第1王子だった私は、弟に殺され、アンデットになってしまった

竹桜

文字の大きさ
上 下
37 / 61

第三十七話 包囲

しおりを挟む

 私は、「取り敢えず、外に出ましょう」

 エスリス嬢とクリメ嬢は、頷いて、答えてくれた。

 私は、エスリス嬢とクリメ嬢を連れて、この洞窟の出口に向かった。

 出口に向かっている時は、私が、先頭に立ち、警戒をしている。

 一応、後方に、シャドーアサシンを出し、後方の警戒をさせている。

 10分ぐらいで、洞窟の出口に到着した。

 私が、洞窟の出口から出て、外に出ようとすると、至る所から、炎の魔法で攻撃された。

 「ウォーターウォール」と、唱えた。

 すると、私の前に、水の壁が現れ、炎の魔法から、私達を守った。

 クリメ嬢は、瞬時に、エスリス嬢を守るように抱き締めた。

 「ほぉ、簡単に片付けられると思ったが、魔導士を雇っていたのか」と、崖の上から、声が聞こえて来た。

 私は、崖の上を向いた。

 崖の上には、豪華な服を着た太った男が立っていた。

 「な、なんで、ここが」と、クリメ嬢が、呟いた。

 クリメ嬢の呟きから、察するに、あれが、自分の国の王家を裏切った公爵家の当主。

 反逆者か。

 「だが、たかが1人に何が出来る。今、ここを包囲しているのは、我が国最強の騎士団だ。お前達に、逃げ道なんて、無いんだよ」と言い、反逆者は、醜く笑った。

 影属性は、使わない方がいいな。

 全て、水属性で、片付けるか。

 「ウォーターマシンガン」と、唱えた。

 すると、多数の水の雫が、私の周りに浮かぶ上がった。

 私は、「自慢な騎士達を蜂の巣にしてやれ。ただし、反逆者は、残しておけ」

 すると、多数の水の雫は、この国で最強の騎士団に向かって、飛んで行った。

 最強の騎士団は、水の雫で、蜂の巣にされ、命を落とした。

 一瞬の出来事だった。

 エスリス嬢とクリメ嬢は、驚きの表情を浮かべ、反逆者は、唖然の表情を浮かべでいた。

 「こ、こんなことあり得ない。い、いや、まだだ。あの騎士団が、役に立たなかっただけだ」と言い、反逆者は、何故か、後ろを向いた。

 すると、黒いローブを被った男が、出て来た。

 その黒いローブを着た男からは、邪悪な雰囲気を感じた。

 「念には念を入れて良かった。この魔道士は、大金を雇った闇属性の使い手だ。多少魔法が出来るお前には、勝てない存在だ」と言い、反逆者は、優越感に浸っていた。

 その闇属性の魔法使いは、魔法を唱えて来た。

 これは、ダークハンドか。

 警戒して損したな。

 この程度のダークハンド、サリラと比べたら、脅威にもならない。

 普通の水属性でも良いが、反逆者の優越感に浸っている表情が気に食わないから、始まりを使うか。

 「ウォーター」と、唱えた。

 すると、一雫の水が現れた。

 一雫の水は、ダークハンドを撃ち破り、闇属性の魔法使いの眉間に穴を開けた。

 そして、そのまま、頭から血を流しながら、地面に倒れた。

 反逆者は、動揺しながら、「は、始まりの魔法だと?な、なぜ、そんな魔法を使うことが出来る魔導士が、逃げることしか出来なかった王女の味方に付いている?」

 「さぁ、反逆者。お前の番だ」と言い、反逆者の方を向いた。

 「ウォーターマシンガン」と、唱えた。

 すると、私の周りに、多数の水の雫が浮かび上がった。

 反逆者は、醜く命乞いを始めた。

 私は、一切の感情が、動かなかった。

 私は、醜い反逆者に、指差し、「醜い。頭を以外、全てに攻撃せよ」

 多数の水の雫は、反逆者の体に吸い込まれた。

 反逆者の頭以外は、ボロボロになっていた。

 その後、反逆者を追っていた王家派の人間達が、やって来た。

 私は、その者達にエスリス嬢とクリメ嬢を預けた。

 クリメ嬢は、頭を下げ、「ありがとうございました、ニース様」

 エスリス嬢も頭を下げ、「ありがとう、ニースさん」

 私は、「いえ、気にしないでください。私が、したくてしたことですから」

 その後、私は、その場を離れてから、シャドートラベリングを使って、古城に帰った。

 
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

EX級アーティファクト化した介護用ガイノイドと行く未来異星世界遺跡探索~君と添い遂げるために~

青空顎門
SF
病で余命宣告を受けた主人公。彼は介護用に購入した最愛のガイノイド(女性型アンドロイド)の腕の中で息絶えた……はずだったが、気づくと彼女と共に見知らぬ場所にいた。そこは遥か未来――時空間転移技術が暴走して崩壊した後の時代、宇宙の遥か彼方の辺境惑星だった。男はファンタジーの如く高度な技術の名残が散見される世界で、今度こそ彼女と添い遂げるために未来の超文明の遺跡を巡っていく。 ※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも掲載しております。

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

処理中です...