第1王子だった私は、弟に殺され、アンデットになってしまった

竹桜

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第五十一話 黒き英雄

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 「な、なんで、こんなところに、シャドーナイトが?」と、大悪魔は、驚愕の表情を浮かべながら、聞いてきた。

 「なんで?簡単な話ですよ。リーシアの番が、私だったということです」と、答えた。

 私は、指を鳴らし、「来い、影の軍団よ」

 すると、私の前に影の軍団が現れた。

 そして、影の軍団は、私に向かって、忠誠の姿勢を取った。

 影の軍団の前に、影が現れた。

 黒いドレスに身を包んだセレリアが、黒い軍服に身を包んだリタが、黒い軽鎧に身を包んだサリラが、影の中から、現れた。

そして、リタとサリラは、本来の姿を露わにしていた。

 「あ、あれは、ヴァンパイアに、悪魔に、堕天使。ほ、本当に影の軍団なのか?」と、大悪魔は、冷や汗をかきながら、呟いていた。

 大悪魔は、「影の軍団がなんだ?我よりも強いことはない。我が僕達よ。全方角から、攻撃を仕掛けよ」

 すると、四方から、悪魔達が、攻めてきた。

 私は、セレリア達の目を見た。

 私は、「正面は、私が対処する。他の方面を頼む」

 すると、セレリア達は、頷いて答えてくれた。

 私は、影の軍団に視線を向け、「影の軍団。悪魔達を蹂躙し、力の違いというものを分からせてやれ」

 すると、影の軍団は、立ち上がり、迫り来る悪魔達に攻撃を開始した。

 シャドーアーチャーは、矢でガーゴイル達に攻撃し、シャドーランサーは、槍でインプに攻撃し、ダークウォーリアは、盾と斧でインプに攻撃している。

 シャドーアサシンは、遊撃で、シャドーソルジャーは、学園の生徒達の護衛についている。

 シャドードラゴンは、ブレスや噛みつきなどで、ガーゴイルに攻撃している。

 シャドーソルジャーが、居ないのに、正面は、圧倒的な勝利を収めている。

 私は、セレリア達の方を向いた。

 セレリアは、右側の方に手を向け、クリメは、後側の方に両手を向け、サリラは、左側の方に槍を向けた。

 「ファイヤー」と、セレリアが、唱えた。

 「アース」と、リタが、唱えた。

 「デイブレイク」と、サリラが、唱えた。

 すると、右側では、紅色の炎が、悪魔達を焼き殺し、後側では、悪魔達が、地面の染みになり、左側では、影が悪魔達の体を縛り、光が悪魔達の体を浄化していた。

 四方から迫り来ていた悪魔達は、10分もしないで、全滅した。

 大悪魔は、頭を抱えながら、「あ、あり得ない、あり得ない、あり得ない。こんなことがあっても良いのか?」

 「大悪魔。貴方には、影に呑み込まれてもらう。私の婚約者を狙った罪で」と言い、2本の漆黒の大剣を抜いた。

 大悪魔は、醜く命乞いを始めた。

 「大悪魔。私は、リタ以外の悪魔は、信用しないことにしている。だから、抵抗せずに、影に呑み込まれてくれ」と言い、2本の大剣を大悪魔に向けた。

 「シャドー」と、唱えた。

 すると、漆黒の影が現れた。

 その漆黒の影は、大悪魔の方に向かって、伸びていった。

 「こんなところで、死んでたまるか。わ、私は、魔界を統べる王だ」と言い、大悪魔は、羽を広げた。

 その羽を使って、大悪魔は、空に飛んだ。

 私は、2本の大剣をしまい、「逃げると思っていたよ。シャドーアサシン、やれ」

 すると、大悪魔の後ろから、シャドーアサシンが、現れた。

 不利になったら逃げると思ったので、シャドーアサシンを大悪魔の影に忍び込ませていたのだ。

 シャドーアサシンは、大悪魔の羽を躊躇いもせずに、切り落とした。

 羽を失った大悪魔は、漆黒の影が伸びている地面に落ちていった。

 大悪魔の断末魔さえも漆黒の影は、呑み込んだ。

 この場は、静寂が包まれた。

 誰かが、小さく歓声を上げた。

 それは、どんどんと広がり、大きな歓声になっていったのだ。

 その歓声の音は、今まで聞いた歓声の中で、1番大きいものだった。

 その歓声を受けながら、私は、影の軍団とセレリア達を古城に戻した。

 私は、シャドーナイトの装備のままリーシアに近付いた。

 リーシアの前で、膝をつき、リーシアの手の甲にキスを落とした。

 リーシアは、顔を赤くした。

 「あ、ありがとう、ニース。僕のことを守ってくれて」と言い、リーシアは、まだ赤い顔で、満面の笑みを浮かべた。
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