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第七話 両想い
しおりを挟む既にリリアには時間が解決することを伝えている。
そして、今はリリアと私の自室で話している。
リリアは私の向かい側のソファーに座っているの。
「リリアはベンネット伯爵が迎えに来たら、どうするの?」
「お父様と一緒に帰ります。でも、1つだけビリーに言っておきたいことがあります」
「俺に言っておきたいこと?」
「はい。私はビリーとの婚約が白紙になってから、誰とも婚約を結びたく無いと思ってしまったんです。3年間ずっと」
リリアは一息吐いて、心を落ち着かせていた。
「だって、私はビリーのことが好きだから」
そう言いながら、リリアは微笑んでくれた。
俺はその言葉に驚いたが、直ぐに覚悟を決めた。
私は深呼吸をし、リリアの瞳をよく見た。
「俺もリリアのことが好きだ」
私の言葉を聞いたリリアは驚いた表情を浮かべていた。
そんな驚いているリリアの前まで移動し、片膝立ちをし、右手を伸ばした。
「リリア、また俺の婚約者になってくれるか?」
「わ、私はまたビリーの婚約者になります」
そう答えたリリアは私の右手をとり、笑顔を浮かべた。
「ありがとう、リリア」
「私の方こそありがとう、ビリー」
私が立ち上がるのと同時にリリアは何かを思いついたような表情を浮かべていた。
「あ、でも、お父様に許可を取らないといけない。どうしようかな?」
「それは多分大丈夫だと思うよ。ここに逃げてくるように言ったから、少なくても俺のことを信用出来るとベンネット伯爵は思っている」
そう言いながら、私はリリアの隣に座った。
「それに俺とリリアの婚約が白紙になったのはランガン伯爵家が没落の危機にあったからだよ。今は没落どころか、発展しまくっているから、大丈夫だよ」
「えっ、ビリーの領地はそんなに発展しているの?」
「結構発達している。まぁ、俺は社交会とパーティーに参加出来ないからどれくらい発達しているか分からないけど」
「ビリーは社交会やパーティーに参加出来ないの?」
「ああ、そうだよ。ランガン伯爵家を残すための条件のせいだ」
「他の条件って、なんなの?」
「後2つあるよ。まずは賠償金だね。まぁ、金はあったから特に問題が無かったよ。後は両親が当主の座を俺に譲ることだね」
「だから、ビリーは当主になったんだね」
「そうだよ。リリア、これから改めてよろしく頼む」
「うん、私の方こそ改めてよろしくお願いします」
そう言いながら、リリアは微笑んでくれた。
その直後にドアがノックされた。
ドア越しに要件を聞くと、ベンネット伯爵が来たらしい。
俺はリリアと一緒にベンネット伯爵が待っている応接室に向かった。
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