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第三十一話 獣王国の王都で
しおりを挟む日常を過ごしているとレンさんに何故か、呼ばれた。
レンさんに呼ばれたので、ツキミの実家に向かった。
屋敷に到着するとツキミと一緒に応接室に通された。
そこにはレンさんが待っていた。
俺はツキミと一緒に座り、レンさんから話を聞くことにした。
どうやら、ツキミが獣王国の王都に呼ばれているようだ。
レンさんと一緒に。
「レンさん。何故、ツキミは王都に呼ばれているのですか?」
「それはツキミが踊り子の職業を持つだからだ」
「どういうことですか?」
そして、レンさんは俺の問いに答えてくれた。
どうやら、王都で3年に1度の祭りを開催するらしい。
その祭りは4日間続く。
その祭りの最後に踊り子の職業を持つ者が踊りを披露するようだ。
ツキミは銀狐族の当主の妹だから、参加は強制のようだ。
さて、店はどうしようか?
しょうがない。
俺はこちらに残るか。
幸いのことに最終日と3日目は休日のため、参加することが出来る。
ツキミのことはレンさんに任せよう。
もし、何かあったとしても護衛が付いているから、問題無いだろう。
王都には輸送ヘリで向かえば良いだろう。
俺はこのことをツキミとレンさんに伝えた。
レンさんは納得していたようだが、ツキミは頬を膨らませて、不満そうだった。
そこはレンさんと俺でツキミのことを説得することになってしまった。
ツキミは何とか納得してくれた。
そのかわり、3日目の祭りの時にデートすることになった。
俺も嬉しいから良いが。
レンさんとの話し合いが終わり、俺達は家に帰った。
そして、家で準備を開始した。
ツキミは王都の祭りに前乗りするためにレンさんと一緒に馬車で出発した。
レンさんは当主として、色々あるため、祭りの1週間前には王都に到着するようだ。
ここから、王都までは1週間ぐらいかかる。
なので、2週間ぐらい、俺だけか。
ツキミがいない生活なんて、久し振りだな。
そして、ツキミが出発してから1週間が経った。
なんか、凄く寂しい。
一応、ツキミには通信機を渡しているから夜は話しているが寂しい。
ああ、会いたいな。
声から察するにツキミも寂しがっていた。
後1週間だ。
頑張れ、俺。
また1週間が経った。
よし、終わった。
家に直ぐに行き、準備していた荷物を持って、戸締りをして、人気がつかない場所に移動した。
俺は左手を耳に当てた。
「輸送ヘリ、来い」
すると、輸送ヘリが現れた。
そして、俺はその輸送ヘリに乗り込んだ。
そのまま操縦席に向かった。
「パイロット。急いで獣王国の王都に向かえ」
その言葉と共に輸送ヘリのローターが回転し始めた。
そして、輸送ヘリは急上昇し、獣王国に向けて出発した。
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