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第二十二話 招待状

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 複製用の斧が完成し、今日の夜にでもそれを使用して訓練をしようと思っていると何故か王城から手紙が来ていたのだ。

 何だこれは?

 しかもこの手紙王家の紋章と見たことがない紋章が刻まれていたのだ。

 この国の貴族の紋章は全部暗記したが、知らないな。

 考えられる可能性は他国の王族か高位貴族だろうな。

 王家の紋章と一緒に刻まれているからな。

 これは昼食後にみるとするか。

 その後、私はリリ達と一緒に昼食を食べた。

 昼食後に私は王家から送られてきた手紙をリリ達の前に出した。

 「こ、これは何?」

 「王家から送られてきた手紙だ」

 王家からきたバースナ子爵にこの手紙を見せる。

 「バースナ子爵。この紋章を何かを知っていますか?」

 「これはケリーア王国の紋章か」

 剣の国と呼ばれているケリーア王国か。

 なんか嫌な予感がするな。

 私は手紙をペーパーナイフで開き、中の手紙を見てみる。

 中の手紙を手に取り、読んでみたのだ。

 「何が書いてあったんですか?」

 「簡単に纏めると武闘大会の招待状だな」

 それを聞いたリリとノラは嬉しそうな浮かべていたが、バースナ子爵は微妙な表情を浮かべていたのだ。

 「あの剣の国からの招待状か」

 バースナ子爵はそう呟く。

 嬉しそうな表情を浮かべていたリリとノラには聞こえないように。

 やっぱり、バースナ子爵は分かっているな。

 ケリーア王国は剣を至高と思い、他の武器を下に見ている。

 それは槍でも弓でもだ。

 斧なんて論外だろうな。

 「そ、それでその招待状には何が書かれていたの?」

 「他にはリリ達分の招待状と観客席の番号だな。だから、これから準備を始めないとな」

 その言葉に3人は頷いてくれた。

 それから私達はケリーア王国に行くための準備を始める。

 結構直ぐだったので、複製用の斧を使うことは出来てない。

 まぁ、いいか。

 武闘大会で試せばいいしな。

 そう言えば、鎧がまだ完成してないな。

 今からでは到底間に合わないから、適当に買うか。

 いや、買う必要は無いな。

 攻撃を受けなければいいから。

 さて、向かうか。

 私のことを下に見ているケリーア王国に。

 だが、あまり私を舐めるなよ。

 剣が至高では無いと教えてやるよ。

 この手に馴染む斧で。

 そんなことを思いながら、私は手に馴染む斧を強く握りしめる。

 強く握りしめた後、私は魔法袋の中にしまい馬車に向かう。

 馬車に到着する頃には既にリリ達が待っている。

 私はリリ達と同じ馬車に乗り、ケリーア王国に向かい始めたのだ。

 ケリーア王国には1週間ぐらいで到着したのだ。
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