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第十話 魔剣
しおりを挟む救助に向かってから1時間がに経った。
エレベーターが到着し、自衛隊と共に映像に映っていた避難者が降りてきたのだ。
無事に救助出来たみたいだな。
少し数が多いな。
なら、増やさないと。
そう思い、私はタッチパネルを操作し、家を増やしたのだ。
その光景を見た新たな避難者達は驚きな表情を浮かべていた。
そんな避難者達に説明をしてから、各家に入って貰った。
取り敢えず、休んで貰う。
ちなみに、まだ取材陣はいる。
だから、何も無い場所から建物が建築されるところも撮影されている。
それと簡単な取材も受けている。
生放送では無いが、後で番組を組むみたいだ。
それからドローンによる偵察が行われた。
偵察の結果、最深部で元凶を発見することが出来た。
その元凶は大きな水晶だったのだ。
元凶を破壊するためにドローンによる攻撃が行われたが、失敗に終わった。
守る生物がいたからだ。
それはドラゴン。
爆弾を装備したドローンによる攻撃はたった1回の炎のブレスによって、全滅してしまった。
その1度の攻撃で分かってしまったのだ。
通常兵器では倒せないと。
対戦車用の装備が必要だ。
いや、それは有効打に過ぎない。
完全に倒すのは戦車等の兵器が必要だ。
だが、あれを倒さなければいけない。
なら、渡すべきだ。
そう考えた私は有咲が街に遊びに行っている時に私は自衛隊の隊長と同じ力、いや、スキルを持った男を呼んだのだ。
古民家に。
不思議そうな表情を浮かべているところ、悪いが早く済ませたい。
そう思い、私は直ぐに目的地に向かった。
到着したのは倉庫として利用している蔵だ。
その蔵にある箱を動くと何かが動く音が聞こえたのだ。
その音と共に仕掛けが動き、地下に続く階段が現れた。
それに2人は驚いていたのだ。
驚く2人を下る階段を下っていく。
下った先には工房が広がっていた。
この工房は私がポイントで建築し、武器を開発し続けている場所だ。
守るために。
大体が失敗作だ。
だが、1つだけ成功作、いや、大成功した武器が保管されている。
この武器は大成功しているが、私には使えない。
使えるスキルを持っていないからだ。
だが、目の前にいる男はそのスキルを持っている。
守るという意思がある男は。
男のスキルは武器適正。
武器適正はありとあらゆる得物を使うことが出来る。
呪具でも魔剣でも。
そう考えた私は大成功の剣を取り出し、男に向かって投げた。
男は慌てながらもそれを受け取ったのだ。
「使ってくれ。それは私が唯一大成功した魔剣だ」
「な、何故、私なのですか?」
「簡単の話だ。ドラゴン討伐に必要だからだ」
「有り難く使わせて貰います」
返答を確認した私は頷いて答え、私は自衛隊の隊長の方を向いたのだ。
「実はいい作戦があるのだ。聞いてくれるか?」
それに2人は頷いて答えてくれたので、私は自身で考えた作戦を話したのだ。
その作戦を2人は受け入れてくれた。
「良い作戦なのですが、止めはどうするのですか?」
「止めは私がやります」
その言葉に2人は驚きを隠せてなかった。
「忘れましたか?私はダンジョンの中なら建築出来るのですよ。当然、兵器も」
「それなら可能性はあります。それで、何を使用するのですか?」
「確実に仕留められる兵器ですよ。ですが、一発です。まぁ、外すことは無いので安心して下さい」
「了解しました。なら、我々はそれまでの時間稼ぎさせて頂きます」
「任せて下さい。私は皆さんの盾になります。この魔剣を使って」
「感謝します」
そう言い、私は会釈したのだ。
それから作戦を更に改良し、解散した。
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