に飛び込んでしまう。
そんな私をロガーさんは抱きしめてくれる。
それから、私はバースナ子爵家の屋敷でお世話になることになることになった。
ロガーさんの婚約者のバースナさんやリバスタさんと仲良くなれたし、夢でもあった小説が書くことが出来る。
そんな幸せの日々を過ごしている。
ある日、私は夜空をただ見上げている。
綺麗だなと思っていると後ろから声を掛けられたのだ。
「雫ちゃん。体を冷やすよ」
その言葉と共に後ろから上着を掛けられたのだ。
「ありがとうございます、ロガーさん」
私はロガーさんの方を向く。
そうだ。
こんな時に伝えないと。
そんなことを思った私は掛けてくれた上着を掴んだ。
「私、嬉しかったです。バースナさんやリバスタさんと初めての友達になれて、夢でもあった小説を書けて」
私はロガーさんに向けて幸せそうに微笑む。
「今が本当に幸せなんです」
「そうか。本当に良かった」
ロガーさんは安心したような表情を浮かべていたのだ。
その後、ロガーさんは私を自室まで送り届けてくれる。
自室まで送ってくれた時に手を握り続けてくれたのは私だけの秘密だ。
私は異世界に転生した貴方と出会えて本当に良かったです。
ありがとう、ロガーさん。
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