魔王を倒したが、無実の罪を着せられた俺は、これから好きに生きる

竹桜

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第三話 暗殺者の少女

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 俺は、いつもと同じように、起き、水を汲むため、近くの川に向かった。

 川に着いた俺は、水を汲み、顔を洗った。

 顔を洗ってスッキリしていると、川の真ん中に、黒い何かが浮かんでいた。

 俺は、それをよく目を凝らして見てみると、仰向けに浮かんでいる人だと分かった。

 俺は、上を脱いで、川に飛び込んだ。

 俺は、一刻も早く、人を助けるため、スキルを使って、泳いだ。

 たどり着いた俺は、その人を引っ張って、岸に向かって、泳いだ。

 スキルを使ったため、無事、岸にたどり着くことが出来た。

 助けた人は、黒いフードを被っていた。

 俺は、取り敢えず、安否を確認することにした。

 どうやら、息をしていて、生きているようだ。

 俺は、黒いフードを取った。

 すると、黒い髪を肩まで伸ばして、頭には、猫耳がついてる15くらいの少女の顔が出てきた。

 この少女は、獣人か。

 でも、どうして、こんな川に?

 それにしても、黒い髪なんて、この世界に来て、初めて見た。

 考える前に、スキルで、少女の体を調べた。

 どうやら、右腕を骨折しているようだ。

 骨折は、スキルで治しづらいため、別のスキルを使って、少女に深い眠りに落とし、痛みを感じないようにしてから、治療して、右腕を木で固定した。

 治療した後は、少女をお姫様抱っこして、家に帰った。

 家に帰った俺は、布を取り出し、スキルで、服を作った。

 流石に、少女の体を見るのは、失礼だと思い、スキルで、少女の服を作った服に着替えさせた。

 そのまま、少女をベッドの中に、眠らせた。

 俺は、部屋から出て、少女が身に付けたものを調べることにした。

 黒いフードの中からは、暗器や毒などを発見出来た。

 これらだけを見ると、少女は、暗殺者のようだ。

 だが、少女が、何故、川に浮かんでいたのだ。

 そして、何故、右腕を骨折しているのだ。

 それらの答えは、フードの中から出て来た。

 フードの中からは、水に濡れてふやふやになっている紙がみつかった。

 俺が、その紙を見てみると、全ての疑問を解決出来た。

 その紙には、少女が任務を失敗したから、必要無いから、殺すと、書かれていた。

 どうやら、少女は、何かしらの任務に失敗して、死にたく無いから、必死に逃げて、追いつかれたのか分からないが、川に飛び込んだろう。

 その時に、右腕を骨折したのだろう。

 俺は、このことを知って、怒りを覚えた。

 俺もこの世界に、無理矢理呼ばれて、用が無くなったら、捨てられた。

 だから、少女は、俺と同じ、境遇だ。

 本当は、目が醒める前に、別の場所に移動させ、金だけ置き、放置しようと思っていたが、やめだ。

 せめて、少女の骨折が治るまでは、ここで、面倒を見よう。

 その後のことは、少女の判断に任せよう。

 これは、俺の偽善だ。

 自分が助けたいと思ったから、助ける。

 偽善以外何でもない。

 ただの自己満足だ。

 

 
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