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第五話 義妹に
しおりを挟む屋敷に到着した私は客間のベッドで寝かせた。
ベッドに寝かせた彼女は安心したような表情を浮かべ、寝息をたてていた。
さて、全て治してしまうか。
そう考えた私は彼女の方に手を伸ばした。
「jfrnjeaysxhjtwxbouesxbhaq」
私はこの世界では既に使われていない言語で魔法を唱えた。
すると赤色の光が一瞬彼女のことを包み、全ての傷を癒やしたのだ。
やはり、この言語の魔法は今の魔法とは比べ物にならないな。
そんなことを思っていると彼女が目を開けたのだ。
目を開けた彼女は私を見てから驚いた表情を浮かべた後、自身の体を確認した彼女は更に驚いた表情を浮かべたのだ。
「え、えっと、貴方は?それに体についていた傷が」
「驚いてところ悪いですが、まずは自己紹介をさせて頂きます。私は魔王様の側近のグリークスと申す者です。それで、貴方のお名前は?」
「え、えっと、私の名前はリーフです」
「ありがとうございます、リーフ嬢。傷に関しましたら私が勝手ながら魔法で治させて頂きました」
それを聞いたリーフ嬢は驚いた表情を浮かべていた。
「えっ。そ、それはありがとうございます。そ、それと私のことはリーフと呼び捨てにして貰って大丈夫です」
「分かりました、リーフ。では、私のことをグリークスと呼んで下さい」
「あ、はい。そ、それでここはどこですか?」
「ここは魔王国です」
「ま、魔王国?」
リーフは困惑した表情を浮かべていた。
「困惑するのは分かります。今から説明しますね」
それを聞いたリーフは頷いていた。
確認した私は魔王国のこととここまで起きたことを全て話した。
それらのことを聞いたリーフは目から涙を流していた。
「ほ、本当にありがとうございます、グリークスさん」
私はハンカチをリーフに渡した。
リーフは礼を言い、私からハンカチを受け取り、自身の涙を拭いた。
拭いた後、ハンカチを私に返し、リーフは私の方を向いてきたのだ。
「あ、そう言えば私はこれからどうなるのですか?」
「私の保護するも決めたので、ここで過ごして貰います」
「えっと、それは大変有り難いですけど、迷惑になりませんか?」
「大丈夫ですよ。それに他の場所だとどうなるか分かったものではありません」
「他の場所だと何かあるんですか?」
「実はこの魔王国は人間のことを下に見る者達が大多数なんだ。だから、どんな扱いを受けるかは想像に難しくない」
それを聞いたリーフは驚いた表情を浮かべていた。
「あ、そうだ。普通に保護するだけでは何かと問題が起きるから法律的に対処しよう」
「法律的に対処ですか?」
「そうだ。義理の家族になれば、何も問題が起きなくなる。だから、養子はどうだ?」
「養子ですか…」
そう言い、リーフは考え込んでしまった。
何か嫌なのか?
そうか。
私は結構の年数生きているが、見た目は若いから何かと嫌なのか。
だったら、義妹だな。
「養子が嫌なら、私の義妹にすることも可能だぞ」
養子ではなく義妹と聞いたリーフは目をキラキラさせていた。
「はい、それでお願いします」
「あ、ああ」
なんでそんな嬉しそうなんだ?
よく分からないな。
まぁ、いいか。
取り敢えず、今日は新しく義妹になったリーフを祝うか。
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