学校がダンジョンに転移してしまいました

竹桜

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第五話 新たな避難者

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 あれから日が経ち、いつも同じようにタッチパネルを操作していると足音が聞こえてきたのだ。

 武器を抜こうとしたが直ぐに思い留まった。

 人間の足音だからだ。

 それから暫くするとボロボロな者達がやって来た。

 男女合わせて、十人ぐらいか。

 その者達は空を見上げ、絶望の表情を浮かべていたのだ。

 ああ。

 外に出れると思っていたのか。

 「絶望しているところ悪いが少しいいか?」

 その者達は私が声を掛けると驚きの表情を浮かべていたのだ。

 そんな中、1人が何かに気がついた表情を浮かべていた。

 「あ、貴方は1番最初の追放者と一緒に出ていった生徒。それに奥の古民家はなんだ?」

 「説明するのは面倒だ。実際に見た方が早い」

 そう言い、タッチパネルを操作をした。

 ポイント的にこの辺がいいな。

 そう思い、私はあるものをタッチしたのだ。

 すると全ての過程を飛ばし、ある建物が現れた。

 その建物はシェアハウスだ。

 そこまでポイントが高くなく、全員が入ることが出来る。

 「ここに必要な施設はある。取り敢えず、体を癒やしてくれ」

 そう言い、私は去ろうとしたのだが、呼び止められてしまった。

 説明してくれと。

 「今は癒やせ。私には先に説明する者がいる」

 その言葉で理解したのか、黙ってシェアハウスの方に向かったのだ。

 それを確認した私は有咲の元に向かったのだ。

 古民家に戻り、有咲のことを探した。

 有咲は台所で昼食の餃子を包んでいたのだ。

 「あ、先輩。確認は終わったっすか?」

 「終わったが、少し厄介なことが起きてな」

 「厄介なことっすか?」

 「ああ、避難者が来たのだ。私達以外の」

 有咲は固まってしまった。

 「それは高校からっすか?」

 「制服を着ていたから間違い無いだろう」

 「そうっすか。先輩は受け入れるつもりっすか?」

 「受け入れるつもりだ。だが、有咲が条件をつけたいなら受け入れる」

 「なら、条件をつけたいっす」

 私は黙って頷き、有咲から条件を聞いたのだ。

 「分かった。後でそれを伝えよう」

 そう答えると有咲は嬉しそうな表情を浮かべたのだ。

 それから1日が経った。

 私はシェアハウスを訪れていたのだ。

 そこには避難者達がいた。

 私は異世界のことを隠し、説明したのだ。

 力に関してはよくわからないと答えている。

 その説明の時に私は有咲から聞いた条件を話したのだ。

 その条件は受け入れてくれた。

 それを確認した私はシェアハウスを解体し、街を作り上げたのだ。

 避難者達の。

 だが、その街とは私達が住んでいる古民家とは壁がある。

 竹で作られた壁が。
 
 有咲が出した条件は壁を建てることだ。

 勿論、壁だけだと行き来が出来ないので、勿論門がある。

 
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