上 下
22 / 65

第二十二話 招待状

しおりを挟む

 複製用の斧が完成し、今日の夜にでもそれを使用して訓練をしようと思っていると何故か王城から手紙が来ていたのだ。

 何だこれは?

 しかもこの手紙王家の紋章と見たことがない紋章が刻まれていたのだ。

 この国の貴族の紋章は全部暗記したが、知らないな。

 考えられる可能性は他国の王族か高位貴族だろうな。

 王家の紋章と一緒に刻まれているからな。

 これは昼食後にみるとするか。

 その後、私はリリ達と一緒に昼食を食べた。

 昼食後に私は王家から送られてきた手紙をリリ達の前に出した。

 「こ、これは何?」

 「王家から送られてきた手紙だ」

 王家からきたバースナ子爵にこの手紙を見せる。

 「バースナ子爵。この紋章を何かを知っていますか?」

 「これはケリーア王国の紋章か」

 剣の国と呼ばれているケリーア王国か。

 なんか嫌な予感がするな。

 私は手紙をペーパーナイフで開き、中の手紙を見てみる。

 中の手紙を手に取り、読んでみたのだ。

 「何が書いてあったんですか?」

 「簡単に纏めると武闘大会の招待状だな」

 それを聞いたリリとノラは嬉しそうな浮かべていたが、バースナ子爵は微妙な表情を浮かべていたのだ。

 「あの剣の国からの招待状か」

 バースナ子爵はそう呟く。

 嬉しそうな表情を浮かべていたリリとノラには聞こえないように。

 やっぱり、バースナ子爵は分かっているな。

 ケリーア王国は剣を至高と思い、他の武器を下に見ている。

 それは槍でも弓でもだ。

 斧なんて論外だろうな。

 「そ、それでその招待状には何が書かれていたの?」

 「他にはリリ達分の招待状と観客席の番号だな。だから、これから準備を始めないとな」

 その言葉に3人は頷いてくれた。

 それから私達はケリーア王国に行くための準備を始める。

 結構直ぐだったので、複製用の斧を使うことは出来てない。

 まぁ、いいか。

 武闘大会で試せばいいしな。

 そう言えば、鎧がまだ完成してないな。

 今からでは到底間に合わないから、適当に買うか。

 いや、買う必要は無いな。

 攻撃を受けなければいいから。

 さて、向かうか。

 私のことを下に見ているケリーア王国に。

 だが、あまり私を舐めるなよ。

 剣が至高では無いと教えてやるよ。

 この手に馴染む斧で。

 そんなことを思いながら、私は手に馴染む斧を強く握りしめる。

 強く握りしめた後、私は魔法袋の中にしまい馬車に向かう。

 馬車に到着する頃には既にリリ達が待っている。

 私はリリ達と同じ馬車に乗り、ケリーア王国に向かい始めたのだ。

 ケリーア王国には1週間ぐらいで到着したのだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

伯爵家の次男に転生しましたが、10歳で当主になってしまいました

竹桜
ファンタジー
 自動運転の試験車両に轢かれて、死んでしまった主人公は異世界のランガン伯爵家の次男に転生した。  転生後の生活は順調そのものだった。  だが、プライドだけ高い兄が愚かな行為をしてしまった。  その結果、主人公の両親は当主の座を追われ、主人公が10歳で当主になってしまった。  これは10歳で当主になってしまった者の物語だ。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。 気付いたら、異世界に転生していた。 なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!? 物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です! ※この話は小説家になろう様へも掲載しています

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

スキルが農業と豊穣だったので追放されました~辺境伯令嬢はおひとり様を満喫しています~

白雪の雫
ファンタジー
「アールマティ、当主の名において穀潰しのお前を追放する!」 マッスル王国のストロング辺境伯家は【軍神】【武神】【戦神】【剣聖】【剣豪】といった戦闘に関するスキルを神より授かるからなのか、代々優れた軍人・武人を輩出してきた家柄だ。 そんな家に産まれたからなのか、ストロング家の者は【力こそ正義】と言わんばかりに見事なまでに脳筋思考の持ち主だった。 だが、この世には例外というものがある。 ストロング家の次女であるアールマティだ。 実はアールマティ、日本人として生きていた前世の記憶を持っているのだが、その事を話せば病院に送られてしまうという恐怖があるからなのか誰にも打ち明けていない。 そんなアールマティが授かったスキルは【農業】と【豊穣】 戦いに役に立たないスキルという事で、アールマティは父からストロング家追放を宣告されたのだ。 「仰せのままに」 父の言葉に頭を下げた後、屋敷を出て行こうとしているアールマティを母と兄弟姉妹、そして家令と使用人達までもが嘲笑いながら罵っている。 「食糧と食料って人間の生命活動に置いて一番大事なことなのに・・・」 脳筋に何を言っても無駄だと子供の頃から悟っていたアールマティは他国へと亡命する。 アールマティが森の奥でおひとり様を満喫している頃 ストロング領は大飢饉となっていた。 農業系のゲームをやっていた時に思い付いた話です。 主人公のスキルはゲームがベースになっているので、作物が実るのに時間を要しないし、追放された後は現代的な暮らしをしているという実にご都合主義です。 短い話という理由で色々深く考えた話ではないからツッコミどころ満載です。

【 完 結 】スキル無しで婚約破棄されたけれど、実は特殊スキル持ちですから!

しずもり
ファンタジー
この国オーガスタの国民は6歳になると女神様からスキルを授かる。 けれど、第一王子レオンハルト殿下の婚約者であるマリエッタ・ルーデンブルグ公爵令嬢は『スキル無し』判定を受けたと言われ、第一王子の婚約者という妬みや僻みもあり嘲笑されている。 そしてある理由で第一王子から蔑ろにされている事も令嬢たちから見下される原因にもなっていた。 そして王家主催の夜会で事は起こった。 第一王子が『スキル無し』を理由に婚約破棄を婚約者に言い渡したのだ。 そして彼は8歳の頃に出会い、学園で再会したという初恋の人ルナティアと婚約するのだと宣言した。 しかし『スキル無し』の筈のマリエッタは本当はスキル持ちであり、実は彼女のスキルは、、、、。 全12話 ご都合主義のゆるゆる設定です。 言葉遣いや言葉は現代風の部分もあります。 登場人物へのざまぁはほぼ無いです。 魔法、スキルの内容については独自設定になっています。 誤字脱字、言葉間違いなどあると思います。見つかり次第、修正していますがご容赦下さいませ。

転生貴族のスローライフ

マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である *基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

処理中です...