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第八話 王都に向かって
しおりを挟む朝日が私のことを起こした。
起きた私は火を起こし、燻製肉を焼き、朝食を食べた。
朝食を食べ終わった後は鹿の皮で作った服から、盗賊が着ていたボロボロな服に着替えた。
服を着替えたら、出発の準備が終わってから、盗賊達の死体を確認しに行った。
盗賊達の死体を焼いた場所は私が寝た場所の風下にあったので、人が焼ける嫌な匂いはしてこなかった。
死体を焼いた場所に到着すると、盗賊達の白骨死体しか無かった。
処理は済んだな。
確認が済んだ私は昨日と同じように道なりに進んだ。
昼ぐらいに、木の壁に囲まれた街が見えてきた。
久し振りの建造物だ。
なんかワクワクするな。
その街まで1時間ぐらいで到着したが、街に入る前に門番に止められた。
止められた私は門番に嘘をついた。
猟師の息子だったが、口減らしの為森に捨てられ、ここまで歩いてきたと。
すると、門番は私に同情し、門を潜らせてくれた。
私は門番にお礼を言い、街の中に入った。
まずは服を買わないとは。
この服では変な目で見られてしまう。
服屋に入ると、服屋の店主に嫌な顔をされたが、嘘の事情を説明すると、同情してくれて、サービスしてくれた。
予備の服を含めて5着ぐらい購入した。
服購入した後は冒険者ギルドに向かった。
この街の冒険者ギルドは酒場と同じ建物の中にある。
そこで、身分証として、ギルドカードを発行してもらった。
名前はレークで登録した。
その時に今日の日付を知った。
どうやら私は、約7年も森の中で過ごしていたようだ。
結構だな。
転生してから、半分くらいは森の中にいたのか。
今私は15歳。
ゲームの中の大体を過ごす王立学園入学の歳だ。
確か、王立学園は平民でも通えるはずだ。
貴族とは別だが。
王都までの道のりを聞くと、馬車で2週間程と答えてくれた。
今からいけば間に合うとも付け加えてくれた。
なら、明日出発しよう。
丁度明日に王都行きの馬車が出るみたいだし。
受付の人に礼を言い、買い取りの所に移動し、獣の皮や毛皮を換金した。
もう必要無いからな。
換金した金を持って、馬車乗り場に移動し、明日分の席を予約した。
予約が終わったら、宿をとった。
夕食を頼んだ後は街に出た。
必要な物を購入した。
後は街の武器屋で、不要な武器を鉄屑として換金し、鋳造の剣と鞘を購入した。
念の為持っておく。
ドラゴンの骨の剣と槍はあまり使わないほうがいい。
バレると面倒くさい。
ちなみに、ドラゴン系の素材は売らず、魔法袋の中にしまっている。
いつか使うかもしれないからな。
買い出しを終えると、夕方になっていたので、宿に戻って、夕食を食べた。
夕食は美味かった。
久し振りの調味料だ。
森の中では塩すら無かったから、殆ど素材の味だった。
骨とかで出汁を取ることはあったが、それぐらいだ。
普通ぐらいの食事を美味く感じてしまい、直ぐに食べ終わってしまった。
夕食を食べ終えた後、お湯で体を拭いてから、眠りについた。
朝日が私のことを起こした。
起きたら朝食を食べ、部屋に戻り、昨日纏めた荷物を持って、宿をチェックアウトした。
その足で、馬車乗り場に向かい、金を払ってから、馬車に乗り込んだ。
乗り込んで少しすると、馬車は王都に向かって進み始めた。
馬車は順調に進み、2週間後には何事も無く王都に到着した。
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