第1王子だった私は、弟に殺され、アンデットになってしまった

竹桜

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第四十二話 学園都市

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 あれから、4年が経った。

 リーシアは、14歳になっていた。

 そして、今日は、学園都市にあるウェンター学園の入学式だ。

 ちなみに、この学園は、私も卒業している。

 この学園を卒業してから、王家に伝わる儀式にしに行ったのだ。

 そして、私は、リーシアの護衛騎士として、この学園に戻ってきた。

 一応、私は、リーシアの番として、公表されており、婚約も発表している。

 だから、今の私は、シャドーナイトでは無く、リーシアの護衛騎士で、リーシアの番のニースだ。

 「姫様、お手をどうぞ」と言い、馬車から降りてくるリーシアに、手を貸した。

 「ありがとう、ニース」と言い、リーシアは、微笑んで、私の手を取った。

 馬車は、他の従者に任せ、私達は、入学式の会場に向かった。

 入学式の会場までは、控えめのエスコートをしている。

 本当なら、ちゃんとしたいが、今の私は、平民の護衛騎士のため、それが難しい。

 一応、この学園内では、身分は、平等だが、最低限の節度がある。

 例えば、貴族で、婚約者がいる身で、平民と恋仲になることなどだ。

 私の通っていた時にもいたな。

 確か、婚約が解消され、廃嫡されたと聞いた。

 その後、どうなったかは、よく知らない。

 だが、風の噂で、その恋仲になった平民にも捨てられ、今は、スラムに住んでいるようだ。

 1学年に1人ぐらい、こうゆう奴が現れる。

 そんなことを考えていると、入学式の会場に到着した。

 入学式の会場に着いたので、私は、リーシアの控えめなエスコートをやめ、離れた。

 入学式の会場の中には、生徒以外は入れないのだ。

 リーシアは、名残惜しそうにしていた。

 リーシアは、周りに気づかれないように、小さく手を振ってきた。

 私も周りに気づかれないように、小さく手を振り返した。

 手を振り返してくれたことに気が付いたリーシアは、嬉しそうな表情を浮かべた後、入学式の会場に向かった。

 私は、リーシアを見送った後、待合室に向かった。

 待合室の中に入ると、視線が、私に集まった。

 それもそうか、リーシアの番として公表されているからな。

 そして、ずっと、兜を被っているから、素顔を晒していない。

 素顔を晒すと、黒き英雄だと気付く人がいるかもしれないからだ。

 そうそう、弟とエスリスも入学式の会場の中にいる。

 なので、待合室で、座って待っていると、メイド服を着た女性が、やってきた。

 「お久しぶりです、ニース様」と、聞こえてきた。

 私が、顔を上げると、クリメが立っていた。

 私は、「お久しぶりです、クリメ嬢。私は、ただの護衛騎士なので、様付けをしなくて大丈夫ですよ」

 クリメは、「これは、癖なので、気にしないでください」

 入学式が終わるまで、私は、クリメと、近況報告をし合っていた。

 入学式を終えたら、私は、クリメと別れ、リーシアをエスコートして、馬車に向かった。

 馬車を使って、アスニナ獣王国の王家が所有している屋敷に向かった。

 その屋敷に着いたら、一旦、屋敷に中に入った。

 中に入ってから、シャドートラベリングを使って、古城に向かった。

 一旦、リーシアは、荷物を置くのと着替えしに、自室に戻った。

 リーシアが、戻ってくるまでは、セレリア達と話していた。

 30分ぐらいで、リーシアが、戻ってきた。

 私は、リーシアの手を取って、ある場所に向かった。

 着いた場所は、エアリアル王国が所有している屋敷だ。

 着いた部屋には、弟とエスリスとクリメが、待っていた。

 そして、入学祝いの身内だけのパーティーが始まった。

 ちなみに、リーシアとエスリスは、仲良くなった。

 まぁ、私と結婚したら、義理の家族になるから、仲が良いのは、いいことだ。

 そのパーティーを終えたら、私は、リーシアと一緒に、古城に帰った。

 その日の夜は、リーシアの入学を祝って、私とセレリア達で、パーティーを開いた。

 リーシアは、とても喜んでくれた。

 

 
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