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第三十話 領地を

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 バースナ子爵家の屋敷に帰った後、悪魔の宴のことを聞かれたが、魔法の影響で話せないことを伝えたのだ。

 そう伝えたら納得してくれたが、リリとノラは怪我してないのかと聞いてくる。

 私は怪我は無かったと答えたのだ。

 そう、嘘をついたのだ。

 いや、違うな。

 嘘でもあるし、本当でもある。

 確かに右手を切り落とされたが、今は何も怪我をしてない。

 だから、大丈夫だろう。

 そして、その2週間後に王国学園の後期が終わる。

 今回の長期休暇はバースナ子爵家の屋敷に向かうことになっているだが、私は何故かその前に国王陛下に呼ばれたのだ。

 私は仕方なく王城に向かう。

 王城に到着すると私は応接室に通されたのだ。

 応接室で待っていると、宰相が入室してきたのだ。

 挨拶を終えた後、本題を話される。
 
 話された内容は領地に関することだ。

 「失礼ですが、私はバースナ子爵家の婿になるのですよ。領地を貰っても」

 「それなら大丈夫だ。これから渡す領地はただの草原で、バースナ子爵の領地の隣だ。そして、婿に入った後、そのままバースナ子爵家の領地となる」

 「理解しました」

 良かった。

 それにしても自分の領地か。

 なら、少し自由にしてもいいかな?

 そんなことを考えながら、私はバースナ子爵家の屋敷に向かう。

 屋敷に到着した私は直ぐにバースナ子爵家の領地に向かって出発する。
 
 そして、何事もなく到着したのだ。

 到着した1日は休むことにする。

 休んだ後、私は馬に跨って貰った領地に向かう。

 領地に到着したが、本当にただの草原だったのだ。

 さて、今日は下見と構想だな。

 草原を見て回った感じ、結構いい感じの広さがある。

 これなら大丈夫そうだな。

 私が考えた街ではなく、観光資源だ。

 実はバースナ子爵家には観光資源が無い。

 現在のバースナ子爵家はシルクの資源で繁栄しているため、他が育たないのだ。

 だから、いずれバースナ子爵家の領地となるここに違う資源をつくる。

 金の問題も無い。

 実はシルクの利益の2割は私が貰っているんだが、装備を作る時とリリ達に関すること以外は全く使わない。

 だから、何も問題無い。

 よし、下見と大体の構想は出来た。

 後は計画書を作り、職人達と話し合いするだけだ。

 そう考えながら、私は馬に跨り、バースナ子爵家の屋敷に帰る。

 帰った後、私は直ぐに計画書を完成させたのだ。

 そして、次の日には既に建築してくれる職人を雇い、私が作成した計画書を元に計画を始める。

 そこで掛かる費用等も取り決め、次の日には建築を開始したのだ。

 完成は長期休暇には出来ないだろう。

 だから、私はリリ達と一緒にバースナ子爵家の屋敷で過ごしていたのだ。
 
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