異世界では役に立たなかったスキルでしたが、現代社会ではそれなりに役立ちます

竹桜

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第三十ニ話 人類の抵抗

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 どうやら映し出されている何処かの軍は、街がない平野で、防衛をするようだ。

 塹壕を掘り、塹壕の中に、歩兵や戦車などが、待機していた。

 そして、その塹壕の後ろには、砲兵隊などが、待機していた。

 その更に後方には、補給部隊などの後方支援部隊が、待機していた。

 奥から、もの凄い砂煙が、迫ってきたのだ。

 魔物の軍隊だ。

 軍隊は、魔物の軍隊を視認すると、一斉に、撃ち始めた。

 銃弾が、砲弾が、ロケット弾が、魔物達の命を奪っていく。

 だが、魔物達は、現代兵器に怯むことなく、突撃を続ける。

 魔物達は、確実に、軍隊に近づいた。

 ある程度の距離まで近付くと、魔物達は、口から、何かを出し、攻撃し始めた。

 それは、紫色の液体だった。

 その液体を運悪く被ってしまった兵士は、いきなり、苦しみ始めた。

 苦しみ、苦しみ、やがて、死んだ。

 苦悶な表情を浮かべながら。

 毒だ。

 この世界には無い毒だ。

 軍隊は、流石に、やばいと感じたのか、航空支援を呼んだ。

 攻撃ヘリが、戦闘機が、魔物の軍隊に、対して、攻撃を始めた。

 銃弾が、ロケット弾が、ミサイルが、爆弾が、魔物達の命を奪っていく。

 だが、空飛ぶ魔物が、攻撃ヘリに突撃し、ローターに絡まり、攻撃ヘリは、制御不能となり、墜落した。

 戦闘機は、上空に退避したが、攻撃ヘリは、全滅してしまった。

 あてにしていた航空支援が、ダメになり、徐々に押され、魔物の1体が、塹壕の中に入ってしまった。

 魔物は、近くにいた兵士を喰らった。

 それからは、蹂躙だった。

 兵士達は、魔物に喰われるか、毒によって、苦しみながら死んだ。

 戦車などの兵器は、魔物に囲まれ、成すすべが、無くなった。

 前線の者達を蹂躙した魔物の軍隊は、後方の砲撃部隊などを蹂躙した。

 やがて、魔物達は、後方の支援部隊のところに到達し、戦闘慣れをしていない兵士達を喰らった。

 それから、画面が切り替わり、様々な情報が入ってくる。

 何処の国が、支配下に入ったのか、何処の国の軍隊が、全滅したのか、何処の国が、抵抗しているのか。

 小国や殆ど軍隊を持たない国は、早々に裏組織の支配下に入った。

 大国や軍隊が、比較的強い国は、未だに抵抗しているようだ。

 日本は、北海道に上陸され、北海道駐在の自衛隊が、攻撃したが、全滅し、裏組織の支配下に入った。

 これに、危機感を持った政府は、魔物と戦闘がしたことがある帰還者に協力を願い出た。

 殆どの帰還者が、協力した。

 追加の支援を条件に。

 ちなみに、協力してないのは、俺と茉里ともう1人だけだ。

 政府は、山の家の方しか把握してなく、海の家に移った俺達を見つけることが出来なかった。

 もう1人の元クラスメイトは、既に、父親と一緒に、安全な場所に避難済みだった。

 帰還者達は、魔物の弱点や特性などを説明した。

 その情報を現地改修した兵器や急造の魔物に効く兵器を津軽海峡の付近に配備させた。

 魔物の軍隊は、津軽海峡を渡り、青森に上陸を仕掛けてきた。

 だが、自衛隊は、配備された兵器を使用し、戦闘に望んだ。

 配備された兵器は、次々と魔物達の命を奪った。

 半分以上が、全滅すると、魔物の軍隊は、北海道に帰っていったのだ。

 日本は、津軽海峡を渡ってきた魔物の軍隊を撃退したのだ。

 今まで、負け続きだった人類は、初めて、勝利を収めたのだ。

 その後、日本政府は、この情報を抵抗を続けている国々全てに、通達した。

 この情報を知った国々は、現地改修や急造した兵器で、戦いを始めた。
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