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第十二話 共犯者
しおりを挟むツキミと恋人になったのが夜遅くだったので簡単に夕食を作り、一緒に食べて、風呂を入ってから寝ることにした。
そして、俺は客間で休ませて貰った。
ちなみに、客間は畳で布団だった。
朝がやって来た。
起きてから、食堂に向かうと少し疲れた顔をしているレンさんとそんなレンさんを心配しているツキミがいた。
レンさんは徹夜で拘束された獣人達から情報を集めたようだ。
朝食を食べてから話すことになったので、取り敢えず、朝食を食べることにした。
朝食を食べた後、ツキミと一緒にレンさんから情報を聞くことにした。
話を聞くとツキミの親戚は本家の乗っ取りを計画していたようだ。
レンさんを排除してから、自分を当主だと名乗るつもりだったらしい。
グリーンソルジャーを探していたのは更に自分の地位を確固たるものにするためらしい。
そして、ツキミは献上品にするつもりだったらしい。
共犯者がいるな。
「レンさん、共犯者については口を割りましたか?」
「いや、喋らなかったが大方予想がつく」
「それは誰ですか?」
「灰狼族の次期当主の者だ」
灰狼族か。
確か、獣王国の中でもトップクラスの実力を持っている族だったはず。
「そうですか。では、レンさん。あの兵士達は裏の人間ですか?」
その質問にレンさんは驚きを露わにしていた。
「まさか、気がついていたとは」
レンさんはそう呟いた。
「ああ、リアン君の予想通りだ。闇ギルドの者達だ」
やはり闇ギルドか。
あの獣人の兵士達からは裏の人間の臭いがした。
ということは灰狼族の次期当主は闇ギルドと繋がりがあるのか。
少し面倒くさいな。
まぁ、気づかれる前に全て処理してしまえば、何も問題無いだろう。
「そう言えば、昨日、あの後、ツキミと何を話していたんだ?」
その言葉を聞いたツキミは顔を真っ赤にし、恥ずかしそうにしていた。
俺はレンさんの問いに答えず、ツキミの方を向いた。
「ツキミ、話しても大丈夫?」
真っ赤な顔のままツキミは頷いて答えてくれた。
それを確認した俺は話し始めた。
「レンさん。実はあの後、私達は人関係になりました」
「そうなのか。それは良かった」
そう言いながら、レンさんは安心したような表情を浮かべていた。
「知っていたのですか?」
「リアン君がツキミのことが好きなのかは知らなかったが、妹が誰のことが好きなのかぐらいは見たらわかる」
そう答え、レンさんは嬉しそうに笑っていた。
「リアン君、どうか妹のツキミのことをよろしく頼む」
「お任せ下さい」
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