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第五十三話 公爵に
しおりを挟む留学を終えた後、長期休暇はリリア達と過ごしていた。
そして、リリア達も親元に遊びに行ったりとかもしている。
そろそろ3年の前期が始まるという時に、何故か俺は王城に呼ばれたのだ。
俺は何故と思いながらも転移魔法を使用し、王都の近くまで転移した。
転移したら魔法袋から魔導馬車と魔導馬を取り出した。
そしえ、魔導馬車にはランガン侯爵家の家紋をつけた。
王城には直ぐに入れ、応接室に案内された。
応接室の中には国王陛下と侯爵家の当主がいた。
何故と思いながら、椅子に座ったら、いきなり侯爵家の当主に頭を下げられた。
訳を聞くと、2つの謝罪と答えたきたのだ。
1つ目は留学の際の悪意がある扱いについてだった。
あの時、侯爵家の当主は領地に居なく、代わりに居たのはクソの元婚約者の兄の次期当主らしい。
俺の扱いはその次期当主と侯爵家の使用人達が行ったらしい。
ちなみに、次期当主はクソの元婚約者のことを溺愛している。
2つ目は俺が魔物の大襲撃を止めたことを報告しなかったことだった。
分かった経緯としては魔物の大襲撃を止めた者に褒美として男爵の位を与えるために調査していたみたいだ。
そして、その調査は難航していたらしい。
俺のことを一切誰も言わず、分からないと答えていたからだ。
だが、使用人の失言でそれらのことが判明し、再調査したところ、この2つのことが判明した。
「侯爵殿。私に謝罪は不要です。謝罪しなければならないのは私の方です」
私は頭を下げた。
「もう家族の縁が無いとはいえ、我が家の者が侯爵殿のご令嬢に不名誉を掛けてしまい、申し訳ございませんでした」
俺は国王陛下がもうやめろと言うまで頭を下げ続けた。
頭を上げた後、国王陛下から公爵家に上がることが告げられた。
俺は拒否しようとしたが、無理だった。
代わりに、俺はあることを望んだ。
俺が望んだことは次期当主や使用人達や領民達を罰しないことだ。
国王陛下が俺が望んでいることを侯爵家の当主に呑ませた。
そうでなければ、俺が公爵の位を受け取らないと言うからだ。
そのまま俺達は謁見の間に移動した。
謁見の間で俺が公爵に上がると言われると殆どの貴族が反対した。
反対しなかったのはナサヤ子爵と侯爵家だけだった。
国王陛下は俺が魔物の大襲撃を止めたことを発表した。
そして、公爵に上がる理由としてシードラゴンを倒したことと魔物の大襲撃を止めたことを挙げた。
すると、大半の貴族が黙った。
だが、まだ反対する貴族はいた。
今、反対している貴族は俺に敵意や嫉妬の視線を向けている。
国王陛下はならお前達は出来るのか?と聞くと押し黙った。
反対する者は居なくなったので、俺は公爵家になった。
俺は用が終わったので、謁見の間を出て、魔導馬車で王都を出てから転移魔法を使用し、家に帰った。
帰って直ぐにベンネット伯爵家の屋敷に向かった。
ちょうど、父上と母上も居たので全員を集めた。
全員集めてから、俺が公爵に上がったことを報告した。
全員驚きの表情を浮かべていた。
その後、ベンネット伯爵家の屋敷でお祝いのパーティーを開いてくれた。
それがとても嬉しかった。
なんか知らない間に成り上がったな。
俺はただ婚約者を守るために行動しただけなのに。
まぁ、爵位が低いよりは良いだろう。
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