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第二十四話 露見

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 魔物の脱走から、3日が経ち、情報が出てきた。

 街の被害は、殆ど無かったが、人の被害が、多かった。

 数百人の死者が出てしまった。

 国を挙げて、魔物のことを調べてみたいだが、地球上に存在するどんな生物とも遺伝子が異なっていた。

 そのため、ネットでは、地球外生命体だという憶測も飛び始めた。

 だが、真実は、いきなり明らかになった。

 魔物を召喚した男が、逮捕されたのだ。

 裏の組織は、切り捨ててのか。

 あいつを。

 どうやら、フランスで、簀巻きにされた状態で逮捕され、取り調べを行ってから、日本に移送されるみたいだ。

 逮捕者からの話で、今回のことが話されだが、まずは、正気を疑ったらしい。

 まぁ、当然だな。

 魔物なんて聞いたら、ファンタジー作品ぐらいしか思いつかないからな。

 だが、医学的に嘘をついていないことと、この地球上に存在しない遺伝子だということもあり、最終的には、信じられた。

 帰還者だということもあったと思うがな。

 このことが、発表されると、社会は、衝撃を受けた。

 特に、日本が。

 帰還者を散々冷たくしたからな。

 しかも、魔法というものが、存在し、魔法を使って、復讐されるではないかと噂も出てきた。

 恐怖した人々は、口々に、国の所為にしたのだ。

 国が、精神病と診断したのが悪いと。

 それを見た俺は、醜いと思った。

 しかも、帰還者の両親達が、テレビやラジオに出演し、帰ってきてほしいとなどと、戯言をほざいていた。

 これには、俺達は、不快感を感じた。

 自分と茉里の両親が、出てきた時に、俺と茉里は、顔を歪めてしまった。

 今更何を。

 直ぐに、縁を切ったくせに。

 被害者ヅラしやがって。

 俺達、帰還者達を捨てたくせに。

 社会も社会もだ。

 今更手のひらを繰り返しやがって。

 3年間、俺達が、どんな目にあってきたか。

 俺は、両替のスキルと、コージに会えたから、良かったが。

 もし、俺が車であの道路を通っていなかったら、茉里は、犯されて、山に捨てられていたのかもしれないんだぞ。

 そんなことを思っていると、車の音が聞こえてきた。

 近いな。

 こんなところまで、来るなんて。

 珍しいな。

 もしかして。

 そんなことを思っていると、チャイムが、鳴った。

 2人を手で止め、俺が出た。

 扉を開けると、スーツ姿の男が、2人いた。

 「こんな山奥まで、何のようですか?」と、聞いた。

 スーツ姿の男達は、その質問には、答えなかった。

 「失礼。貴方は、帰還者の多村 宗佑ですか?」と、1人のスーツ姿の男が、聞いてきた。

 「確かにそうだが、帰還者というのは、やめてくれないか。正直言って、連日のテレビで、ウンザリしているからな」と、答えた。

 「これは、申し訳ない」と言い、スーツ姿の男は、頭を下げた。

 「頭を下げないでくれ、どうにもならないからな。それで、何のようですか?」と、聞いた。

 「これを渡しに来ました」と言い、スーツ姿の男が、1つの封筒をを渡してきた。

 俺は、「確かに受け取った。用が、済んだら、帰ってくれ」

 「最後に聞きたいことがあります。管山 茉里という方を知りませんか?」と、スーツ姿の男が、聞いてきた。

 「知っている。今は、俺と一緒に住んでいる」と、答えた。

 スーツ姿の男は、「そうですか。良かった。では、これを渡して下さい」

 俺と同じ封筒を受け取った。

 「確かに渡しておく。もう、用がないだろ。帰ってくれ」と言い、扉を閉めた。

 直ぐに、リビングに向かい、封筒を茉里に渡した。

 その封筒を開けるため、椅子に座った。

 ソニアは、俺と茉里の間に立ち、覗いている。

 封筒の中を開けると、3枚の紙が入っていた。

 俺と茉里は、それをよく見てみた。

 

 

 
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