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第二十六話 不思議な紋章
しおりを挟む国王陛下に調査報告をした私はそのまま屋敷に帰る。
屋敷に到着したら、リリとノラが出迎えてくれたのだ。
その時、無事に調査が終了したことを伝えると2人は嬉しそうにしている。
そんな2人を見た私は癒されるな。
それと、ノラにはただの敵のことは話さなかったのだ。
もう嫌な思い出を思い出さなくてもいいからな。
その後、私はいつもの夜を過ごし、いつもの訓練を始める。
大体1時間ぐらいで終わり、寝る前に体を拭いていると右手の甲が急に紫色に光り始めたのだ。
私は咄嗟に右手の甲を左手で押さえたが、収まることは無い。
だが、十秒ぐらいで収まったのだ。
光っていた場所を確認してみると見覚えがない紋章が刻まれている。
刻まれていた紋章には1と書かれている。
1?
何の数字だ。
いや、そもそもこの紋章はなんだ?
何も分からない。
取り敢えず、今は休むか。
もう夜も遅いからな。
私は一旦この紋章を気にしないようにし、後片付けをしてから休んだ。
そして、次の日を迎える。
いつもの朝を過ごしていたのだが、追加の説明が必要だと言われたので、私は渋々王城に向かうことになってしまう。
今日は2人と過ごす予定だったのに。
全く面倒だな。
まぁ、この紋章について聞こうと思っていたからいいか。
王城に到着したら、直ぐに応接室に通されたのだ。
応接室の中に入ると既に国王陛下と秘書官が待機していたので、直ぐに報告を始める。
報告は30分ぐらいで終了したので、紋章について聞いてみるか。
「国王陛下。少しよろしいですか?」
「構わないぞ」
「では、この紋章は何か分かりますか?」
そう言い、私は昨日の夜に右手の甲に出来た謎の紋章を見せる。
その紋章を見た国王陛下は驚きの表情を浮かべていたのだ。
「そ、それは宴の」
宴?
「国王陛下。宴というのは?」
「ロガー男爵には話さないとな」
国王陛下は宴について説明してくれる。
まず、宴は悪魔の宴のことをさすようだ。
悪魔の宴。
あの壁画で見たものか。
そんなことを思っている間も説明は進んでいく。
右手の甲に刻まれている紋章はその宴の参加権で、番号は期待されている順番らしい。
そして、この宴は悪魔達の中で娯楽として放送されているみたいだ。
この悪魔の宴は、例え負けても死なない。
だから、必ず生きて帰って来られるが、何も覚えてないのだ。
負けたものは記憶を必ず失うからだ。
まぁ、勝った者がいないから勝ったらどうなるかも分からないがな。
結局、これは悪魔だけの娯楽。
だから、悪魔の宴と呼ばれている。
「ありがとうございます。では、私はこれから悪魔の宴の順番があるのでこれで失礼します」
「ま、待ってくれ、ロガー男爵。悪魔の宴に参加する気なのか?」
「参加意思は何も関係無いです。なら、私は最大限の準備をするだけです」
そう言い、私は応接室から退室する。
その足で、私は街に向かう。
最大限の準備をする為に。
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